異形のドラマ。
 浜辺に停められたキャンピングカー。赤いガウンを着た勝新太郎が砂浜を駆けて行く。実の娘と二人、飯を食いながらどうでもいい日常会話が続く。こんな感じで全編、アドリブ、ノイズ交じりの音声収録。基本ノーライト手持ちカメラ撮影スタイルだ。
 破格の撮影設定の第一話を突っ込み入れながら見ていたのだが、情報屋川谷拓三の半分狂ったような、あるいは酔っているような芝居は圧巻だ。正にアドリブの力だと言える。第二話の異様なサイコキラーの描写もこちらの揶揄する気持ちを封じ込める。分からないのが逆に凄味になっている感じか。さらに第三話「自白への道」は実話に着想を得、ほぼ取調室で展開される。事件そのものも地味な部類だ。証拠ではなく、情によって追い詰める為、特に新味もないのだが妙な迫力がある。この緊張感は勝新太郎演出プランの成功だろう。そのため事件解決後のエピローグである勝と娘とのとりとめのない会話にほっとしてしまうのだ。
 また、三話のみの視聴だが、残りも楽しみだ。
空前絶後のドラマが観れるかもしれない。