『地獄の天使 紅い爆音』
  『番格ロック』も観たいけど鑑賞。脚本に田中陽造、荒井晴彦。師弟にして名脚本家の二人に異才監督内藤誠が加わり、異色の硬派不良少女映画に仕上がった。ブルースロックをバックに、かつての恋人を探して横須賀を彷徨うカミソリヨーコ。エキゾチックな入鹿裕子にはカミソリより、ポスターのシャープなジャックナイフの方がイメージに合う。復讐者舘ひろしが手にするライフルAR-7も武器にするにはアンダーパワー感が否めない。映画ラスト、憎き裏切り者を乗せたフェリーを追いかけ港を駆けるヨーコ。埠頭の外れでスコープをポン付けで狙撃。怒りの銃弾として、もっと説得力、パワーを描いて欲しいシーンでした。森下愛子や舘との交流を描きながら入鹿裕子の一匹狼的な個性を浮かび上げさせることにも成功。実走行はスタンドイン でしょうがオートバイに乗る姿も似合います。登場人物が夢見る国外脱出、青臭いけど惹かれますね。出演は本作のみの入鹿裕子を含め得がたい魅力がある一編。観て良かった!