それはあっという間だった。

強烈な吐き気と、めまい、胸の痛み、激しい動悸、

息苦しさ、胸の圧迫感、下痢が一気に襲ってきた。

トイレに駆け込む。

 

吐瀉物、下痢。

口から出ているものは何?

お尻から出ているものは何?

 

と、こんな状態になっていても

嘔吐、下痢の行為に疑問と気持ち悪さを感じ、

ますます頭が混乱。

トイレの狭さが異常に怖いことに気づく。

閉塞感。窒息感。

だめだ、完全に頭がおかしくなってしまっている。

あの朝と同じだ。

自分はどうしてしまったのか。

コントロールできない。

逃げるようにトイレから飛び出す。

 

光と音にも過敏に反応。

布団の中で目と耳を塞ぐ。

 

「大丈夫?」とまだ小さい息子が心配してくれる。

しかしその声も今の自分には耳障りでしかなかった。

話しかけないで!と息子に声を荒げて突き放してしまう。

ごめんね、と思う心の余裕もない。

 

今度は動悸と息苦しさで、じっとしていられない。

死んでしまうのではないかという不安が、さらに不安を呼ぶ。

布団から出てひたすら部屋中を歩き回る。

とにかく落ち着かない。

 

この状態が三十分程続いた。

 

ようやく落ち着きを取り戻したものの、

自分という存在が

訳の分からないモノに憑りつかれてしまったかのように思えていた。

自分がロボットのように思えるなんて。

頭がおかしくなってしまったのだろうか。

 

それからこの症状は日常的に頻繁に起こるようになっていった。

これはもしかしたら何かの病気なのでは?と妻と話した。

今の症状はどう考えても普通じゃない。

あの朝のこともある。

 

次の仕事の休みの日に、かかりつけのクリニックに相談に行った。

血液検査や心電図などには異常はみられない。

身体におかしいところは無いようだ。

 

「一度、心療内科を受診してみてください。」

 

先生から言われた言葉は、こうだった。

 

→次回に続く…

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