離れていく心と体。発作の症状。

店長として書店で働く日々。

大好きな本に囲まれて、仕事ができる喜び。

毎日多くの新刊が発売される。

真新しい新刊をいち早く手にすることができるのも

書店人としての醍醐味のひとつだ。

これは面白そうだ、もっと注文をかけて大きく仕掛け販売をしてみよう。

表紙が見えるように陳列して

お客様の目に触れるようにしようなどと考えることは実に楽しい。

 

しかし、接客業であるがゆえの悩みもある。

お客様との対話は充実した時間を与えてくれるが、

悲しいかなそうでもないことも少なからずある。

いわゆるクレーム対応。

クレームは真摯に受け止め、

店舗のさらなるサービス向上につながる機会を頂くというチャンスでもある。

しかし、

中にはクレーマーと呼ばれる、お客様とは言い難いモンスターが存在する。

ある一人のモンスターに私は店長として悩まされた。

 

本のお問い合わせを盾にした、

女性スタッフに対する電話での無理難題の恫喝行為。

クレーム内容は書店の業務の範疇を超えるか超えないかの

ギリギリのところで攻めてくる。

実に巧妙で慣れた手口。

一日に何度も電話がかかってくる。

女性を恫喝することで

自分のストレスを解消しているのだろうという警察の見解。

しかしながら民事には警察は相談にはのってくれるものの、

対応してはもらえない。

 

そんな日々が続くうち、

店の電話が鳴るたびに過敏に体が反応するようになっていった。

仕事が休みの日は、

スタッフからまた例の人から電話があったと連絡があり、

なかなか落ち着かない。

同僚に相談した。

上司にも相談した。

 

仕事が楽しくなくなった。

 

休みもしっかり休めなくなった。

気が付くとあのクレーマーのことを考えただけで、

胸が痛くなり、動悸が起こり、

呼吸が苦しくなって、めまいがし、立っていられなくなった。

このままでは死んでしまうと思うほどの発作のような症状が起こり始めた。

 

→次回に続く…

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