葬儀も終わり、初七日も終えてなお

まだ祖父の死を受け入れることが出来てない自分に気付く毎日です。




毎日のように

亡くなった祖父が夢に出てきます。



朝、アラームより早く目が覚めて

うとうとと二度寝をしかている時や

午後、子のお昼寝の寝かしつけをしている時など


はっ!一瞬寝ていた! というような時に多いです。





亡くなった祖父の夢。



そう、夢に出てくるのは

亡くなった祖父 なのです。



祖父が亡くなって、葬儀場でやっと会えた時の場面だったり、

母から聞いた、最期の瞬間の様子だったり…



夢にみる祖父は、いつだって

もう亡くなってしまっているんです…


私は泣いていて、

そこで目が覚めて


そうだ、祖父は死んだんだ… と思うのです。



祖父の死後、毎日毎日同じことを繰り返しています。




葬儀の最後、

見送る前に遺族1人1人が棺の中の祖父に話をする時間をくれました。



私は


やっぱりどうしても最期に会いたかった。

夢でも良いから会いたい。

もし、化けて出ることがあるなら、どうせなら私のところに来て。私の夢に出てきてね。



と伝えました。





それから毎日、祖父は夢に出てきてくれるけど

いつもいつも同じ場面で、

祖父と話すことはできません。




どうせ会えるなら

生きていた頃の祖父に会いたい。



いつも優しい笑顔で

親族みんなを大切にしてくれていた

大好きな祖父に会いたい。









祖父の家の片付けも進み、

徐々に日常が戻りつつあります。



主人は夜勤が続いていて、

子どもたちが寝た後は

1人で祖父のことを想う時間が取れ

ゆっくりと、祖父の死と向かいあっています。






祖父の終活は完璧でした。



祖母を先に亡くしてから

コロナが流行るまでは

グランドゴルフや散歩など、趣味を楽しんでいました。

そんな素振りなどなかったのに、

祖父の家の衣類や靴は最低限の物だけになっており、

免許の返納や廃車の手続き、

知人への最後の挨拶なども済ませてありました。

いつか来るその日のために準備していたのでしょうか。




入院してからも祖父は着々と終活を進めていました。

死期を悟り、病院から自分の宗派の僧侶へも連絡し

葬儀へのお願いもしていました。


祖父は、これで思い残すことはない。と言ったそうですが、


友人や僧侶は


何を弱気な事をおっしゃる。

退院して元気な姿を見せて下さい。


と、誰も 迫っている祖父の死を感じ取っていませんでした。



それくらい、直前まで祖父はしっかりしていたのです。





母たちへも、葬儀の指示を出し

本当に本当に全てやり終えてから

祖父は天へと旅立ったのです。





祖父は生前、

自分が死ぬときは

残された家族に手間をかけさせないと良く笑いながら言っていました。




本当にその通りやり切った。

祖父の覚悟はすごい物だったんだなと感じました。



ほんの2ヶ月前まで、変わりなく笑っていたのに。





突然

もうダメかもしれない と聞かされた家族は受け入れられず、

いやだ、まだ死なないで と涙を流しました。




しかし、

祖父本人は、戸惑う時間もない中で死を受け入れ、最期の最期まで終活を成し遂げました。







なんと立派な人間だったことか。

本当に偉大な祖父。




もっともっと一緒に過ごしたかった。






きっと、先に待っていた祖母と2人きりで

ゆっくり過ごしたいだろうに

私たち遺族がこんなことでは

祖父も浮かばれない





分かってはいるけど

まだ悲しみから抜け出せそうもないのです




祖父を忘れたくない。

祖父を忘れて、日常を楽しむ気になどなれない。




今日もまた、祖父の夢が見たい。

できれば、生きている姿の祖父で。