会社に入って25歳以前に読んだ本だったけれども

「コンドラチェフ波動のメカニズム-金利予測の基礎理論」

という本があって、なかなかおもしろい本なんだけど

コンドラチェフ波動というのは、

金利・物価の大きな循環のことなんだけど

だいたい1サイクルの周期が、従来は60年くらいだった

上昇期30年くらい、下降期30年くらい・・・・・

人の寿命が延びるとちょっとこのサイクルの期間も変わるのかもしれないけど

この本では確か、金利と物価だけについて論じるのでなく

上昇期と下降期を、弱者の時代-強者の時代 と分けて考察してたと思うんだけど

これも25歳までに読んだ本だけど、

東京大学出版会の現代政治学叢書シリーズの「戦争と平和」って本

猪口邦子って一時期、閣僚かなんかやってた人が書いた本だけど

その本では世界におけるコンドラチェフ循環の上昇期の戦死者数が下降期の何倍も多いなんてことが書いてあって。

その力学の背景が、最近までの教養によって、ようやく辻褄が合うようになってきた。

まぁ、恐らくこの波動の上昇期と下降期で大きく違うのは

社会の所得階級別の人口分布なんだよね・・・・・・・・・・・・

上昇期は、貧困層が最大多数勢力になっていて、

経済弱者の立場が最も強くなって、経済強者に暴力で抗う時期だったりするのかもしれない

そして戦争や革命が増えて、その後、戦争が終わって、

経済格差がリセットされて、そこから新体制で経済競争が開始される

最初は復興需要などもあって莫大な消費がある・・・・・・・・・

みんな豊かになってくる

すると経済発展のピーク時になると、通貨高や高賃金によって、産業の海外移転などが起こり

デフレ期になる・・・・経済競争が長期間続くことによって

所得階級別の人口分布が正規分布からベキ分布(ロングテール)に変わっていく流れになる

そこでは最初は経済強者の論理によって、

デフレ期は、経済的な生存競争に勝った者が正しい時代になる・・・・・

その結果、貧困層が最大多数勢力になったような段階で、また弱者の時代になる・・・・

その変化のポイントはどこにあったかというと

所得階層別の人口分布の動態によって、

社会正義のセットポイントが変動するというところであるというのは

これまでは、はっきりとは認識していなかった