昨日、居酒屋のマスターの息子さんと話していて気が付いたけど。

戦争・革命・体制崩壊などを通じて体制がリセットされたとき、

貧富の格差が解体されて、相対貧困の指数であるジニ係数が一気に改善することがあるんだけど

日本も戦後、GHQによって財閥が解体され、格差がリセットされたときがあった。

その後も、所得税の最高税率75%、住民税の最高税率18%なんて時代もあった。

一億総中流の時代だけれども、この頃は1億円稼ぐ人でも手取りは700万円しか残らない時代だった。

恐らくこの時代は、中流階級が最もボリュームゾーンで、富裕層も貧困層も少なかったのかもしれない。

社会人になって割とすぐに気が付いたのは、人間の正義というのは

「それぞれの立場における、それぞれの利益が、それぞれにとっての正義」

ということで、世の中は動いているのではないかということだったのだけれども

大部分が中流階級で形成される世の中は、ある意味、中流の考え方が正義だったのかもしれない。

しかし、バブル崩壊を経て、新自由主義的な世の中でしばらくやっていると

生存競争の敗者と勝者がはっきり分かれてくる・・・・・・・・・・

所得階級の人口分布が、正規分布(ベルカーブ)からベキ分布(ロングテール)に変わっていく。

 

正規分布とベキ分布

Distribution - OpenSquareJP|井上貢一研究室 (kyusan-u.ac.jp)

 

つまり、平和な時代が長期継続すると、経済的な生存競争が続くことによって、大多数の貧困層と一部の富裕層が社会を形成するようになる。

大部分が貧困層になったときの社会正義は何かというと・・・・・・・・・・・・

メディアでは相変わらず勝者の論理・・・リベラルな洗脳が行われるけれども

貧困層を中心として保守的な思想を持った人が増える

人口分布が貧困層中心になると、その立場の人たちが正義になり、

そのうち、富裕層は、それだけで悪になる・・・・・

いわゆる、打倒されるべき存在になってしまうのだ・・・・・そして反乱や革命へとつながっていく。

アメリカなんかは、最近は、政府機関が、

暴徒や略奪犯、麻薬中毒患者の論理に寄り添うようなこともあるようで、

それだと益々社会が荒廃するのではないかと、日本人は思うのかもしれないし、

恐らく現状の日本では、この現象をまだ理解できる人は少ないかもしれないけど

たぶん、あの国では、暴徒や略奪犯、麻薬中毒患者に厳しくすると、

体制が転覆させられるようなリスクすら抱えている可能性があるのかもしれない。