最近では、「国際競争力1位」とか、なんのために目指すのかもよくわからなくなってきた。
最近では、アメリカを始めとした欧米先進各国は、
日本の失われた30年という殆ど経済成長していなかった時期に、
着々と経済成長を続け、今では賃金も物価も日本の倍くらいの国になっているけど
そういう国の国民は豊かになって幸福になっているのかというと、必ずしもそういうわけではない。
やっぱりそういう国の国民も、大部分の人は経済的に苦しいのである。
稼ぎはあっても、サンドウィッチが1000円とか、味噌ラーメンが3000円とか、そういう感じになっていて。
生活実感として豊かさによる幸福の増進を感じているわけではないのである。
これは、購買力平価でみた実質賃金の問題かというと、必ずしもそうとも言い切れない。
日本のケースでみると、戦後70年間くらいで、
国民のインフレ調整後の実質賃金は7倍くらいに増加しているけれども。
この間、日本人の生活満足度は一貫して横ばいなのである。
まったくウハウハになど感じることはなかったのである。
そして日本も1980年代後半から1990年代前半において
国際競争力上位の企業に日本企業が多数名を連ねている時期もあった。
1人当たりGDPで世界1~2位の経済大国だった時期もあったけれども。
庶民の生活実感としては全く幸福感など増進していなかったようだ。
まぁ、豊かなことで何か違いがあるといえば、
海外旅行に行った際に、普通の一般人でもプチ富裕層のように振る舞えるということと
あと、高物価によって海外旅行者が殆ど国内に来ることはなく、
出稼ぎ労働者としての外国人が集まってきていた
ということと、あと、第三世界の女の人が、お金持ちの日本人と国際結婚によって昇華婚しようと
外国人パブなどで活発に活動していた・・・・
この辺は、国が豊かであるか、そうでないかによって、だいぶ様子が変わってくるところだけど
地価も物価も世界一高くて、
まぁ、当時は山手線内の土地だけで、アメリカ全土が買える、なんて言われている時代だった
でも、家なんか買おうものなら、都市郊外では、ただの普通の家ですら1億円くらいして、
生活はやっぱりカツカツのままだったし
まぁ、そんな繁栄のあと、この国はどうなったかというと、1990年代後半の円高デフレ不況に苦しんだ
企業は安い人件費によるサヤを求めて、みんな新興国に移転してしまい、
産業の空洞化現象などが起こり
そこからさらに就職氷河期という時代に突入していった・・・・・・・・・・・
あと日本の場合は、国防面で特殊な事情があって、
どれだけ金持ちになっても軍備を増強できないということで、
そうなると、ライバル視される他国からいろいろな破壊工作を受けることになるのである
日本が経済発展することによって、自国民に多数の失業者を抱えることになったのは、当時のアメリカである
まぁ、そういうことになると、あの国(日本)は危険だから、できれば成長を抑止して潰してやりたいなんてことになる
お金がいっぱいある国の国民も、別にウハウハとか幸せになるわけでもないし
ライバル国からは敵視されて潰しが入ることもある・・・・・・・
じゃぁ、貧乏すぎる国はどうかというと、北朝鮮とかそういう国は自殺率などの指標が高い値を示す
飢饉があれば餓死者もでる
南米とかは、麻薬組織などが力を持っていたりして、犯罪や麻薬中毒患者が多数いたりすることもある
いくら豊かになっても幸福にはならないけど
貧しすぎると自殺や飢餓、犯罪、麻薬・・・・そういうものが社会に蔓延することもある
No.1になるまで努力ど根性だけで過激に生存競争し続けても、
その先に幸福が完成するということはまずないけれども、貧しすぎれば絶対貧困や治安の悪化もあり得る
でも、普通に日常生活さえ成立していれば・・・・
実際はそこまで過剰に富を求めて競争などしなくても、幸福感にはそれほど大きな影響はないようである
あれだよねぇ、経済の衰退による、
円安やコストプッシュインフレは確かに生活者にとって苦しいものではあるけど
それによって輸出産業は息を吹き返し、雇用状況などはまた改善に向かうこともある
2000年代頃に引きこもりになってそのまま50歳まで家にいる子供部屋おじさん問題とかの状況を鑑みれば
今の人手不足の時代は、経営者にとっては苦しいかもしれないが、
労働者にとっては・・・人手不足で忙しいところもあるかもしれないけど、
就職できない苦しみとどっちがいいのかはわからない
まぁ、どうあがいても人間が幸福とかウハウハに感じるようなことにはならないのかもしれないし
社会環境から受ける苦痛をゼロにすることも全然できないのだろうけど
うーーーーーーーーーーん、とりあえずは、ある程度落ち着いた日常生活が成立していることができれば
まぁ、個人の人生としてはもう十分な環境なのかもしれない