「世の中に必要とされる仕事をする。」
というよりも現代では
「自分とその家族の生活を守るために、今までなかったところに新たなニーズを創出し、需要や消費を喚起する。」
必要とされる仕事というよりも、もう十分モノやサービスが飽和している社会に、新たな需要や消費を喚起しなければならないのである。
財やサービスの種類によっては、それで薬漬けのように持続的なニーズになるようにしてサブスクなどで課金する。
そういうのが現代社会なので。
あらゆる財やサービスは「幻想」や「期待」や「夢」を煽って、いわば人々の願望や欲望を逆手にとった、本当の効果や必要性とは別のものになっている可能性がある。
私立の中高一貫校などは小学時代の塾の費用などを踏まえた入学準備に400万円と、中高の学費600万円を加えて1000万円の投資をしても
子どもの偏差値の上昇効果はプラス1~3ポイント程度に留まるとしたエビデンスがあるようである。
そういった調査に目を向けていない大多数の親は、どのようにして子供の私立中学受験を決めているかというと
私立学校の国立大学や有名大学への輩出実績だったり
あるいは、近所のママ友が子どもを私立に入れたと聞いて、自分の子供が取り残されると思ったから・・・・・・とか
まぁ・・・・・そういうところで決まったりするのだろうけど
入試の段階でもともとかなり優秀な学生だけを選抜しているようや有名進学校であるならば、もともとすごい人をすごい大学に入れただけなのが通常である
もともと幻想や魅力によって期待が形成されている業界にすぎないのに、1000万円の投資に見合った成績上昇効果を期待すると・・・・・・・・・・・・・・・・・
子どもへの勉強の締め付けが異様に強くなり、これが近年の教育虐待の激増につながっているとする説がある。
まぁ・・・・・子供が家庭生活や学校生活をしているときとか、若手の会社員が企業生活とかをしている時に遭遇するプレッシャーというのは
本来、教育効果として科学的に期待するのは不適切な水準のものを、
無理やり空気に合わせて、ごり押しで実現しなければならないのではないかというプレッシャーを子どもたちや部下に与える結果になる。
親の指導実績とか、上司の指導実績のために、本来期待できないはずの教育効果を期待され、
実際は殆ど無効である教育に関して、効果を出すために子どもや部下が無理な努力をして合わせるだけということになる・・・・・
実際は圧力によって支配されゴリ押しで達成しようとしているだけで、育てているといえるのかとうと、強烈に支配力が効いているだけでしかないということになるというのが実情かもしれない。
で、結果が出ないと、本来、教育にあまり効果や意味がないのにも関わらず、
それに反応しないとかあるいは効果が見られない子どもや部下がおかしいといった認識のされ方をして、叱責されたりする
教育効果というよりも、子供側や部下側が、空気を察して無理やりあわせて行動して結果を出そうとしているだけなのであろう。
特に学業成績に対する説明率をエビデンスでみてみると
遺伝の影響 50%
親の教育やしつけの影響 3~5%
学習時間や学習態度など本人の努力の影響 8~10%
で説明されている。
だから、子供が大学受験に合格したら、
まず第一に運がよかったことを喜び、次に本人の努力を称え、いちばん最後に親に感謝する・・・・・・これが適切なものであるといえるかもしれない。
まぁ、親の教育やしつけとか、「勉強しろ」と嫌なごり押しばかりされていただけなのであれば、
3~5%程度の寄与度のものに関してそこまでのことされれば、感謝どころか自然に親に対する恨みが生じてもおかしくないかもしれない。