地元紙には、お悔やみ欄がある。

友人や知人の親御さんが亡くなってしまっていたのを知らずにいるのは嫌なので、さらっと毎日チェックするようにしている。


ちょっと前に、地元の有名な製菓店の奥様の訃報が載っていた。

まだ50代前半のお若い方だったので、知人ではないが記事を確認した。

病気療養中と書いてあったので、がんとかだったのかなぁ。なんて思った。





先日、職場でこの製菓店の奥様が亡くなった話題を振られた。



「病気ってなんだったのかしら?」

職場の大奥様が言うので




「新聞には病気療養としか載っていませんでしたよ」

と答えて、仕事に戻る。




大奥様は、どこかへ電話をかけ始めた。

「ねぇ?この間亡くなった◯◯の奥さんって、何の病気で亡くなったの?あら。そう。やっぱり~」



知り合いでもないのに、そこまでして知りたいものですか?と心の中で思ったが、デリカシーのない人だなぁと、やり取りを聞きながら呆れていた。



電話が終わった大奥様は、私に声をかけてきて





「◯◯の奥さん、がんで亡くなったんだって!」



と言う。
心なしか、興奮気味に聞こえるのは気のせいかな。




「乳がんだって!!」




あ。気のせいじゃねーわ。



目の前の乳がん患者つかまえて



亡くなった死因が、乳がんだってって言えちゃう





頭、イカれてんの?