遺族年金を勝ち取った愛人の母
私の母は愛人でありながら、父の遺族年金を受け取っている。
本妻がいながら内縁の妻に遺族年金が支給されるのは非常に珍しいらしい。
とてもありがたかったのが、本妻の息子(腹違いの兄②)が「父と婚姻関係にあったのはあなた(私の母)です。」と同意してくれて、本妻に遺族年金を譲るよう説得してくれた。
実の息子が断言するほど、父と本妻との関係は薄かったのだ。
父も実際に「こっちのお金目当てで結婚しただけだ。」と言っていた。
最初は母への支給申請は却下されてしまったが、その後に司法書士に頼んで再申請をし、1年以上の歳月を要し何とか支給に至った。
これは母にも私にも本当にうれしい事だった。
そうでないと都内で貯金なしの高齢の親を養うのは無理だったかもしれない。
戸籍上は父と母の関係は証明できなくても、他の方法で厚労省を納得させられるほど、父と母の関係は確かなものだったんだとその時は嬉しかった。