意外な優しさ(死別後②)

 

 

死別後は職場ではほとんど声をかけられることはなかった。

 

自分でもわかるくらい死にそうなオーラを出していたので、仕方ないとも思ったけど、でも冷たいなぁとも思った。

 

それから数年してから実は見えないところで心配してくれていた人がいたというエピソードを複数聞いた。

 

2人目は当時の日本オフィスのトップの人だった。

 

直後にさらっと挨拶したくらいだったが、数年経ってから彼の秘書をしていた女性からすごい心配していたということを聞いた。

 

「もっと休んでもいいのに・・・。〇〇さんは真面目だから来なきゃと思っているのかな?」とその女性に聞いてきたという。

 

死別した彼は亡くなる前に数週間昏睡状態だった。

 

しかも、自宅から遠い病院に搬送されていたので、仕事を休んで見舞いに行っていて迷惑をかけていた。

 

会社のトップの人からしたら、私なんか邪魔な社員だと思っているだろうなと思っていたので、むしろ休んでいいのにと思ってくれていたのが意外だった。

 

前記事の上司と同じく、年代も性別も立場も違いすぎるので、直接は話してこないけど自分が思っていたより心配してくれていたこと数年後に知って少し救われた。