5、・・・ロマンチックなシーンには欠かせない小道具の一つだよね。

韓ドラのレジェンド「冬のソナタ」では、待ち合わせに現れなかった時、雪遊びをする時、スキー場のシーンなどで効果的に使われていたっけ。

 

雪って寒くね?

 

寒くないよ?

 

寒冷地の場合、「雪だね?」は「雪だからあったかいよね?」という意味だし。

 

そう、雪は温かい。

 

太郎の上にも次郎の上にも降り積もる雪はブランケットと化し、生きとし生ける者たちをふんわり優しく包む。

 

パウダースノーが作り出す雪景色は息を呑む美しさだし、森の中でウサギの足跡を辿るのも冬ならではの楽しみだ。

野生の鹿に遭遇する機会もグッと増える。

 

が、少量なら優しい雪も、大量となると話はまるで違い・・・。

 

積雪20cm(注:幹線道路は一応除雪してあるが、吹き溜りは50cmにもなる。平均的に20cm積もっているのでは決してない。)の吹雪の中、学童クラブで子供をピックアップしパジェロで走っていた時のこと。

 

視界はせいぜい10m。

 

え?

 

いつもの道なのにいつもの道に見えない。

 

まるで見えない。

 

ここはどこ?

 

空なんか今にも落ちてきそうな気配だし。

 

いみじくも子供は言った。

 

「お空の上に(天空の城)ラピュタがありそうだね?」

 

「そうね、あるかも?」

 

「リーテ・ラトバリタ・ウルス!」

 

「ウルス・アリアロス・バル・ネトリール!」

 

声を揃えて

 

バルス!!

 

って遊んでる場合か!

 

とにかく

 

ラピュタでも氷のお城でも、イエティが「Hi!」って現れたって、300%納得しちゃう。

 

そのくらい異次元ワールド感がハンパないんだけど?

 

ヤバくね?

 

唐突に

 

八甲田山死の彷徨

 

という小説のタイトルが浮かぶ。

 

ああ、読むんじゃなかった。

 

このシチュエーションで思い出すとは

 

あたかも自分が第5連隊の一員であるかのような錯覚さえ抱くのは、降り積もった雪が景色さえも変えてしまうからである。

 

自分がどこを走っているかわからないのは、正直、怖い。

 

子どもを乗せているからもっと怖い。

 

頑丈なパジェロに乗ってても怖い。

 

ところでさっきから対向車いないんだけど?

 

目の前にあるのは

 

ワイパーの描く半弧2つ分の白い空間。

 

どこから道でどこから道でないのかさえファジー

 

しかも滑る!

 

肝が冷えすぎて冷凍になりそうだ。

 

「あ!」

 

「温泉だ!」

 

はっきりくっきり見覚えのある建物に遭遇した時には泣きたくなるほど嬉しかった。

 

その時は、散々迷走した挙句、どうにかこうにか家までたどり着く事が出来たのだけれど。

よくぞ辿りついたな、自分。

サバイバルした感でお腹いっぱいのギャル曽根状態

マジ怖かったんだけど

 

そのわりには、家の周囲半径2km以内をただグルグルと何周も回っていたらしかった。

まるで、狐につままれたように

同じ場所を

ただグルグルと・・・。

 

遭難」しなかったのはたまたまなのだと今でも思う。

こんな風に、人間はちっぽけな存在なんだなぁ〜と思わされる事がある。

が、コントロール不能な大自然の中で生きていると感じるのは、そう悪くないかな?と思う。

 

思う?

 

うん、思う。

 

けれども、やはり雪は静かに降るのがよろしい。

三好達治の詩のようにー。

 

creema 

Minne

 

にほんブログ村 ハンドメイドブログ 透明樹脂・レジンアクセサリーへ
にほんブログ村