あゝ、遥かなる羅臼よ | 原元美紀 オフィシャルブログ 「原元美紀のミキペディア」 Powered by Ameba

あゝ、遥かなる羅臼よ

「ラウスに行ってください」

「は?(ラオス?)外国?」

「いえ、北方領土がすぐ目の前です。」

「はぁ。」

「明日、日帰りで!」

「はあ!?」

「モーニングバード!」では
ニュースを扱うので指令はいつも急だけど、
こんなに遠く…!?

と考えると足が止まるので、
いつも通り深く悩まずにとりあえず早起きして
北海道・羅臼町に向かいました。


羽田空港から約2時間のフライトで女満別空港まで。

そこからタクシーでオホーツク海沿いを走り2時間半ほど。

いやぁ、遠いぞ。

しかし、雄大な自然が出迎えてくれて、
結果、ご褒美のようなお仕事でした。


途中立ち寄ったのが、
滝100選にも選ばれている「オシンコシンの滝」。

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雪解けの時期でもあり、見よこの水の勢い!

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オホーツク海に注がれます。

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マイナスイオンが半端じゃなく、
少々乗り物酔いの私もスッキリ目が覚めました。


そして、知床半島へ。

なんといっても世界遺産。

国立公園に踏み入れた瞬間、
体にビリっと電流が走りました。

実は私、パワースポットに弱く、
特に明治神宮は鳥居を潜ると
もう頭痛でまっすぐ歩けないほどなんです。

周りの人はそれを聞くと、
「よほど精神が邪悪なのでは?」
と言います。

話が逸れました。


タクシーが海沿いから山の方へ向かうと、
突然眼前にそびえ立つのが、羅臼岳!

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すごい迫力で、ずっと目が離せません。

この羅臼岳をぐるりと回り込んだ向こう側に
羅臼町があります。

すると、根室海峡の水平線に
ぼんやりと浮かびあがる影が見えてきます。

もしや、あれはっ!

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タクシーの運転手さんがドヤ顔で、

「はい、国後島です」

「こんなに近いの!?」


思わず誰かに言いたくて

「国後島が目の前です!
知床半島まで来ると、
『北方領土はやっぱり日本だな』と感じますね」

とメールを打つ。

即座に
「そこまで行かなくとも、元々日本の領土ですから」
との返信。

うむ。


昼頃にようやく羅臼漁港に到着。

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実は、GWだというのに、
流氷が居座っているのです。

こんなことは20年ぶりくらいだとか。

ほら!
まるで冬景色!

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なんと、季節外れのアザラシ発見!

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流氷迫力あるし、
アザラシも可愛いのですが、
喜んではいられません。


氷に阻まれ、船が壊れるため漁が出来ず、
スケトウダラなど季節ものの魚の漁獲量が1/3と大打撃。

また、本来ならホエール・ウォッチングのシーズンですが、
クジラ自体が見当たらないそうです。

そして、高級品として人気の羅臼こんぶも、
流氷で表面が傷ついたり、根から剥がされてしまったりと、
これから無事に収穫出来るかどうか、
皆さん心配されていました。

なんとか気温が上がって、
氷が溶けることを祈るばかりです。


それから…、
「日帰りなんてもったいない」
とたくさんの人にバカにされました。
今度はゆっくり行ってみたいな。