ダンスを習っていました。
人生で2回。
1回目は、7〜9歳までやってたんだけどその時地震があって、2年が実質1年半くらいやってた。
小さい頃していた沢山の習い事の中で一番好きだった。
でも、親があまり興味なさそうなのを感じて(習わせたのは親なのに笑)、先生に「上級クラスに上がる?」って言われたけど、きっと母に言ったら辞めさせられると思って「上級クラスだと塾があるから…」って嘘ついてしばらく初級を続けて辞めた。
ちなみに、両親がとにかく続けて欲しかったのは、祖母のコネで習わざるを得なかったピアノ。
個人レッスンだったけど、同じところで習ってた同級生達が、クラスの合唱でピアノ弾く係になるくらい上手かったから、どうしても比べてしまって卑屈になって正直全くやる気がなかった。
でも、親がなんとか続けて欲しいって言うのがひしひしと伝わったから、全く練習しないのにずるずると中学受験を口実に辞めさせてくれるまでやった。
中学入学して、ダンス部に入りたかったけど友達にお願いされて別の部活に入った。
流されやすっ!!
でも、中1の初めこそ気づかなかったけど、時が経つにつれ、派手な子ばっかりの部活って気づいたからどっちにしろ辞めてたと思う笑
中高一貫なんで、そっからはなんとなく流されるがまま友達に誘われた部活を続けた。
で、大学はテニサー。
って書いたら凄い派手な感じになるけど、週一回の離れまくってる学校のサークルに所属して大して集まることもなく、しかも真面目にテニスをやるサークル。
(むしろ社会人になって会社の飲み会でコールはあるわ、おっさんは脱ぎだすわで凄かった…笑)
そんなこんなで、ダンスは体育祭のマスゲームや応援団、卒業したら友達の結婚式の余興でAKBを踊ったこと位だった。
どれも楽しかったし、その度に小学校の時ダメ元でも上級に上がりたいっていえば良かった、辞めたくなかった、ってどこか過りつつも楽しく終えることができた。
転機が訪れたのは社会人になって3年目。
スポーツジムに行って友人に連れられるまま、スタジオに入っても、全然ついてけないしジムっていつでも行っていいよ!ていうのが、いつでもいっかーになり、逆に行かなくなり…。
これじゃダメだと思ってたら、他の友達がダンス習ってて、小学校の時やめたダンスと同じジャンルだったから、飛びついた!
ここで基礎を固めたらジムのスタジオに入ってもついてけるようになりそうだし、曜日が決まってると、逆にちゃんと行けるのも魅力。
体験レッスンに行ったら、エクササイズでは「あんたは身体柔らかいけど筋肉ないな!」や、ダンス部分を見様見真似でやってたら「まだそこやらんでいい!」と先生に言われた。
ちょっと先生の言い方きついなぁ…と思ったけど、やっとダンスのレッスンが受けれるんだ、と思うと、終わりには「入りたいんですけど…」って言ってた。
入ったら、楽しかった!
長年の友達もいるし、所属しているクラスは人数も少なめのクラスで、年の近い子もいたり、お母さんに近い年頃の方もいたり。
先生にもよく注意されたけど、その度治そう!って自発的に思えるくらい楽しかった!!
発表会も無謀にも初参加なのにベテラン勢だけがやるパートに参加したり…振り覚えるだけで大変だったけど友達がいたし、初めの発表会のDVDは割りたいくらい下手だけど、とにかく楽しかった!
そのまま何年か続けているうちに、気づいたら誘ってくれた友達も辞めて、少し寂しくなったけどそれでも続けた。
発表会を観に来てくれる友人も少ないけれど、楽しんで頂いたようだし、クラスの人達とは年齢は離れてても優しくしていただけて、でも、それに甘えたくなくて一生懸命になれた。
小学校の時やってたとはいえ少しだけだし、再開(といえるのか?)した年齢がもう20半ばだったこともあるし、運動神経が良いわけではないから、めちゃくちゃ上手くはならなかった。
けれど、初めよりは着々と上手くなっていくのを自分の中で感じていた。
そんな中、転機が訪れた。
私の引越し。
今までのクラスに行けなくなって、別のクラスに変わった。
クラスの人数がまず今までのクラスよりも多すぎるんだけど、ここから下の文でキーになる人は2人。
1.通称:ガスタンク。
いつも発表会で、なんでこの人1番前で踊れるの…?って色々ガスタンクみたいな人。発表会の合同レッスンの時も気にくわない人の悪口ばっかり仲間内でヒソヒソ話で言ってて、気ぃ悪いなぁ…と思ってたからなるだけ近寄らないようにしてた。
嫌われたらまずいキャラだな、と思って某アイドルの話で喋れそうな時だけ、なんとなく喋っといた
あ、ガスタンクも悪口か。。。失礼。
2.元教員のおばあさん。(以下、通称:教員)
なんていうかもう教員。「はーい!じゃあみんな集まってー!」「もう一回やるわよー!」
それは先生の仕事や。
なんか、今までのクラスとちょっと違う…と思いながらも、その頃会社を休職した事もあり、少しだけでも社会との繋がりを断ちたくない、という気持ちもあって、とりあえずクラスを変えることにした。
キリのいいダンスの発表会が終わったタイミング。
その時に、なんとなく「ダンス 発表会」で検索したら、ガスタンクが惜しみなく自分が出た複数の曲の写真(他の人にモザイクもかけずに)とダンス教室の名前ドーン!と書かれた看板をツイートしてて、ツイッター見つけてしまった。
ガスタンクがまさかTwitterなんてしてるとは…
みつけちゃダメだったなぁ、と思う。
ほんと、読んだらダメだった…
「センターに立ちたい!!!」「なるだけゼロ点で踊りたい!!!」「ソロが欲しい!」「親戚が別の子の事しか言わなかった!なんで?!」
「私は、1番お手本となる教室にはいってるから」「運動神経超絶良いから」
次々ツイートされる自己顕示欲ー!(ポプ子画像略)
この教室にそんなアイドルみたいにセンター目指してる人いたの?!
今までの私の感覚で言うと、教室自体、どのクラスも相対評価じゃなく、絶対的評価のように、個々の出来るところまでを伸ばそう。というスタンス。
だからダンス始めるには年齢が遅かった私も、すんなり入れたんだと思う。
そして、確かに初級、中級、上級クラスあるけど、正直どのクラスもそんなセンター狙ってギラギラ!な教室じゃないし、先生曰く「別に予定が合えばどこのクラスでも?」位のもの。
実際、はじめに入ったクラス上級クラスって名前だったから「いいんですか?」って聞いたら「いいよ」って言われたし、上級だろうが初級だろうが、人見て総合して難易度変えてる。
ガスタンクのいう「1番お手本となるクラス」が何やってたか、どの年も記憶がない…。
むしろ中級クラスが毎回圧巻で、凄すぎて言葉にならない、鳥肌が立つレベル。
級っていうの見直すか消すべきだと思う…。
センターだって年功序列と本当に綺麗で足長くて上手くてかっこいい人達が1列目真ん中なのはもはや盤石だし、正直、真ん中に今更割って入るなんてセミプロか元プロじゃないとそこに割って入るなんて無理。無謀。
ガスタンクがなんでいつもこの人たちに混じって少し端ながら前列なんだろう、と思ってた。
先生、見苦しいの嫌いなのに…。
先生は女に好かれる女の園にいた先生。
ちょっと太ってもすぐ分かるし、痩せたら痩せるだけ褒めてくれる。
多分ガリガリになっても、危ない!じゃなくて先生は誉めると思う。
あの園は厳しいねぇ…ってひしひしと感じる。
そして時は経ち、発表会の曲目は、ガスタンクさんの追っかけてるアイドルさんの曲に決まってた。
なんか、やっぱり前列にもいるし曲もガスタンクチョイスだし、妙にガスタンクの力強くね?って思ったら、
ガスタンク姉さん、先生に色んなチケット融通してて、しょっちゅう先生と飲みに行って、前列にいたり希望通りの曲になってるのが分かった。
他にも、衣装も洋裁できる人にチケット優遇してつくらせてた。
うわぁ…等価交換ちゃ等価交換ー??
気づいたあたりから、この忖度曲で踊るんですか?!に気持ちがガタ落ちした。
その選曲がなんかいまにも死にそうな曲。
そして、絶賛不安障害!な私。
曲の始まりがまず重苦しくて曲に押しつぶされそうになる。
そして待ち受けてたのは、軍隊みたいな教室。
ここで
2人目のキーパーソン、教員。
1.
「くに江ちゃん!何かできない事ある?!」
「いや…いまのところはそんなに…」
「じゃあやってみせてよ!」
「はぁ…」
「いまのじゃだm「いや合ってますよ」←別の人
2.
「何か分からないことは?!」「今のところはそんなに…」「本当にないの?!」「じゃああそこ!やって!」「できてない!」「ちがう!」「もう一回!」
「もう一回!何回もやったら体が覚える!もう一回!もう一回!もう一回っ…」
…大塚愛のサクランボかよ。笑顔咲くー♪
3.
「ほら!いまみんな話してるよ!」「ほら!話してるから!」「話題に入って!」他、めちゃ話しかけてくる。
エンドレス。。。
おにぎりすら食べさせてくれないとか、昭和の部活かよ…。
なんていうか、古き時代の教員。
仲間外れなんじゃないか?!と目を光らせ、仲間に入れないと!!と無理やり入れ込む感じ。
不安障害のことは黙ってたから知らなかったとはいえ、私の状態は「私達仲間!」って無理やり詰め込まれると、息苦しくなる状態…多分無理矢理口角上げた笑い方してたと思う。
「今のわかった?!」は教員が隣じゃなくてもわざわざこちらを覗き込んで大声で言われた。
ありがた迷惑の極み。
執拗に何度もされて、段々息苦しさが押し寄せてくる。
発汗、動悸、不安、震えが酷くなる。
徐々にダンスに行くのに、不安を抑える頓服が手放せなくなった。電車にも乗るのが苦痛。
頓服忘れた時が地獄だった…動悸と手汗と吐き気とえづきに耐えながらのダンス。。。
レッスン終わって家に帰って酒飲んで母に「もう辞める!」と毎週叫んでた。
やっぱり辞めとけばよかったんだ。
発表会に参加するなんて無謀だったんだ。
途中から思ったけど、ポジションもあるし、
逃げれない。逃げたくないのもある。
心療内科の先生には
「まだ続けるの?明らかに今のあなたの弊害になってるよ?!」
と言われた。
「あと数ヶ月、発表会が終わるまで…」
とお願いした。
ポジションとか考えずに辞めれば、今頃社会復帰できてたかもしれないのに。
そんな教員率いる軍隊みたいな教室の中、
エクササイズの時、ガスタンクは横になってするエクササイズは茶色のTシャツ着てゴロゴロしてるだけでトドみたいだし。
アイソレーションも、全てが脂肪で包まれてるから、できてるのが不明だし、ロンデジャンプもシェネも全然つま先が外に向いてない。
ツイッターではアイソレーションのリツイートして偉そうに「これができなきゃダンスはできない(キリッ)」とかいうてるけど。
せんせーい、あの人なんもできてないけどー?!
もうぐったりだった。
曲調も死にそうな曲、教員の「できてる?!」
衣装も作成で、ミシン持ってない人には苦行としか呼べない衣装。
休職中でよかったものの何週間も俯いて、スカート作って、がっつり不安状態…
そうなると、その場では出来てた振り付けも全く頭に入ってない。
いつも振り覚えは悪いけど、本当にしょっぱなの振りすら絶望的に入ってない。
そんな時、本当によせばいいのに、ガスタンクのツイートを見てしまった。
「新しく入った子が振りを覚えてない、お遊戯みたい。しかもお喋りばっかりしてる。」
省略してるけど、バレエ習ってた高校生の新人の子と私を比べているツイート。
高校生の子がガスタンクに聞いて自主練したのがえらくタンクに響いたらしい。
あのさぁ…。
私は別にあんたにお伺い立てなくても自主練して良いって分かってるから、あんたが見てない間に練習してるんだけど?!
そりゃ高校生は初めてだし喋る相手いないけど、こっちは別のクラスで数年やってるから色んな人と喋ることもあるだろうが!
それと、あっちは若くてバレエ経験者、こっちは歳いってから始めて難儀してるヤツ!!
お前はまだ衣装作らずにへらへらしてて、高校生は先生からのお下がり衣装!!私は、ギリギリになるのも嫌だし、衣装を変えるシーンがあるから、その為に先に衣装作っていた!!!
比較するには色んな意味で違いすぎるだろうが!!!
お遊戯はどっちだよ!
いつも前列でトドの1匹求愛みたいな踊りして悦に浸ってるの毎回ちゃんちゃらおかしいからな!
観に来た私の友達みんな「前列にいたアレ何?」ってきいてくるんだよ!アレ!だぞ!おまえ!アレよばわりだぞ!!!どう答えたらいいのかいつもこまってんだ!!!よ!!!!
完全にブチ切れた。
これ終わったら辞めてやる、が一周して原動力になった。
その後もガスタンクの後ろのポジションで踊ってたら「真後ろにいるから振り忘れる」とか因縁つけられ、ズレても振り忘れてポカーンしてるガスタンク見て歯軋りしたり、教員の休憩凸に付き合って、腹減って餓死しそうになったりしながら、発表会を迎えた。
最後、最高にふざけた。
写真もぜーんぶアホみたいな顔して写ったし、DVDの楽屋訪問もへらっへらっしながら撮った。
初めて発表会で緊張しなかった。
やっとこのクラスから逃れられるしかない。
終わってから、来てくれた友達と喋って、逃げるように帰った。
未練とかないけど、一応打ち上げの写真も見た。
急に普通の人達に見えた。
上手な子達がキャッキャしてる大量の写真、いつも上手くて尊敬の念で凄い子達だって見てたけど、側から見たらどこにでもいる若い子達の写真だった。
他も、普通のおばさん達の酔った写真、普通の子供達の自己満動画…
いつもは「打ち上げ行きたかったな…」っておもってたけど、笑えるほど、どうでもよくなった。
なんだ、凄いだのなんだの思ってた人達も普通の人らやんってなった。
これで二度目のダンスは終わり。
今度は自分の意思でやめれたのがよかった。
ただ、ダンスができなくなったのが惜しいだけ。
また、どっか教室見つけたいな。