ケアンズ3か月目の記録 | サバイバル・イン・ケアンズ ~ケアンズ子育て奮闘記~

ケアンズ3か月目の記録

*下記記事は、2011年12月11日に、私のフェイスブックノートに書いたものです。
 本ブログのアップロード日との違いがありますこと、予めご了承ください。

ケアンズの夏の始まりを告げるかのように、蝉たちが一斉に鳴き始めた。

照りつく日差しは日本のものよりも確実に強く、南国らしい蒸し暑さが
さらに、暑さを増して感じるようである。

8月はまだ日本にいたので、私自身、今年2度目の「夏」を迎えている。

ケアンズに来て、3か月が経った。

たった3か月なのか、もう3か月なのか、いろいろなことがありすぎて
頭の中で整理がつかないところではあるが、この約1か月にあったことを
まとめておきたいと思う。


(1)学校とアルバイト
(2)子供たちの学校~その2
(3)震災と放射能からの避難


(1)学校とアルバイト


◆学校

10月から通いはじめた学校、Holmes Instituteは、11月に次のブロックに入り、
新しい課題が出された。
テーマは2つあったが、マーケティングプランの作成が、主たる課題だった。

マーケティングは、自分の専門分野でもあり、また、前期で課題のやり方を
覚えてしまったので、楽しみながら、あっさりとクリアすることができた。


◆アルバイト

一方で、この11月の半ばから、アルバイトを1つ始めた。

「OK GIFT SHOP」というお土産屋さんである。仕事は、販売・接客の仕事だ。

OK GIFTは、我々の世代以上であれば、お馴染みの「大橋巨泉のお店」である。

ここで働いているのは、一人を除いて、全員「日本人」で、組織内の会話も日本語だし、
お客さんも9割ぐらいが日本人なので、接客も日本語である。

しかし、残りの1割は、外国人で、特に最近は、韓国や中国人の来店が多い(と感じる)。

私自身は、まだまだ、英語や韓国語、中国語での接客は十分にできないが、
今後はこれらの言語を用いた接客を身に着けなければいけないと強く感じている。

本来であれば、家計の財政上、もっとたくさんバイトをやるべきなのであるが、
豪州のStudent VISAは「週20時間しか働くことは許されない」となっているので、
現状は、OKGIFT一本に絞って仕事をしている。

余談だが、このアルバイトをしながら、マーケティングの視点をもって、いろいろ
接客の仕方を考えるのは面白いと感じている。これまで前職では、さんざん、
マーケティングの「理論」を教えてきたわけであるが、それを「実践」でもう一度
磨く機会をいただけたことに、私はとても感謝をしている。
お客様の心の機微や変化をとらえながら、
接客をしてゆくことは面白いし、まだまだ勉強のしがいがあると思っている。
販売や接客に関する社内勉強会を実施してゆき、全員で学べる組織を作って
ゆければと考えている。


さて、学校も先週末に終了し、なんと2月中旬まで!!の約2か月間の
長ーーーーーーい、夏休みの始まりである。
いろいろ計画も立てているが、確実に実行に移してゆければと考えている。


(2)子供たちの学校~その2

先週末に、子供たちの学校の4学期が終了し、子供たちも1月下旬までの長い夏休みに入った。


10月初めからの2か月とちょっとの間。

日本にいる間、不登校だった長女は、明るく元気に学校に行くようになった。
自ら積極的に英語を覚えるようになり、朝早く起きて、英語の勉強をしている。
クラスでも友達同士仲良く遊んでいるようだし、学校が楽しくて仕方ないらしい。



4学期のみの参加だったので、成績表はなかったが、その代りに、担任の先生が
長女に向けてコメントを添えて、一枚の賞状をくれた。
賞状には、長女についての詳細が細かく記載されており、ほんとうに先生が長女のことを
見てくれている様子が伺えた。

そして、長女がなぜ学校に安心していけるようになったのかも先生の理解があったことに
他ならないと確信を得ることができた。

先生の最後のコメントには、こうあった。

「長女はとても優秀な生徒で愛らしい少女です。このタームで、私は彼女を教えることを
 楽しむことができました。そして、私は彼女が、来年の3年生になっても、引き続き、
 うまくいくことを確信しています」


このコメントを読んで、私は思わず涙が出てしまった。

先生との出会いは重要であり、それが人生を左右することは、ヘレン・ケラーとサリバン先生
のようにあることであるが、彩里の人生にとって、オーストラリアでのこの先生との出会いは
大きかったと思えるのである。

次女ことみは、無事PREP(Primaryの下のクラス)を卒業した。クラスには一人も
日本人がいない中で「学校、楽しくない」と言っていたが、彼女なりに独特の存在感を出して
いたようである。彼女の周りには、なぜかいつも友達がいる。不思議な存在の少女である。

一番の友達は、黒人の女の子のようである。
彼女たちをみていて、PREP(5~6歳)ぐらいの友達同士には、
「人種とか偏見とか、国境とか、そういったものは一切ない」
ということである。

私たちは、大人になってしまうと、なぜ、人種や偏見、国家や国境にとらわれてしまうのか。
私自身、深く考える機会となった。

次女には、今日の学校における国家や人種を超えた人間関係の構築という「原体験」を通して
大人になった際には、そういうものを乗り越えた、真のリーダーになってほしいと願ってやまない。

来年は、新・一年生、ますます楽しんでいってほしい。


(3)震災と放射能からの避難

ここケアンズには、少しずつ、震災や放射能から避難してくる日本人の家族が増えている。
夫婦と子供で来る家族、奥さんと子供だけで来る家族(夫は日本で仕事)、それぞれである。

私は被災地の人たちや放射能の危険を感じている人たちに、どうこういうつもりは全くない。
生き方は人それぞれだと思うので、「避難した方がいい」とは、決して言わない。

だた、大事なことは、彼らの心のケアであり、ケアンズに来て、そういった心の落ち着きを
取り戻せるのであれば、それは来るべきである。


「何のために生きているのか」

これに対する答えが、いま一人ひとりの日本人に問われていると、改めて感じる。

人生に正解はない。

ただ、自分が正しいと思う道を決めて、そこに進むだけである。

さて、いよいよ4か月目に突入。

私たち家族のチャレンジは、まだまだ続きますが、この約2か月間のホリデーでは、
少しケアンズらしい旅行・体験もできればと思っています!!!

ではでは。

朝を迎え、鳥たちが囀り始めたケアンズの自宅にて。 MASA