暫く欠品していた、ハップストア.オリジナルの

ハーレーダビッドソン.モーターサイクルキャップ

の黒×黒、黒×白が少量入荷しました。

 

黒帽体×黒バイザー

 

黒帽体×白バイザー

 

価格:¥16280(税込) 

素材:帽体ウール100%、化繊裏地、

サイズ:56.58.60cm

 

今年5月入荷予定の商品でしたが諸事情で

大幅に遅れ、ようやく完成しました!

 

何だかんだ言ってやっぱり黒帽体が一番人気です。

黒×黒と黒×白どっちがカッコ良いかって...?

ヤボな事聞かないで下さい。どっちも最高っすよ!

有るうちに両方、大人買いしましょう〜

 

この帽子を2003年から作り出してもうすぐ20年になります。

最初はH.G(ハードゲイ)とかガキデカなどと酷評され、

一部のマニアにしか受け入れて貰えませんでした。

製作する毎に改良を重ね、より完璧を目指して参りました。

そして20年経った今。。相変わらずマニアックな帽子です笑

きっと一生に一度も被らない人の方が多いでしょう。

正直、あまり流行って欲しくも有りません。

自分がどうしても好きで被りたくて作りました。

分かる人にだけ届けば満足です。

しかし、それで良いと思います。

このタイプの帽子は被る人を選びます。

人が帽子を選ぶのでは無く、帽子が人を選んでいます。

勇気のある方は挑戦してみて下さい。

10秒被れば慣れます。

慣れれば意外と普通です。

 

ヤフオクにも出品中です

 

 

 
ヤフオクの出品説明文が長いとの事で出品出来ず、
頭に来たので全て削除致しました(笑)
具体的に何文字までなら良いのか説明も無し。
無駄に長いのでは無く、製作の過程や思いを込めた説明文です。
 
こちらに全て記載致します。
ご興味のある方お付き合い下さい。
 

ハップストアのオリジナルバイカーキャップです。

私物の1940年代~50年代ビンテージハーレーキャップを徹底検証し、

ビンテージの雰囲気を壊さぬ様、できる限り再現してみました。

 

アパレルブランドなどが流行でたまにリリースする

「キャスケットとバイカーキャップの中間」

「現在のファッショにも合わせ易く」

「気軽に被れるバイカーキャップ風」

などと云う中途半端なコンセプトのファッションアイテムではありません。

ともすればコスプレになってしまうかもしれませんが、

本作は如何に40~50年代のアメリカ製バイカーキャップを

リアルに再現するか。がテーマです。

本気で作ったモーターサイクルキャップどうぞお試し下さい。

 

ビンテージはプレミア価格で高値取引されている為、そう気軽には入手できません。

一般的な日本人男性に合うサイズ58~60cmは市場には殆ど出回らず、

仮にデットストックやコンデイョンが良い物でも最低50年以上経過している物なので

耐久性に欠けるのが最大の欠点です。

ビンテージは内側の腰芯が紙製なので汗や汚れですぐダメになり水洗いも不可です。

頭に直接触れるスベリ部分は当時としては先端技術の合成皮革が逆に仇となり、

被っていると表皮がボロボロと剥がれてきます。。

幾らカッコ良くても被れなければ帽子ではなく、只のコレクションアイテムです。

実際自分の手元にあるビンテージも希少価値を考えると勿体無くて被れません。

以下商品各部の説明です。

 

① 帽体

帽体の素材は呼称不明ですが黒色無地の毛100%の綾織りで生地厚、

触り心地などもビンテージと比べて何ら遜色の無い大変雰囲気の近い物です。

八方接ぎの内縫いで外側に縫い目の無いタイプです。

 

② 裏地

黒無地の化繊生地で素材感は本物とそっくりです。

接ぎパターンや縫製もビンテージと同じ仕様にしました。

 

③ バイザー(庇)

白い(黒い)エナメルぽい光沢のある合成皮革(ビニールレザー)の様な素材です。

こちらもビンテージの雰囲気にかなり近いです。

 

芯材は不明ですがヴィンテージと同じ位の堅さです。

バイザーの裏側はビンテージを意識した緑色にしました。

ビンテージは深緑色ですが全く同じ色は見付からなかったので妥協しました。

しかしながら、この部分は普段表から見える部分では無いので

全く気にならないと思います。

 

またバイザーの形状、長さ、付き角度、堅さには

特に注意し配慮しました。

 

バイザーの長さは中心部で約42ミリ、ビンテージと略同じです。

バイザーの付き角度も少し下向きに取り付けているので

横から見た際の雰囲気がそっくりです。

 

トリムのステッチ糸の太さとピッチは色々あった様で、

私物のビンテージはステッチの一部が解れて外れていたので、

このピッチでは解れ易いのでは?と考え、

現在の糸素材とピッチの縫い方で改良致しました。

 

私物の'40sビンテージはトリム幅約5ミリで狭いピッチ幅の中番手の綿糸、

'50sはトリム幅7ミリで広いピッチ幅の太番手の綿糸で縫製されていました。

恐らく作られた年代や製造工場でそれぞれ細かい仕様等は何パターンも存在したのだと思われます。

本製品はトリム幅8ミリで狭いピッチで細番手の化繊糸で縫製しました。

 

 

④ 腰幅

ビンテージと略同じの3.5cmです。この部分を狭くしたり太くすると

著しく雰囲気を損ねるので忠実に再現しました。

スベリを縫合する縫い目も下から4ミリでビンテージと略同じです。

 

⑤ 飾り紐

白のレーヨン100%素材の江戸打ち紐です。

紐の太さはビンテージと略同じです。

 

紐の結び方にも数種類あった様です。

'50sは片方の端が輪状で、もう片方は2本の端を糸で縫い合わせていますが、

'40sは飾りの結び目で終わる様に両端が輪状になっていています。

仕上がりがキレイでしたのでこちらを採用しました。

 

⑥ 耳章釦

ビンテージは直径約16ミリの半球に近いドーム型の物が使われていますが、

国内外を探しまくりましたが同じ物は見付からず、

国産の金属製で黒塗り焼き付け塗装、割りピン式、

直径約14ミリの物を使用しました。

金型を起こして一からの製作も考え見積もりしましたが、

最低ロットが10000個からで非現実的だったので諦めました。

 

⑦ 空気穴ハトメ、ベンチレーション

金属製の黒塗りで外径8ミリ、

内径4ミリの略ビンテージと同じ物を取り付け、

穴の位置も同じにしました。

この穴が帽子内の通気性を高め、蒸れを軽減します。

 

⑧ 天釦

直径15ミリの少し半球型の共地包みタイプを使用します。

当初は直径18ミリの物しか無く、色々探し見付け出しました。

ビンテージは直径14ミリ程ですが略同じ雰囲気です。

 

⑨ ワッペン

'40sビンテージから型越ししました。

大きさ、形状、糸色の雰囲気もそっくりです。

HARLEY-DAVIDSONの上下にMOTOR CYCLEと入る

ウィングバーシールドタイプです。

黒化繊地ツイルベースで縁もオレンジ糸で仕上げ

ビンテージと同じ仕様にしました。

黒い物以外の帽子や洋服に貼付けても違和感が有りません。

 

ワッペンは¥1650(税込)で出品別売りもしています。

 

⑩ ワッペンの縫い付け方

ビンテージは縁をオレンジの糸でジグザグ縫いしていますが、

帽子工場にはジグザグ縫い用の工業用ミシンが無く、

こちらで家庭用ミシンのオプション機能で縫い付けようか?

とも考えましたが、アイロンでプレスしてシワやヨレ無く縫い付けるのは至難の業と考え、

黒い部分を黒糸の直線縫いにしました。

結果ワッペンは縫い跡が目立たないので只単に貼付けている様にも見えます。

少しハミ出た糸がなんとも愛らしく見えるジグザグ縫いは

ビンテージな味わいとして再現したい部分ではありましたが、

この部分に拘っていては前に進めなかったので妥協しました。

 

⑪ スベリ

ヴィンテージは合成皮革なので経年でボロボロになるので

汗を吸い込んでも洗濯できる耐久性のある化繊素材を使用しました。

結果、被り心地の快い帽子になりました。

 

注:今回のロットからスベリ後ろ裏側に

サイズ調整機能ベロクロテープが付きました。

2cm程、内側のサイズを縮める事が可能です。

(大きくする事は出来ません)

このサイズ調整機能付きでコストが上がりましたが、

価格は今の所は据え置きです。

 

サイズを大きくしたい方は多少時間が掛かりますが、

サイズストレッチャーで1〜1.5cm程伸ばす事が

可能ですのでご相談下さい。

 

⑫ 腰芯

制帽と同じ作りの塩化ビニール系素材の堅い物を使用し、

形崩れ防止に一役買う事に成功しました。

ビンテージの腰芯はあろう事か?紙製なので経年で

ボロボロになってしまうので全くお話しになりません...

家庭用洗濯機を使い帽子をネットに入れ弱で何度も水洗いましたが、

色落ち、縮み、型崩れも無く全く問題ありません。

 

注意:洗濯は水温、洗剤、乾燥のさせ方など条件状況に寄り、

変動すると思いますので洗濯後の変化については保証は出来ません。

 

⑬ 風当て

塩化ビニール系素材でビンテージと同じ形状にしました。

生地を傷めない様に縁にパイピングを施しています。

実はこの「風当て」こそがモーターサイクルキャップが

モーターサイクルキャップである所以、

最も重要なパーツのひとつなのです。

この形状や高さ取り付け方が少しでも違うと

イメージが大きく崩れてしまいます。

サイズがぴったりと合っていれば実際にライディング時

でも時速80km位まででしたら帽子が風で飛ばされる事無く走行できます。

アゴ紐を掛ければもっと高速でも大丈夫だと思いますが、

安全性や法律上N.Gですので事故や警察に交通違反切符を切られても

当方は責任持ちませんので悪しからず。

 

最後に

 

色んなアパレルショップなどでバイカーキャップがリリースされていますが、

正直どれも100%納得のいく物には巡り逢えませんでした。

1980年代アメリカ製の復刻品が出回りましたが

残念ながらビンテージの物とは似て非なる物でした。。

 

昨今アメリカから$100~$150位で

レプリカがリリースされていて知り合いが購入したのですが、

ポリエステル素材でバイザーも長く、一寸残念な商品でした。。

本国アメリカでも完璧なレプリカは作られていないのが逆に不思議です。

 

手前味噌ですが当店のバイカーキャップは

実用性、機能性、耐久性、ファッション性

の全て兼ね備えた至極の逸品と自負して居ります。

本製品は100%日本製です。安心してお買い求め下さい。

 

ここからは堀によるアメリカンモータサイクルカルチャーの

一片であるバイカーキャップについて考察したい。

 

これは1937年に撮影されたアメリカでの写真。

AMA(American Motorcycle Association)の婦人部結成

の式典と思われる。

 

こちらも同じくアメリカでの写真、

ハーレーのパレード曲乗りクルー達。

 

こちらはレース会場での一コマ。

 

こちらは1941年のナックルヘッドとフラットヘッドが並んだ

スタジオフォト。

 

1940年のフラットヘッドに跨る男女。

バイカーキャップ、白シャツに蝶ネクタイ、

ハーフジップモーターサイクルセーター、

ブリーチパンツ(乗馬ズボン)とジョッキーブーツ

当時はこんな服装で乗ってたんですね〜

 

こちらは1940年代のバイカーキャップ販売促進用トルソー

以前、オークションに2万円位で出品され買わずに後悔...

 

色んなカラーバリエーションもあった様です。

この頃はヘルメットの規制も無く、飛行帽、キャスケットと並び

ライディング時に実際バイカーキャップを被っていました。

 

この様にハーレーキャップは本来、

品行方正な正統派モータサイクリスト達に愛用されたアイテムだった筈。

ところが...

 

1947年にホリスターで起きたバイカー集団の暴動事件

"The Hollister Riot"に着想を得て作られたストーリー。

1953年の米映画「The Wild One 乱暴者」劇中登場するB.R.M.C

(BLACK REBEL MOTOR CYCLIST)

のリーダー役ジョニー.スティブラーに扮するマーロンブランドが

エンジニアブーツにブルージーンズ、

デュラベルのモーターサイクルレザージャケット

に被っていた帽子が見事にハマり若者の心を捉えた。

しかしこれはハーレーキャップに在らず。。

諸説あるが、当時のバス運転手やタクシー運転手の帽子との説が有力。

バイク=ワルの象徴的イメージに。

因みにハーレーパンヘッドに乗ってたのは敵対チーム、

ビートルズのリーダーチノ役を演じるリーマービン。

マーロンブランドはイギリス製オートバイTRIUMPH THUNDERBIRDだ。

 

しかしながら本当の悪=不良バイカーとは1948年に結成された

HELLS ANGELSなどのアウトローバイカー達である。彼らは

長髪に髭にカットオフデニムジャケットがクラブウェアなので

バイカーキャップ、まして改造を美徳とするバイカー達が

ハーレー純正のモーターサイクルキャップなど被らない。

 

そして1964年にケネスアンガーが撮ったショートフィルム、

SCORPIO RISINGがバイカーとファシズムとSMチックな

フェティッシュを交配した問題作を発表した。

 

1968年〜1972年までに我が国、日本では

梅宮辰夫氏の主演映画「不良番長」シリーズ。

裸体に腹巻きお守り革ジャンにナチ帽と云う出立ちで

和製ハーレー陸王に跨り登場。

これを伝来ミスと呼ぶか?ニューファッションと呼ぶか?

兎に角、勢いがあったのです。

 

1975年結成のクールスはリーゼント、革ジャン、

オートバイ、ロックンロールで一世風靡。

絶大な人気を得、今尚健在!

彼らは普段リーゼントなので帽子は被らない。

でも若き日の村山一海氏、ジェームス藤木氏、ピッピ氏が

革製のバイカーキャップをカッコ良く被る写真を見た事がある。

 

 

そして アメリカの1960年辺りを舞台にした1982年の米映画

キャサリンビッグロー監督、ウィレムデフォー初主演作品

「The Loveless」に出演したラヴィ役のローレンス.マタレスが、

カットオフしたボーリングシャツに鋲付革ジャンを羽織り、

もみ上げリーゼントにハーレーキャップと云う強烈な出立ちで登場。

彼の考案したスタイルは主演のウィレムデフォーやロバートゴードンを

食うインパクトだった。

そんでもって劇中のハーレーは全てストックスタイルの未改造車。

映画の為にレストアはしてるがパーツ年式チャンポンだったり色々と

突っ込み処満点。

アウトローバイカーでも無い彼らは一体何者なのだろうか...?

しかし、これは全てフィクション、映画でのお話。

全て作られたイメージの世界。

 

MAD3 Eddie氏は以前よりハップストアの

モーターサイクルキャップをご愛用頂いて居ります。

ありがとうございます!

 

ミュージシャン、バイカー、バーレスクダンサーの方にも

ご購入頂いた事もあります。

 

1930年代アメリカで初声を上げたハーレーキャップ。

斯くしてモーターサイクルキャップはめでたく現在は

お洒落な?ファッションアイテムとなったのある。

不良というよりビンテージモーターサイクル

マニアの為のアイテムですね。

 

おしまい。。

 

注:この文面は堀の勝手な考察です。

ここには書けない事も多いのと、誤った情報や

異なる意見も多々あるかと思いますが、

クレームご意見など一切受け付けませんので悪しからず。