今日はバンドで使用している機材について少し話そうと思う。所謂、骸骨マイクである。購入したのはもう18年位前で東京のアンティークショップで見付けた時は「あっ!エルビスと同じマイクだ」と思い、飛びついたのを今でも鮮明に憶えている。その時既に一廻り小さいサイズの50年代レプリカ製55SHと云うタイプを所有していたがやはりこの丸みと大きさは魅力である。アメリカのSHURE社製マイク55C、製造年数は1940年代~50年代だ。購入してしばらくの後に現在のPAに対応し易い様に改造した。ルックスはビンテージでも充分使用に耐える性能を秘めている。さながらオールドカーのエンジン載せ替えのごとく、現行のSM58ダイナミックマイクのヘッド部分を取り出し内臓したのだが単一指向性マイクの為、後ろは内側からゴム版で塞ぎ、前は女性用ストッキングを内側から貼付けた。内臓スペースの余分はスポンジで埋めて振動によるズレを防ぎ、キャノン3点式コネクターはメスのスクリューキャップ式の専用コードが付いていたが使いずらいのでオスのロック式に交換した。コンデンサはオリジナルを残し配線、ハンドマイクにもすぐできる様にパーツ加工して使い易さも追求、マイク専用のケースも製作した。ここまで簡単に説明しているが実は自分で作業を行ったのでは無く、ある技術者が知恵を絞り完成させてくれたのである。その人はN月さん、N月さんの本業はPA屋で20代から自分が主催するライブイベントでよくお世話になりPAをお願いした。そしてこう云う無理なお願いを聞いてくれる人だ。かなり頭を悩ませ試行錯誤の末にマイクが出来た時は本当に嬉しくてリードギターからボーカルに転向したばかりの頃の自分はかなりテンションが上がった。『東京スカンクス』のダビスケさんが旭川公演の際にこのマイクを使った。しかしあるオーディエンスがステージに乱入しマイクを倒してしまいマイクの一部にヒビが入ってしまうアクシデントに見舞われた。その後も落下や衝突で数カ所にヒビや変型を経、その都度溶接やたたき出しなどで修繕をしている。壊れたのはマイクばかりでは無く『KATZ FIGHT』の頃ステージアクションでマイクが口にぶつかり前歯を折った事も有った。。改造すると物理的にマイクの寿命が縮む、この15年で中身を3回取り替えているがその度に新しいアイディアや試みを導入し、より理想に近付いている。「マイクを売ってくれ」とたまに言われるが丁重にお断りしている。思い入れ深いこのマイクを手放すと歌が上手く唄えない気がするから。













