傘といえば、核の傘、などと表現されることがある。核反応を起こす物質は放射線を発し、傘程度の物質であれば透過するのに、核反応が傘替わりになるはずもない。もちろん、原子核反応による核兵器を保有することによって他国を威嚇することができて、拳銃を持った日本の警察官を拳銃で襲撃する事件が案外少ないのと同様に、空想的な防御手段として傘と比喩されるような効果はあるかもしれない。しかし、核兵器を保有することの正当化のためと、呑気な平和主義者の机上の空論からの副産物のレトリックだろう。
本物の核の傘だ、というなら、核兵器に対抗できる傘を早く誰か開発して実用化してくれないだろうか。愚か者が核兵器の発射ボタンを押しても何も起こらない、核兵器を無効にする傘だ。EMPのような電磁パルスが開発中であるという噂を耳にするが、結局、諸刃の剣のようだ。傘、という割にはあまりにも副作用が大きすぎる。どのみち、人類への虐殺と破滅をもたらす代物を傘と表現することの滑稽さを痛感する。
と、某新聞社のテーマ投稿に応募してボツだったので、アップした。
是々非々