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Q25.『愛された記憶』が必要?

A25.田辺聖子さん (平成21年1月30日『この人にトキメキっ!』より) 
『一葉の恋』より抜粋
子供のころの贅沢の記憶が、のちのちまで人間が生きる上の、支えになるというのは、こういうことなのであろうか。
しかし私はこの頃、こう考えるようになった。
贅沢の記憶なのではない。愛された、という自信の記憶ではないか、と。
そんなにまでしてくれたという、オトナたちの愛を、人間は大きくなっても心の支えにしているのではなかろうか。
子供のときに味わった後悔や苦悩や挫折感などは、オトナになってからの人生航路のある種の道しるべになるが、「愛された記憶」は、人を支える。
(私はこんなに愛されたのだ)という記憶が、のちに人を救う。


有香が生後2ヶ月の頃、安藤忠先生が 「大切なのは『自分はこれをやれた!自分はすごいやつだ!』と、子供に自信を持たせること」と仰いました。
赤ちゃんに自信を持たせる方法の一つとして、『大人が赤ちゃんの発声を真似ると良い』と教えていただきました。
大人が赤ちゃんの発声を真似ると、赤ちゃんは『自分が肯定された』と感じるそうです。
幼児期には「お母さんは○○ちゃんが好きよ!」「○○が出来たね!すごいね!」と伝えれば自信になるでしょう。
学童期には「○○ちゃんが好きよ!」だけでは足りないようです。
年齢相応の勉強でなくても良いので、『やれば出来た!』と思えるように、根気よく学習に付き合うことも大切ではないかと思います。
田辺聖子さんのお話を伺い、将来、有香の一番の財産が『愛された記憶』になるように、穏やかに優しく、そして大切に育てたいと思いました。
(2009年)

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