≪平成17年5月29日≫
先生・先輩ママ・就学を控えた保護者での話し合いの中から得た情報の要約です。地域性がありますので、参考程度にしてください。
●進路の選択は4種類 (地域差あり)
①校区の普通クラス ②校区のなかよしクラス ③養護学校 ④就学猶予
●校区の小学校の校長先生と面談する必要性について
・個人情報保護法により、保育園・幼稚園などから校区の小学校へ、親の承諾なしに情報が流れることは無い。
・小学校から「ダウン症のお子さんの進路をどうされますか?」等の連絡がくることは無く、自ら行動を起さなければ、何もはじまらない。
・もう今の時期(5月)、小学校に連絡を入れるのに早すぎることはない。一度電話をして、校長先生に面談の時期を決めてもらうと良い。
・『普通クラスを希望し、援助を要望せず、まったく他のお子さんと同じでいい』という場合は、校長先生と面談する必要は無い。(神戸市は親の希望が優先されます)
・『普通クラス』と『なかよしクラス』のどちらを希望するかをある程度決めてから面談するのが良い。
・普通クラスに固執せず、柔軟な態度で臨むのが良い。
・先輩の保護者のお話は、時として事実と異なることがある。気になることは、自分で直接校長先生に確認するのが良い。
・就学までに、話し合いを重ねても、校長先生が変われば、小学校の方針が変わることが多々ある。しかし、校長先生と教頭先生が同時に変わることは無いので、申し送りをしてもらえる。ただ、申し送りの通りになるかどうかは分からない。
・校長先生の特別支援教育に対するお考えを伺うと良い。
●普通クラスを選ぶ場合のあれこれ (地域・校長先生の方針等により差がある)
・一般的に校長先生の任期は同一小学校に3~4年。なので、来年度の就学に向けて、話し合いを重ねても次年度校長先生が変われば、小学校の方針が変わる場合がある。
・普通クラスを希望した場合、校内での保護者の付き添いを要望されることが多い。
・学年の途中で『普通クラス』から『なかよしクラス』への移動は一般的には無い。学年が変わるときには可能。
・子どもを健常児の中に入れさえすれば、お友達から色々と学び成長するとは限らない。自分の子どもと健常のクラスメートの間に介在する大人(教師)の存在が重要な鍵となる。例えば、『Aちゃん(ダウン症)の存在を含めてクラスを上手に運営したい』と考える教師と、『Aちゃん(ダウン症)がいるから、クラスが上手に運営できない』と考える教師では、同じ『普通クラス』に在籍してもまったく環境が異なる。(担任の先生は入学しなければ分からない。)
・先輩ママの就学に向けての経験談が100%自分の子どもの場合に合致するわけではない。同市内でも、小学校や校長先生の方針により大きく変わる。
・『普通クラス』の先生の中には、『なかよしクラス』の先生以上に熱心に取り組んでくださる先生もある。(入学しなければ分からない)
・健常のクラスメートの保護者から、『なかよしクラス』への移動を希望され、悲しい気持ちになることもある。
・健常のクラスメートの保護者から、「Aちゃん(ダウン症)のお陰で、子どもに優しさや思いやりが身についた。」と言ってもらい、嬉しい気持ちになることもある。
・普通クラスに籍を置いた場合、科目により『なかよしクラス』への抜き取りは無い。
・授業内容が理解できない場合、じっと椅子に座っているのは辛い。(ある母親が、子どもから「お友達はできる。自分にはできない。」と訴えられた。)
・動作が遅いので、クラスメートのスピードについていけない。
●なかよしクラスを選ぶ場合のあれこれ (地域・校長先生の方針等により差がある)
・普通クラスとの交流方法を先生に尋ねる必要がある。
・『なかよしクラス』の見学をさせてもらうと良い。ただし、『なかよしクラス』に在籍する子ども達の保護者の許可が必要なので、急に「明日見学させてください。」というのは無理。
・保護者が校内で子どもに付き添う必要性の有無の確認をする。
・『なかよしクラス』の先生全員が障害について専門の知識を持っているわけではない。
・『なかよしクラス』の先生だからといって、教師全員に熱意があるとは限らない。
・『普通クラス』に在籍する以上に手厚く関わってもらえるとは限らない。(先生は1対1ではない)
・『なかよしクラス』の保護者同士だからといって、分かり合えるとは限らない。
・『なかよしクラス』は、障害がある子どもが在籍するクラスなので、自分の子どもが他の子どもから、何らかの被害を受ける可能性もある。
・来年度の入学に向け、なかよしクラスの先生と話し合いを重ねても、入学時には異動されている場合もある。
・『なかよしクラス』での勉強は、教科書があるわけではないので、子どものレベルに合わせて教師が決める。