人間の身体は本当に不思議で面白い。
熱々の鉄の棒を囚人に見せてから、
目隠しをさせる。
そして、熱していない鉄の棒を身体に当てると、
なんと鉄の棒を当てられた部分が、
熱い鉄の棒を当てられた様に火傷になったのだ。
人の心の強さというのは、あまりにも強い。
中村天風さんの話でも、心と身体の興味深い話があった。
肺を撃ち抜かれた兵士と、足を撃ち抜かれた兵士がいた。
明らかに肺を撃ち抜かれた兵士の方が重症であったが、
心に違いがあった。
肺を撃ち抜かれた兵士は、
「俺はこんな所じゃ、死なない。」
と、言った。
それとは反対に、足を撃ち抜かれた兵士は、
「このままでは、俺は死んでしまう…」
と、言ったそうだ。
生き残ったのは、肺を撃ち抜かれた兵士だった。
心が重要だと思った中村さんは、それ以降、
「俺がダメだというまでは、大丈夫だ。」
と、病気の人達に声をかけたそう。
そして、どんな人にも『もうダメだ』とは言わなかった。
そうする事で、
「先生がまだダメと言っていないから、大丈夫だ。」
と、思わせた。
また、中村さんが病気になって、ヨガの聖人の先生についていき、治して貰おうと思った時、
先生は、毎日、
「今日は調子はどうだ?」
と、聞いたそう。
中村さんは、肺結核の末期症状。
熱があり、吐血もする。
「…今日は、血も吐きましたし、熱もあります。」
と、答えたそう。
毎日、毎日、先生は同じ質問をする。
そして、中村さんは、ここが悪い、ここがしんどい、と答えた。
すると、ある日先生が、
「お前は身体が病気かもしれないが、心まで病ませる事はないだろう。
心は自由なのに、お前は心を病気にしている。」
と、言った。
そこで、はっと気が付き、
それ以来は、ポジティブな言葉を返し、先生が聞かれる前に、
「今日は非常に調子がいいです!」
と、言い続けたそうです。
すると、不思議な事に身体もその言葉に順応していく。
川でいうと、心は上流、身体は下流。
いくら身体をきれいにしようとしても、心が濁っていたら結局は汚いままだと、例えられていました。
その話を読んだり、聞いたりして、
まさしくその通りだと。
私が、脳腫瘍だと分かった時、
自分が死ぬと思って、悲しみ、もう幾ばくかの命を思い悲しんだ。
という事は、自分の命を諦めてしまったという事。
そして、毎日毎日ベッドの上で、
「今日も生きてるんだ…」と確認する様な日が続いた。
一週間もすれば、
「あれ、まだ生きてるぞ…」
と、思う様になり、
「誰が明日死ぬと言った?」
と、疑問に思う様になった。
そして、毎日命がある事に感謝し、
欲しい命が今あるのに、それを無駄にしている様な過ごし方はやめよう、と決めた。
そう思ったら、心が晴れた。
すると、普通に動ける様になったのだ。
薬の副作用で鬱々としていた部分もあったが、
そんなものすら吹き飛ばしてしまった。
一つの物事に対して、人それぞれ感じ方は違う。
それなら、明るい感じ方をしよう。
私達の人生の主人公は、私達なのだから。
今日辛い事があっても、
「こんな日もあるよね。ここから学べたよね。
辛い事があった後は、いい事があるんだよ。」
と、思えたら、辛い事も消えてしまう。
病気があっても、生きている事にフォーカスしよう。
心まで病気に捕らわれてはいけない。
病気優位な心の持ち方より、自分優位な心を持とう。
ポジティブな自分で、気分よく生きよう。
ここまで読んで下さり、誠にありがとうございます!
新しい一週間、たっぷり楽しんでいきましょう!