ここ数日自分の人生について、
家族としてのこれからについて、
そして「幸せ」について、
沢山考えました。

私の子供達はインターナショナルスクールに通っているのですが、
消費税の値上げに伴い、学費の値上げがありました。
今までも主人のお給与では足りない分を私が賄ってきました。
しかし、値上げが消費税の値上げ分だけではなかった為、

これからお金に追いかけられる生活になってしまう…
でも子供達には私が小さい頃に受けたかった教育を、
どうしても受けさせてあげたい…

という板挟みの気持ちになっていました。

稼げばいい

それだけなんですが、
それだけが出来ない…
と自分を追い詰めてしまっている所もありました。

そんな時、母からの電話がありました。

母は、私をとても気にかけてくれているのですが、
私としては、

母は、今までずっと苦労をしているのに、
更に自分が病気になって申し訳ない

と、思っていました。
ただただ小さい頃から、

大きくなったら母を幸せにしてあげたい

という思いがありました。
でも出来ない自分が情けなくて仕方ありません。
自分を自分で認められない、弱い自分だったと思います。

母は最初こそは、私の祖母や兄弟の話をしていました。
しかし、前から言いたかったんやけど…と、
ぽつり、ぽつりと話し始めました。

「ずっと見てきて、とても苦しんで来たのが分かってる。

そろそろ自分を解き放っていいんだよ。
無理する必要ない。

子供達の事で必死になっているのは、十分分かっている。
でもね、どんないい教育を受けさせても、
親がいないと、親が笑っていないと、子供は育たない。


お母さんが、お父さんが帰ってこなくても(夜遊び、不倫)、
おじいちゃんおばあちゃんに虐げられても、
痴呆症になって、癌の看病を何年も一人でしてても、
どんな時も子供達には、
暗い顔を見せてはいけないと思って生きてきた。
家庭環境は変えれなかったけど、母親がどんとしてたら、
ちゃんと子供達はそれぞれの道を見つける事が出来た。
あなたもうちみたいな家庭からでも、
海外へ行く事が出来たやん。

素晴らしい立派な子供達を授かったんやから、
子供達は自分の環境で最大限の選択をちゃんとする。

だから、子供達を信用して、任せたらいい。
そしたら花開く時期になれば、海外に行きたいと思ったら、
海外にも行くやろう。
それまでに親が潰れたらあかん。

お母さんが大好きな子供達やのに、
母親のいない子供達にしないで。
お母さんの大事な大事な子供やのに、
苦しまないで欲しい。
お母さんはあんたの笑顔が大好きなんや。
幸せに生きて欲しいんやで。
ただそれだけやねん。
だからもう苦しまなくていい…
自分を苦しめないで。
そんな姿を見せられるのは、親として物凄く辛い。
だから生きて。
幸せに生きて。」

自分を生きるのが苦しくなってきた時、
母は確実に見抜いてきて、
私の性格を見通した上で、見守ってきてくれた。

しかし、今回ばかりは、

「いつ言えるか分からんし、
お母さんの命があるうちに言っておかないとって思って。」

と、言っていました。

息が詰まった生き方をずっとしてきて、
病気で本当に息が吸えなくなった時、

息が吸えなくて倒れている自分は、
そういう生き方をしているんだ

と、妙に納得していました。
そして、息が止まる度に、
意識が止まる前に、
自分を何度も何度も見直してきました。
次に目覚める保証はないのですが…。

脳腫瘍になって、学んでも、学んでも、
私の中の核はまだあって、
それに気付かせてくれた母の言葉だった。

ありがとう
ありがとう
ありがとう。