「マロマンティック」と「ウーマロマンティック」と「マセクシュアル」と「ウーマセクシュアル」 | Xジェンダーで二次元愛好者な私 ~性別二元論とシスジェンダー中心・異性愛前提主義への疑問~

Xジェンダーで二次元愛好者な私 ~性別二元論とシスジェンダー中心・異性愛前提主義への疑問~

当ブログでは自らのセクシュアリティの話を中心に社会における性の概念や二次元の話など、あらゆるテーマを扱います。なお、当ブログの内容はあくまで私一個人の意見や考えとして書いています。

「男性」が恋愛感情を抱く対象となる「恋愛的指向」のことは「アンドロロマンティック(Androromantic)」、「女性」が恋愛感情を抱く対象となる「恋愛的指向」のことは「ガイネロマンティック(Gyneromantic)」と言います。また、「男性」が性的欲求を抱く対象となる「性的指向」のことは「アンドロセクシュアル(Androsexual)」、「女性」が性的欲求を抱く対象となる「性的指向」のことは「ガイネセクシュアル(Gynesexual)」と言います。これらの「セクシュアリティ」に関する用語は、その人自身の「性自認」が何であるかに関わらず使うことのできる用語です。

 

そしてこの「アンドロロマンティック」、「ガイネロマンティック」、「アンドロセクシュアル」、「ガイネセクシュアル」の別の呼び方にあたるものが、タイトルにある「マロマンティック(Maromantic)」、「ウーマロマンティック(Womaromantic)」、「マセクシュアル(Masexual)」、「ウーマセクシュアル(Womasexual)」です。「マロマンティック」は英語で「男性」を意味する「マン(man)」と「恋愛的指向」を表す接尾辞である「ロマンティック(-romantic)」を組み合わせた用語であり、これは「アンドロロマンティック」の別の呼び方にあたるものです。「アンドロロマンティック」もギリシア語やラテン語で「男性」を意味する「アンドロ(andro)」と「ロマンティック」を組み合わせた用語です。「ウーマロマンティック」は英語で「女性」を意味する「ウーマン(woman)」と「恋愛的指向」を表す接尾辞である「ロマンティック」を組み合わせた用語であり、これは「ガイネロマンティック」の別の呼び方にあたるものです。「ガイネロマンティック」もギリシア語やラテン語で「女性」を意味する「ガイネ(gyne)」と「ロマンティック」を組み合わせた用語です。「マセクシュアル」、「ウーマセクシュアル」も同様に、「マン」や「ウーマン」と「性的指向」を表す接尾辞である「セクシュアル(-sexual)」を組み合わせた用語であり、「マセクシュアル」は「アンドロセクシュアル」の、「ウーマセクシュアル」は「ガイネセクシュアル」の、それぞれの別の呼び方にあたるものです。

 

「ゲイ」という用語は「性自認」が「男性」であるということと、「恋愛的指向」が「アンドロロマンティック」「マロマンティック」であるということと、「性的指向」が「アンドロセクシュアル」「マセクシュアル」であるということが合わさって成り立つ用語です。また、「レズビアン」という用語は「性自認」が「女性」であるということと、「恋愛的指向」が「ガイネロマンティック」「ウーマロマンティック」であるということと、「性的指向」が「ガイネセクシュアル」「ウーマセクシュアル」であるということが合わさって成り立つ用語です。「Xジェンダー」の場合は「異性愛」「同性愛」という概念が存在しないため、「Xジェンダー」であって「男性」が恋愛感情や性的欲求を抱く対象となるという人は「ノンバイナリーのアンドロロマンティック・アンドロセクシュアル」または「ノンバイナリーのマロマンティック・マセクシュアル」、「Xジェンダー」であって「女性」が恋愛感情や性的欲求を抱く対象となるという人は「ノンバイナリーのガイネロマンティック・ガイネセクシュアル」または「ノンバイナリーのウーマロマンティック・ウーマセクシュアル」となります。自らの「性自認」が「男性」にも「女性」にも当てはまらないという人や自らの「性自認」が何であるのかが分からないという人であって「男性」が恋愛感情を抱く対象となるということは分かっているという人は「アンドロロマンティック」または「マロマンティック」という用語を、自らの「性自認」が「男性」にも「女性」にも当てはまらないという人や自らの「性自認」が何であるのかが分からないという人であって「女性」が恋愛感情を抱く対象となるということは分かっているという人は「ガイネロマンティック」または「ウーマロマンティック」という用語を、自らの「性自認」が「男性」にも「女性」にも当てはまらないという人や自らの「性自認」が何であるのかが分からないという人であって「男性」が性的欲求を抱く対象となるということは分かっているという人は「アンドロセクシュアル」または「マセクシュアル」という用語を、自らの「性自認」が「男性」にも「女性」にも当てはまらないという人や自らの「性自認」が何であるのかが分からないという人であって「女性」が性的欲求を抱く対象となるということは分かっているという人は「ガイネセクシュアル」または「ウーマセクシュアル」という用語を、それぞれ使ってみたらいいのではないかと思っています。

 

なお、「Xジェンダー」であって「男性」が恋愛感情や性的欲求を抱く対象となるという人が使うことがある「Xジェンダーのゲイ」、「Xジェンダー」であって「女性」が恋愛感情や性的欲求を抱く対象となるという人が使うことがある「Xジェンダーのレズビアン」といった言葉ですが、これらの言葉は「ゲイ」や「レズビアン」とは別物と捉える必要のある言葉です。というのも、この社会において「アンドロロマンティック」、「ガイネロマンティック」、「アンドロセクシュアル」、「ガイネセクシュアル」、「マロマンティック」、「ウーマロマンティック」、「マセクシュアル」、「ウーマセクシュアル」といった言葉はほとんど認知されておらず、また「Xジェンダー」という言葉自体も認知度が低く「Xジェンダー」の当事者が「私は「Xジェンダー」です」と言っても通じないということは少なくないからです。そのためその人が自らが「GSRM」に該当するということを表すために社会的に扱われている「性別」に合わせて「恋愛的指向」や「性的指向」を表す言葉として、より認知度の高い「ゲイ」や「レズビアン」という言葉を代わりの言葉として使っているということもあります。「Xジェンダーのゲイ」、「Xジェンダーのレズビアン」といった言葉は「ゲイ」のうちの1つ、「レズビアン」のうちの1つ、として捉えるのではなく「Xジェンダー」のうちの1つ、として捉える必要のある言葉だと私は考えています。