5月は、お茶にとっては「衣替え」の季節です。

一番のちがいは、炉が風炉に替わること。

 

読み方は、

炉:「ろ」

風炉:「ふろ」

 

釜でお湯を沸かす火の位置が、変わります。

 

image

※炉の点前

 

 

image

※風炉

 

 

茶室の雰囲気もガラリと変わりますね~♪

 

風炉に替わったことで、お道具も変わるんですよ。

実はお湯をすくう、「柄杓(ひしゃく)」も寸法がちがうんですよ。

詳しくはここでは触れませんが、お道具だけでなく、襖の建具も「よしず」になったりと、すべて「夏仕様」になります。

 

 

そして、もてなす側・亭主の心遣いも変わるわけです。

 

寒い時期の炉の季節は、暖を取って温かくもてなすことに心をくだき。

 

暑い時期の風炉の季節は、いかに涼しさを感じてもらうかに思いを致します。

 

もちろん5月には5月の爽快さ、8月の猛暑にはそれに合った涼しげな風情で、おもてなしをします。

 

季節の移り変わりとともに、道具もお菓子も、何もかも変わっていく「季節感」が代名詞ともいえる茶の湯。

 

和菓子もお茶も、その季節その日だけの風情の中でいただくもの。

同じように見える「一服のお茶」も、一期一会なのです。

 

image