こんにちは。四国の睡眠栄養アドバイザーのハッピー仲村です。みなさんは腹一杯食べた昼食の後、眠気に襲われたことはありますか?

 

「食後の眠気は生理現象」とはいうものの、ひどい場合は、注意力の低下や疲労感などを引き起こし、仕事効率を下げる要因になってしまう場合があります。

 

そこで今回は、食後に眠くなる理由をご説明しながら、眠気を防ぐ効果のあるやり方についてご紹介します。

糖分の摂りすぎ

 

糖分の摂り過ぎは高血糖が起こる原因になる場合があります。

 

食後の激しい眠気は、糖分の摂りすぎが原因となってあることもあります。

 

一般的に、食べ物が体の中に入ると、血液中のブドウ糖の量が増え、血糖値が上昇します。

 

血糖値が上がると膵臓から血糖を低下させるはたらきのあるインスリンというホルモンが分泌され、だいたい2時間ほどで元の値に戻ります。

 

しかしながら、極端に糖分を過剰に摂取すると急に血糖値が上昇し、大量のインスリンが必要です。

 

この時にインスリンの分泌が追いつかないと過血糖という状況になります。

 

この状態が続くと、ブドウ糖が脳に十分に行き届かず、頭がぼーっとしたり、眠くなったりする状態につながるのです。

昼食後に血糖値が異常に高い場合は、「隠れ糖尿病」の疑いが?

 

過血糖は食後約2~3時間であらわれ、空腹状態の時にはあらわれません。

 

そのため、糖尿病の検査では見つからない事が多く、「隠れ糖尿病」と呼ばれています。

 

食後の高血糖をそのままにすると、糖尿病が悪くなるだけじゃなく、神経障害や網膜症など深刻な合併症を引き起こし、心筋梗塞やアルツハイマーなどのリスクも高くなるといわれております。

 

食後に強い眠気や疲労感が続く人は、糖尿病の症状を疑ったほうがよいかもしれません。

食後に眠くなる原因その2 脳内物質オレキシン

 

1998年、睡眠と関わるオレキシンという脳内物質が、食欲を刺激する脳の中の「食欲中枢」という場所で発見されました。

 

オレキシンは、摂食と覚醒のシステムと深く関わっていることが明らかになっています。

 

というのも、オレキシンが覚醒を起こす働きがあるからといわれております。

 

オレキシンの分泌が盛んなときは、人は覚醒を保ち、オレキシンの働きが鈍ると人は覚醒を持続できず、睡眠状態に入ります。

 

食後に起きる堪えられない眠気は、血糖値が高くなって、オレキシンの分泌が抑えられることによって起こるのです。

ナルコレプシーの原因は?

 

「ナルコレプシー」の原因としてオレキシンが不足していることが関係しているといわれております

 

ナルコレプシーを改善するため、オレキシンの覚醒作用を利用した薬の開発が進められています。

 

この研究は、ナルコレプシーの治療だけではなく、時差ぼけの改善やうつ病などの治療にも大きな効果的だと注目されています。

 

一方で、オレキシンによる覚醒作用を抑えることで睡眠を促す睡眠薬も販売されています。

どうすれば食後に眠くなりにくいのか?

 

食べ過ぎない

 

 

先に述べたように、無茶苦茶な食べすぎで糖分を過剰に摂取すると、過血糖を引き起こし、食後の眠気に結びつきます。

 

一回で食べる食事の量がついたくさんになってしまうという人は、腹八分目を心掛け、食べすぎをやめることで正常に戻ることもあります。

血糖値を高めやすい食べ物

 

炭水化物は糖分が高いため、血糖値を一気に高くしてしまいます。

 

できる限り摂り過ぎないようにしましょう。

 

糖分制限は、ダイエットにもなると話題となっています。

 

糖質オフと記載されている商品もあるので、食べ物を選ぶ際に参照してみるのもいいと思います。

 

 

 
  • 血糖値を上げやすい食べ物…ごはん、パン、麺類、お菓子、清涼飲料水など。
  • ・血糖値を上げにくい食べ物…肉や魚、豆などのタンパク質、野菜、きのこ、海藻など。

食べる方法を工夫する

 

食事の量や食べるものにプラスし、食べる方法も睡眠にすごくかかわります。

 

血糖値を急上昇させず、食後の眠気につながらないためには、どういったご飯の食べ方が良いのでしょうか?

ゆっくりよく噛んで食べる

 

食事後約15分が過ぎたら、満腹中枢は刺激されます。

 

その時間までに食事が終わってしまうと、あんまり満腹感が得ることができず、却って食い過ぎてしまうことがあります。

 

したがって、1回の食事には最低15分以上かけるようにしてください。

 

普通「早食いは太る」と言われており、肥満などの原因にも指摘されており、生活習慣病などのリスクは高くなると言われております

 

ゆっくりとよく噛んで食べることで、少しの量でも食べたという満足感が得やすくなります。

野菜から食べる

 

野菜や海藻、きのこなど食物繊維が多く含まれているものから先に食べるとよいでしょう。

 

食物繊維には糖の吸収をやわらげる働きがあり、先に食べることによって消化のペースが穏やかになり、血糖値の急上昇を防止することができます。

 

食事をする際は、

食べる順番
  • 1野菜などのおかず
  • 2肉や魚、卵などのおかず
  • 3ごはんやパン
    の順番に食べるのが最もお勧めです。

 

ランチは丼やラーメンなどの単品料理より、おかずやご飯、汁物などがセットになった定食が食べやすいでしょう

就寝後の睡眠不足を解消する

 

食後に急激な眠気を催すのは、元々夜に十分な睡眠がとれていないからかもしれません。

 

夜の睡眠不足を解決することが、昼食後の眠気をクリアする効果的な方法かもしれません。

1.睡眠の質が大切

 

睡眠不足をクリアするには、睡眠時間を確保することは当然、睡眠の質を高めることが大事な事になります。

 

睡眠の質を高めるには、ライフスタイルを良くすることが大事になります。

 

 

 
  • 就寝3時間ほど前には夕食を済ませる
  • ぬるめのお湯に浸かり、体を温める
  • 就寝30分から1時間前にはテレビやスマートフォンの使用は控える

 

 

 

上記のことを意識し、寝る前のライフスタイルを変えることで、睡眠の質を高めることができます。

 

ただし、平日の睡眠不足をクリアするための週末の「寝だめ」は、体内時計を乱し、睡眠の質を低下させてしまうことなのでよくありません。

 

週末も「寝だめ」はせずに、平日と同じ時間に起きるようにし、平日より早く寝るように心がけましょう。

2.「睡眠負債」を残さないように

 

慢性的な睡眠不足の状態を「睡眠負債」といい、負債が膨らむことで心身に多くの悪い影響をもたらしてが起きることが言われています。

 

一時的には昼のだるさや眠気につながり、長い期間では健康管理への危険性もアップさせしまうと言われています。睡眠は毎日の積み重ねが大切。

 

きちんとした日常生活を意識し、睡眠の質を上げて睡眠負債を残さないようにしましょう。

まとめ
  • ・食後の眠気の原因は血糖値の上昇やオレキシンによるもので、食べすぎにも注意。
  • ・食後の眠気対策はよく噛んでゆっくり食べたり、野菜から食べたりして、食べ方を工夫する。
  • ・睡眠不足が食後の眠気を促す場合もあるため、普段から質の良い睡眠を心がける

 

この記事を書いた人

この記事を書いている人 -WRITER-

睡眠&健康の専門家仲村司

年齢51歳鍼灸マッサージ師、睡眠栄養アドバイザー、こども睡眠アドバイザー、薬膳アドバイザー、ファスティングカウンセラー、サプリメントインストラクターを取得。鍼灸、薬膳、サプリメントを通じて、病気にならない体つくり、薬に頼らない体つくりのサポートをさせていただきます

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