”I am hurt.”の意味

キャリアコーチの前田典子です。

アメリカが大変なことになっています。

ミネソタ州のミネアポリスで、偽札を使ったと疑われた黒人の男性が白人の警官に公衆の面前で窒息死させられたことが発端でした。

あの動画、男性は　I can't breath. （息ができない）と訴えています。それなのに、その後数分間警官はひざでクビを押さえつけていました。

心が痛い。。。

それが、なぜ全米中のデモ（一部暴力的行動）に波及しているのか？
「人種差別がいまだに存在している」
「格差が広がっている」
「そこにコロナの状況が加わって国民の怒りが噴出」
と、頭では理解していました。

日本のメディアではさらっとしか報道されないこの事が気になり、TIMEのLive（いくつかの都市の状況が流れています）を観ていました。

すると、どこかの都市で、黒人の女性がマイクを持って台の上に立ち”I am hurt！”と泣きながら叫んでいました。
他にもいろいろ話していたのですが、私の英語力では聞き取れません・・・・。でもこれだけは聞き取れて心に刺さりました。
しかし、その意味がわかっていなかったことを知ったのは昨日の夜のこと。

ミネアポリス郊外に住んでいらっしゃる方（日本人の彼女は大学の先生で異文化感受性発達理論を教えている。、ご主人がアメリカ人）の緊急トークライブがFBで開催されたのです。

そこで、話されたこと。「人種差別の根深さ」

しばらくは表面上の平和。「差別はあるけれどみんなで仲良くしよう」みたいなところ（最小化）に落ち着いていた。
それをオバマさんは一歩進めて「多様性を認める社会」を創ろうとしていた。
しかし、トランプは、一気に逆戻りさせた。分断と対立を促進（二極化）。

アメリカで黒人の方と結婚して子どもを持った場合（見かけは黒人）、その子に教えなければならないことは、
「警官は自分を守ってくれる存在ではない」ということ。「逆に殺されるかもしれない人」である。
じゃあ、誰が守ってくれるのかというと・・・・誰も守ってくれない。

そういう国だとういうことです。

アフリカ系はアジア系やヒスパニックよりもずっと下にみられている。

それで、合点が行きました。
だから、ミネアポリスの白人警官たちはあの黒人男性を助けようとしなかったし、「別に死んでもいいよ」と見えても仕方ない行動を躊躇なくとっている。

そして、あの黒人男性のことは、同じ立場の皆さんにとっては他人事ではなく100％自分事。
自分の家族が殺されたぐらいに捉えている。
だから、”I am hurt！”（私は傷ついている）。
ようやく、デモしている方々の怒りの本質を理解したのでした。

人種差別のことについては、子どもの頃から学んできたし、
ドラマや映画でも感動とともにわかっていたつもり。
ニュースを見ながらも、「人種差別はいけない！」と心の中で叫んでいました。
でも、全然わかっていなかった。。。。

デモのライブやTwitterで流れてくる情報を見る度に涙が出てきます。


こちらの動画をぜひ観ていただきたいです。


そんな時にこんなニュース。
軍を派遣する・・・と。
言うこときかない国民は武力で制圧ということです。
天安門と同じ。。。


アメリカが混乱するということは、当然日本にも影響があります。
映像とみていると、コロナの感染も心配です。
日本にいる自分が何ができるのか？というと、実際何もできないかも知れません。
でも、全世界が関心を持って見ていること、これが大事だと思います。
とにかく可能な限り平和に、この事態が収束して欲しいです。

そして、アメリカに尻尾を振って従わざるを得ない日本。トランプが再選するかどうかはわかりませんが、結局そういう人の意向で動く国に住んでいるということｄせう。
他人事とは思わず、世界の動きも把握しながら過ごしていきましょう。

 

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