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ワラ人形の悪だくみをした
私たちは次の日
教室の先生の机の下に
落ちていた先生のものと
思われる髪の毛を拾ってきて
新聞紙で作った簡単な人形に
髪の毛を入れて
その先生の名前を書きました
テレビでは深夜と言っていましたが
小学生の私たちには
深夜に外出することはできなかったので
夕方6時の神社に行き
本殿の前にその人形をおきました...
そして神様に
どうか先生が担任でなくなりますように
と祈ったのです
その新聞紙で作った人形を
その後どうしたかは覚えていません
家に帰ると7時を回っていました
「こんな遅くなって何をしてたの?」
とそのとき母に
怒られたような気もしましたが
してはいけないことをしたんじゃないかと
辛くなりご飯も食べずに
そのまま寝床についたことは覚えています
その夜は天気が急変し
雨が降り雷が鳴り響き
嵐のようになったのです
私は怖くて怖くて
ほとんど眠れませんでした
次の日学校で4人で集まり
「昨晩の嵐が怖くてたまらなかった
大変な事をしたんじゃない?」
などと震えて話しをしていましたが
担任の先生は
普段と変わらない様子なので
「なんだ~関係なかったね」
とホッとしていました
するとそれから1週間後の朝
担任の先生が大ケガをして入院した
ということと共に
このため今日から担任が変わる
ということを知らされたのです
私たちは4人で目を見合わせ
「大変な事になった…」
と震えました
それからはこの怖い気持ちと
このことを忘れたいという気持ちで
その神社には
まったく近寄らなくなりました
そして今ではすっかりそのことすらも
忘れて過ごしていたのです
その忘れたかった小学生の時の思い出の
神社の前に今
私は一人いました
そして時計を見ると
子供のころ神社にワラ人形を置きに行った
時間と同じ6時だったのです
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