ロンドンにて
夏の終わりの暖色が混じった夕日が差し込んだ小さな小道
すすぼけたクリーム色の建物が空中に浮かんが埃の向こう側に見える
たくさんの人々が行き交い すべての色が流れる中
時間は止まり レンガの壁に身を寄せ
肌に残汗を少し感じながらまたさみしい風にそよられ
そして思うのだ
ああ、あの頃夢見た場所で生きているんだと
こうして存在しているのだと。
名も無き街角でたまに差し込む切ない痛みが
瞬間的に昔の自分を呼び戻し、再確認させる
あの頃と重なる自分の夢を今と照らし合わせ
実感の伴わない記憶をさぐる
ああ、あの景色の中に生きているんだ
ざらつくレンガ 曲線の柱 隙間の多い石畳
アーチを描く回廊 月のように見え隠れする オベリスク
ああ、あの景色の中に生きているんだと