テレビを見ていたら

TOHOシネマズ日劇で行われた「フランス映画祭2017」オープニングセレモニーに来場、

映画祭団長として来日したフランスの大女優カトリーヌ・ドヌーヴ

映画監督の北野武が並んでインタビューに答えていました。
映画監督の北野武はフランスの大女優カトリーヌ・ドヌーヴ

出演作『昼顔』『シェルブールの雨傘』からの影響を本人の前で

告白していました。

 

 

久しぶりにカトリーヌ・ドヌーヴを見ましたが、やっぱりきれいでした。

 

今何かと「昼顔」が話題になっていますが、

 

 

 

わたしの年頃の人は
「昼顔」と言えばカトリーヌ・ドヌーヴ主演の「昼顔」でしょう。

 

 

 

初めて見たのは小学生だったので
ストーリーが難しかったのですが、大人になって見るとなるほどです。

 

映画は、現実とヒロインの妄想が交錯しています。
例を上げれば、映画の開始後すぐに、ヒロイン(セヴリーヌ)が夫とその従者に
森の中で鞭打たれるシーンがあったと思いますが、
これはセヴリーヌの妄想です。
 
他にも、泥を投げつけられるなど、映画の中で殺伐とした性的なシーンは
おおむね彼女の妄想です。
 
良家の子女で貞淑に育てられたセヴリーヌには、
幼少期に粗野な男に抱きしめられた経験があり、
(映画の中でもそのシーンがあります)
それゆえ、高潔で思いやり深い夫では物足りなくて、
娼館で粗野な男達に、身体を売るようになったのです。
 
ラストシーンですが、夫が狙撃されて半身不随になり、
夫に、夫の友人が彼女の今までの行状をすべて告げたところまでが現実です。
 
最後に、夫が車椅子から立ち上がって、
二人で仲むつまじく語りあうくだりは、すべて彼女の妄想です。
 
今まで彼女がみていた殺伐とした妄想に比べて、温かいそれは、
彼女が、愛する夫に自分の真実の姿を知られたことで、
今まで抱えてきた心の闇から解き放たれたことを示しています。