闘病戦記 ポチリコ -3ページ目

闘病戦記 ポチリコ

拡張型心筋症と人工肛門のサバイバルゲーマーの記録。

これは私が拡張型心筋症という心臓病が発症した40歳の頃の状況です。2015年 4月下旬頃です

 

【前回まで】心臓病ー拡張型心筋症ーが発症した「私」ポチリコ。服薬と過酷な減量で症状は小康状態になったので私は身辺整理を行いました。趣味で集めた銃(エアソフトガン/玩具銃です)の処分も完了しました。カテーテル検査を受けるため検査入院。そして無事退院…。自宅療養となる。

 

 

 

[ご注意]

当初ブログを始めた時は掲載しないでおこうと思った内容も

今後は含まれます。もしかしたら「私」が「誰」かわかる方もいるかもしれません。ただ、まだ私は面と向かってこの時のお話をすることができません。もし気付いた方がいてもそっと見守ってくだされば幸いです。

 

 

久しぶりの更新です。

再び本編に戻ります。

舞台は2015年4月下旬頃です……。

 

それでは「本編」行きますぞ!

 

この頃ポチリコ(私)は人目につかない時間帯に

自宅付近を歩き回っていました。

ひたすら酒を飲みながら…

 

日中は酒を買い込み、自宅裏の森に潜んでいま

した。

 

常にアルコールが入っている状態だったと思います。

順調に治療の成果が出ていた心臓も、酒を飲んでいる

ので状態は悪くなっていきました。

 

動悸や息切れを感じます。胸が締められるような

感覚を頻繁に感じるようになっていきます。

心臓の薬も飲んだり飲まなかったりするように

なっていきました。

 

もはや万策尽きた状況だったので、治す気力も

失われました。

胸が締められるような感覚に襲われる度に

「今度こそ逝けるかもしれない…」

死を期待するようになりました。

 

この姿は誰にも見せたくありませんでした。

心配してくれる人もいましたが、私は人との関わりを

持たないようにし連絡も絶っていきました。

 

しかしこの苦しみを誰かに打ち明けたい

吐露したいと願いました。

ただ、生者に相談する事は出来ません。

相談したら恐らく「〜すべき」とか「今出来る事を

懸命にすれば状況は必ず良くなる〜」

などの私がすでに通過し、全身全霊をもって

しても頓挫した事を再挑戦するように

説教めいた話をされるに決まっているからです。

 

それは当時の私にとって受け入れがたい苦痛でした。

私はすでにこの世から去った人たちに

私を大切にしてくれた人たちに

私を大切にしてくれたであろう人たちに

すがりました。

死者は説教めいたことは言いません。

 

自宅の裏の森の杉の木に日中ずっと話しかけました。

杉の木に向かい合いとても近い距離で…

 

思い浮かぶのは祖父、祖母の顔でした。

 

私は木に向かい合い泣きながら話しかけました。

 

「ばあちゃん…もう耐えられねぇよ…

そっちに連れてってくれよ……」

 

「じいちゃん…もう無理だ…迎えに

来てくれよ…早く…早く…」

 

祖父、祖母の笑顔が浮かびました。

私を慈しんでくれました。

本当に迎えに来て欲しいと本気で願いました。

 

陽のあるうちの大半の時間をこうして過ごしました。

 

しかし、残念ながら迎えは来ませんでした。

 

どんなに願っても「生」から逃れることは

出来ませんでした…。

 

 

 

続く…………

 

【次回予告】

ポチリコは世界からも

死者からも見放された存在なのか…

何故この状況でも生き延びて

いるのか…。

意味無き生に心は折れる

 

 

【次回 闘病戦記ポチリコ  〜追憶〜】

 

壮絶な苦痛の後に訪れる

一時の静寂……

砕けちった幸せの欠片を

ポチリコは見つめる……

 

これは「諦め」なのか

それとも「受け入れ」なのか…。

 

 

 

 

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