これは私が拡張型心筋症という心臓病が発症した40歳の頃の状況です。2015年 4月下旬頃です
【前回まで】心臓病ー拡張型心筋症ーが発症した「私」ポチリコ。服薬と過酷な減量で症状は小康状態になったので私は身辺整理を行いました。趣味で集めた銃(エアソフトガン／玩具銃です)の処分も完了しました。カテーテル検査を受けるため検査入院。そして無事退院…。自宅療養となる。
［ご注意］
当初ブログを始めた時は掲載しないでおこうと思った内容も
今後は含まれます。もしかしたら「私」が「誰」かわかる方もいるかもしれません。ただ、まだ私は面と向かってこの時のお話をすることができません。もし気付いた方がいてもそっと見守ってくだされば幸いです。
久しぶりの更新です。
本編です。
舞台は2015年4月下旬頃です……。
ポチリコ(私)は酒を飲み続け、夜中中徘徊していました。
当初妻は心配して車で探していましたが、
子供達は学校があるので途中から諦めたようです。
そして、私は奇妙な行動に出ました。
真夜中、庭を歩きながら楽しかった時の事を思い出し
その記憶に浸るのです。
例えば、ある夏の日のバーベキュー……
それを思い出します。
周りは暗いですが、明るい時を想像しその時に
気持ちを戻すのです。
だんだんとその日の情景が浮かんできます。
並べられたテーブル、キャンプ用の椅子、たくさんの食材
冷えたビール……。
両親の姿、子供達のはしゃぐ顔、妻の笑顔、
妻の妹夫婦、その子供達…
集中すれば思い浮かんできます。
私はその世界に入ります。
しかも小声で声を出していました。
「おーい、ポチャリ子(妻)お肉焼けたぞー子供達呼んでー」
「よーし美味い肉だぞ！」
「どんどん食べろー！」
「おおー大人はビール、ビール！」
「親父も肉焼けたぞー！」
ブツブツとすべては私の独り言です。
この時はこれが楽しい遊びでした。
後は、子供達が幼かった時、庭で遊んだ
時を回想してみたり…
「おーいポチ男、転ぶなよ！」
「ママ、ちょっと見てやって」
もはや私にとって現実は受け入れられない
ものでしたので、この様な遊びを毎晩
行っていました。
私は過去の幸せな記憶を再生
し続けました。
続く…………
【次回予告】
ポチリコには、もう未来はない……
過去の幸せの世界に浸り
ただ終わりを待つ…
せめて、最期に楽しい思い出を
残しておきたい…
自分のためではなく
残される家族のために…
【次回 闘病戦記ポチリコ〜家族の時間〜】
