米国には、組織と関係性の中にある、システムを対象とするコーチング・アプローチが導入されています(Organization&Relationship Systems Coaching TM )。今回、コ・アクティブ・コーチングを展開してきたCTI社は、CRR社という姉妹企業を立ち上げ、コーチ1対クライアントnの関係で、コーチングを展開するこのORSCアプローチの日本導入を行うことを決定し、その説明会が開かれました。


家族、コミュニティ、会社、国家などひとが二人以上集まる集合体には、“3rd Entity(第三の存在”という関係性そのものが人格や存在論を持つ、という考え方が特徴的で、普段は姿の見えない3rd entityを見る力や、関係者に見せる力が、コーチの力の見せ所となります。“チーム・ダイナミクス”と言い換えてもいいのかもしれません。いずれにしても、この関係性に潜むシステムそのものが可能性(Posibbility)を高めていく、知恵をつけていくということが狙いです。


この手法によって、何が変化するのでしょうか。変化は家族のように、長年寄り添いながら、過去の衝突などで過剰学習し、変化を恐れているケースなどで、特徴的に表れるようです。たとえば、「まったくあなたはいつもそうなんだから」と非難しあう家族関係があるとします。このシステムコーチングでは、「今、私たちの関係(3rd entity)はどうなっているのかなぁ」と、両者を超えた存在に目を向けます。そして、お互いが悪いのではなく、関係性そのものが悪いのだと信じ、またこれを変えたいと願って、システムの行動と学習を促すのです。


そのため、最適な適用範囲は、チーム、グループ、家族など、「行動と学習」によって変化を求める持続的な関係性ということになります。アドホックな集いや緩やかな紐帯組織に導入することにも価値はありますが、コーチング対象とすることには不向きな部分があるようです。


この方法論は、「コ・アクティブ・コーチング」「システムセオリー」「プロセスワーク」「紛争解決」「タオイズム」の概念を統合することで生まれたといいます。実践的で、学際的で、事実の基づき、信用があり、打てば響くところがある、コミュニティのためのデザインされ、刺激を引き出し、人生全体の学習をサポートする・・・、というOSRC。チーム・ダイナミクスを進化する方法論全体への関心を喚起される説明会でした。


・システム(関係性)はもともと完全な存在で、自ら答えをみつける力を持っている

・システム全体を取り扱う

・システムをクライアントとし、その主題を尊重する

・システムの姿が自ら明らかになるように支援する