クルール10月号
おたふくかぜワクチンについて
以前にfacebookではおたふくかぜワクチンについて紹介しましたが、クルールでは未掲載でしたので、今回載せて頂きました。
テレビのニュースでも流れていましたが、去年までの2年間でおたふくかぜによる難聴は314人にも上りました。両側性難聴の方もいらっしゃいます。定期接種になってしまえば、このような事態はかなり防げるものだと思います。
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おたふくかぜという病名は皆さんも聞いたことがあるかと思います。しかしその怖さまできちんと理解されている方は少ないのではないでしょうか。ひと昔は、大人になってかかると大変だから近所におたふくかぜの子が出たらうつしてもらいに行った、なんて話もありました。もちろんこれは間違いです。おたふくかぜ自体は確かに数日で自然に治りますが、そこには「怖い合併症」が潜んでいます。そのうちの一つに難聴があり、おたふくかぜ患者の約1000人に1人の発症が報告されており決して低い頻度ではありません。おたふくかぜによる難聴は重度で治りづらいことが知られています。「自然にかかる方が良い」というのは合併症を発症しなかったから言えることで、それはたまたま運が良かったのです。日本では未だ定期接種ではありませんが、先進国の中では日本くらいです。ワクチンによるおたふくかぜ抗体の陽性率は約95％と高率です。自治体によっては接種費用の一部補助が出るようになってきています。1歳になったらぜひ接種をお願いします。標準接種は2回ですので、1回だけで終わっている方も追加をしましょう。