すみません、しばらく潜っていると書いたのですが…
その翌日が短答式試験の合格発表ということを、しっかり忘れていました。
自分の点数では特段語る日ではないと思ったのですが、ちょっとここ数年の傾向から備忘録として雑感を残しておきます。
厳しい試験へ
公認会計士試験の短答式は、相対試験なので、1%ずつ成績上位者から合格者を累積していく方式をとっています。
今回は最高91%台の2人を筆頭に、小数点以下を含めた1%ずつの集団で、合格者が決まっていきます。
そのため、合格者数も合格点数も、その回その時々で変わります。
ちなみに公認会計士受験界では、この合格比率を、合格ボーダーと言っているのですが、この合格ボーダーが5月は73%でした。
つまり、500点満点中364点をとった72.8%は不合格になり、365点以上が厳密な合格点数になります。
例年のボーダーが、おおむね65%くらいで、70%を超える回はめったにない、あっても70%や71%がせいぜいという中で、今年のボーダーはかなり高いと言えます。
ということは、今年は「かなり簡単だったんでしょ」と普通なら思ますが、これがまた逆で、今回はものすごい狭き門になったことを示しています。
まず、義疑問による全員正解が、全体で2問ありました。
そもそも義疑問がないのが健全で、数年に一度くらいで義疑問が出ますが、ここ数年、義疑問が頻発している上に、2問も出るのは受験界隈からは大事です。
義疑問の何がいけないのか、何が罪深いのか。
問題点は2つあって、まず明確にマルバツ正誤判定のできない微妙な問題が増えている問題と、それから、答えの出ない計算をぐるぐる解いて沼にはまる受験生が続出してしまう問題があります。
全員が正解ならいいじゃん、という簡単な話ではありません。
沼にハマって他の問題を解く時間を溶かしてしまう人も多く出るので、特に計算では、あってはならない事象と言われています。
しかも、今回は義疑問2問。
これが2問全員正解で、今回は自動的に2.6%が上がります。
がしかしこの2.6%を差し引いても、まだ合格ボーダーは高いと言えます。
何より今回一番のネックは、受験者数の増加だとも言われています。
例年で10,000名ちょっとの願書提出者数だったのが、今年は15,000名ですので、例年の1.5倍の増なんです。(ただし論文免除者〜つまり短答が既に受かっている人たち〜も含んでの数です)
合格者は例年の傾向だと800名超なんですが、今年は780名。
800名をきっている合格者数の少なさと、今年の答案提出者数7,890人で割ると、結果、実質合格率が7.9%と10%を切りました。
ここ7、8年の中では、9%台が過去に1回あったかぐらい。
例年の合格率がおおむね12%から20%内という中で、いかに今回の試験が、狭き門だったかがわかります。
12月はさらに狭き門
今回さらに受験生を戦々恐々とさせているのが、落ちた72%〜68%の範囲だけで710人以上いるという現実。
次の12月短答は例年、だいたい1,200人前後の合格者が出てくると言われているのですが、その合格予備軍が、今回の65%〜72%の700人以上の人たちと考えたなら、12月受験はさらに厳しい試験になるのではないかと、ささやかれ始めています。
この厳しさをちゃんと見ないと。
私の現状は、この60%台にすらいないので、語る資格はないのですが、この現実は見ないといけません。
例年以上に厳しいことは自覚する必要はあります。
でも一方で、どんなに厳しい試験であっても、自分が欠けているものを満たさなければ受からないことには、変わりはありません。
自分は、やるべきことを、やりきれていません。
あるべき範囲であるべき精度を満たしていないから、点数が上がりません。
やるべき勉強は、変わりません。
やるべきことを全うできたなら、自ずと数字はついてくるはずで、いかに自分が「合格者層が当たり前にこなして達成している精度」にもっていけるか、ただそれだけと。
私は、このシンプルなあるべき域に到達できていない、ここを真に変えないといけないと思っています。
ただ淡々と。
毎日。