桜井識子さんが桜島について書いていらっしゃったので、生琉としては懐かしい気持ちだったのですが。
小学生の時、ばあちゃんが鹿児島にいたので、よく遊びに行きました。桜島も行ったのですが、写真(手元にはありませんが)にも記憶にも明確に残っているのがこの埋もれた鳥居。
なんと従兄弟とこの鳥居の上に座って写真をパチリしたんです。
神さまに申し訳ないことをしたんだと、今、とても恐ろしい気持ちです。
写真を撮った鹿児島出身の父も思えばまぁ呑気なものです。
鳥居を火山灰が埋めてしまったことは小学生ながら知ってはいましたが、実はその時恐怖は全くなかったです。
昼間はあまり気がつかないのですが、夜辺りが静かになると、
ゴオオオオオオッと何かが響いています。雷が好きではないチビ生琉はばあちゃんに
「雷なん?」
と確認するとばあちゃんは
「島じゃ」
と教えてくれました。
桜島から夜通し連続した雷鳴のように地鳴りがしていたのです。
私にはそちらの方が怖くて怖くて。
地獄の映像が夢に出てきたほどでした。
火山雷も見えました。
まさに桜島は拍動を続ける巨大生物です。
今は亡きばあちゃんの家は桜島より新燃岳の方が近いので、まだ残っているばあちゃん家はまだまだ灰に覆われているようです。
鹿児島、熊本といった火山を抱えた土地のエネルギーは想像以上なんだと感じ入っています。