とうとうこの日が来ました。移植という言葉が先生の口から出たときには、まだまだ先のこと、と思っていたのに、あっという間でした。正直、決心も何も、ただレールに乗せられてここまで運ばれた、という感じでした。それが私の運命だったのだと思います。
まだ生きるチャンスを下さった神様、ありがとうございました。
沢山の方の協力の下、無事移植が終わりました。
主治医の先生はじめ、支えてくれた家族、祈ってくれた友達、そして何よりもドナー様に感謝です。
とても多くの細胞数があった、とのこと。良い骨髄を本当にどうもありがとうございました。
心からの感謝と共に、早いご回復をお祈り致します。
お昼過ぎに最後の放射線を受けました。その前に先生が「もう骨髄来ましたからね。」と報告に来てくれました。
フミヤのCDをガンガン掛けて放射線を受ける私はちょっとした有名人になったらしく、放射線科の先生方にも覚えてもらっちゃいました。
「古いなー」と言われ、「古くないですよっっ、長いんです。」と言い返してきましたが。。
放射線科の先生は、外からモニターで私の様子を見守っているのですが、いやおう無しに、大音量のフミヤのCDも聞いてもらうことになるのです。ちょっとした宣伝?(笑)
行きも帰りも徒歩で往復しました。普通は車椅子で行く方が多いみたいだけど、別に歩けるし・・・。
そして帰ってくると、あわただしく移植の準備が始まりました。
可動式の点滴棒から、固定式の無菌室の外側に付けるものに変えられ、ステロイドなどの点滴が始まりました。
今までの放射線の後は結構グロッキーになっていたのに、ステロイドのせいか、ぜんぜん元気で楽。
そして主治医の先生、、ならぬ病友ちゃんの主治医の先生がピンチヒッターで移植開始に付き合ってくれました。
必要細胞数は3*10の8乗個、そして今回の骨髄の細胞数は4ちょい*10の8乗個あったそうで、生着は早いだろう、とのこと。脂肪分の少ない良質な骨髄でした。
血液型一致なので、骨髄だけに分離する必要がなく、800CCが輸血のように点滴で入ります。
骨髄だけに分離すると60CCくらいなんだそうです。血液型不一致の場合は分離させて骨髄細胞だけ入れるので数秒で終わるとか。
私は800CCを4時間かけて入れるのです。最初は5分おきに血圧、体温が計られます。胸には心電図、指には酸素計がつけられてモニタリングされてます。
何とも無いかを確認しながら、10分間はゆっくり、そして通常ペースである1時間200ccに設定されました。
特に痛くもかゆくも何ともないのだけど、普段80代の血圧が110になっていたのには驚き。
そして主治医の先生に交代し、途中夫が駆けつけてくれて、8時過ぎに移植終了。
輸液量が多いのでなんとなく頭に血が上った感じ。利尿剤を使っても尿があまり出なくて解消されず・・。体重が1.2キロ増えました。。。
その後、ステロイドの効果がなくなったのか、徐々に体のゾワゾワ感が復活。放射線の後のゾワゾワ感。
悪寒のようなゾワゾワ感の中で、手がほてったり、頭がほてったり、体温の調節がめちゃくちゃ。
足がだるくて夜はなんとなく寝つきが悪かったです。
ちなみに移植の方法ですが、臓器移植と違って、骨髄移植は点滴で骨髄液を血管に入れる、という方法で、どこかを切ったり取り出したり、ということはありません。
夫は「針が背中に刺さってるの?」と聞いてきましたが、そんなこともありません。血管から入った骨髄液に含まれる造血幹細胞は、自分で血管の中を巡り、骨髄に入って留まり生着するのです。
いろんな方から「手術」を心配されたメールを頂いたのですが、手術はしていませんので・・・一応誤解を解いておきますね。