シングルマザーと起業女性のお金の専門家

西本衣里です。

 

シングルマザーは手当をもらいすぎで裕福!ずるい!というを聞くことがあります。

 

 

 

たしかに、シングルマザーは条件を満たせば手当をもらえるので、ずるい、羨ましいと思う人もいるかも知れません。

 

本当にシングルマザーは手当で裕福な暮らしをしているのか、見ていきましょう。

 

シングルマザーの手当はそこまで多くない

 

 

シングルマザーは子どもの人数などの条件に応じて、児童扶養手当という支援制度を利用できます。

 

ですが、児童扶養手当には所得制限があり、実際にはそこまで高額ではありません。

 

具体的な児童扶養手当の金額は、以下のとおり。

 

子供の数 全部支給 一部支給
1人 45,500円 45,490円~10,740円
2人 10,750円 10,750円~5,380円
3人目以降 1人当たり
10,750円
1人当たり
10,750円~5,380円

 

 

子供1人を育てるシングルマザーの場合、「全部支給」を受けたとすると、毎月の手当は45,500円となります。

 

ただし、全部支給を受けられるのは所得1,070,000円(年収1,900,000円)以下の人です。

 

 

 

年収190万円の場合、毎月の手取りは128,000円程度ですから、128,000円+45,500円=173,500円が月の生活費となります。

 

 

子育て世帯の平均年収が「400万~700万円未満」または「1000万~1300万円未満」であることを考えると、かなり低い水準です。

 

 

約17万の生活費から家賃・電気ガス水道、食費、携帯代、子どもの学費などを捻出するとなると、裕福とは言えない暮らしであることはおわかりいただけるかと思います。

 

 

ちなみに、シングルマザーだけでなく、シングルファザーも条件を満たせば児童扶養手当を受け取れます。

 

裕福なシングルマザーはみんな不正受給をしているわけではない

 

 

シングルマザーもやりくりを工夫して、支援制度をちゃんと知って活用することで普通の生活を送れます。

 

シングルマザー=貧乏」「裕福なシングルマザーはみんな不正受給をしている」という間違った認識が、「ずるい!」という意見につながっているのかもしれません。

 

 

 

ただ、一部では不正受給をしている人がいることも事実です。

 

以下の場合は不正とみなされ、児童扶養手当の支給が受けられなくなる場合があります。

 

 

彼氏と同棲する

・彼氏から継続的な金銭支援を受ける

・元旦那から継続的な金銭支援を受けているのに申告しない

・親と住んでいるのに子どもと自分だけで住んでいるように装う

・離婚届を出して実際は旦那と仲良く暮らしている など

 

 

不正受給をする人がいると、真面目にがんばっているシングルマザーも疑われてしまうので、とても迷惑ですよね。

 

裕福だと感じるシングルマザーのパターン4つ

 

 

不正受給をせず、真面目に生活しているシングルマザーでも、裕福でずるいと思われてしまうケースもあります。

 

私が実際に、裕福に見えると思うシングルマザーは以下の4パターンです。

 

①散財する旦那と別れてまともな生活になった

 

 

家庭のお金を散財する旦那さんと別れてまともな生活ができるようになった人は、裕福そうに見える場合があります。

 

・車や飲みで散在して生活に回すお金が少ない

・転職ばかりで貯金ができない

・生活費を盗む

・キャンブルで借金を作る

 

 

 

そんな旦那と別れて、やっとまともな生活ができるようになったパターンです。

 

これはまさに私のパターンで、離婚後は「いつも晴れやかで楽しそう」と言われることが増えました。

 

決して裕福ではないですが、「裕福で楽している」と勘違いされるかもしれません。

 

 

②実家からの支援を受けられる

 

実家から、食事や子守などの支援を受けられるシングルマザーもいます。

 

食事や子守を親に任せられれば、自分は安心して働きに出られますし、息抜きができるタイミングも多いでしょう。

 

 

 

気持ちやお金に余裕ができるので、他人からは裕福に見えるかもしれません。

 

 

③しっかりした仕事について収入が多い

 

学歴やスキル・実績があり、しっかり働いて収入が多いシングルマザーです。

 

そういった収入が多い人は児童扶養手当は受けられませんが、裕福で生活に余裕があるように見えます。

 

 

 

しかし、シングルマザーでも収入が多い場合、奨学金などの支援制度が利用できません。

 

そのため、家計にメリハリをつけて、計画的に子供の教育費を貯めている人がほとんどです。

 

 

④収入は少ないが独身時代の貯金や投資資産がある

 

4つ目は、収入が少なくても独身時代の貯金や株式などの資産を持っているパターンです。

 

児童扶養手当は収入で計算されるので、貯金や資産を持っていても給付額には影響しません。

 

 

 

貯金があれば、収入が少なくても旅行に行ったり、子供をテーマパークに連れて行ったりできますね。

 

さらに株式を持っていれば、株主優待で食費を浮かせることもできます。

 

 

シングルマザーを批判する人も苦しい生活を強いられている

 

 

シングルマザーを批判する人を見て感じるのは、批判する人も苦しい生活を強いられているということです。

 

大手企業では初任給が上がったと騒がれていますが、みんなお金持ちになったわけではありません。

 

 

 

中小企業や個人事業主で働いている人は、手取りが増えず物価だけ上がっていく悪循環におちいっている人も多いです。

 

また女性で「シングルマザーはずるい」と言っている人は、旦那さんのモラハラやワンオペ育児などで苦しんでいるように感じます。

 

 

 

そういった苦しい人は、「もっと苦しいはずのシングルマザーがなぜ楽しているの?許せない!」と考えてしまうのではないでしょうか。

 

そういう私自身も、苦しい結婚生活を送っているときは、他人を妬む気持ちが強かったように思います。

 

 

 

「貧乏じゃないシングルマザーはズルしてる」という間違った認識に惑わされず、正しい知識を身につけましょう。

 

 

 

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