Wikipediaより
トート(ギリシャ語:Θωθ;トト、テウトとも)は、古代エジプトの知恵を司る神。
古代エジプトでの発音は、完全には解明されていないがジェフティ(エジプト語:ḏḥwty)と呼ばれる。
聖獣は、トキとヒヒ。
数学や計量をつかさどる女神であるセシャトを妻(または妹)としている。
主にヘルモポリス(ギリシア人が名付けた「トートの町」の意味)で信仰された。
多くの信仰を集め、長い間、様々な広い地域で信仰されたため、知恵の神、書記の守護者、時の管理人、楽器の開発者、創造神などとされ、王族、民間人問わず信仰された。
そのためある程度の規模を持つ神殿には、トートのための神殿が一緒に作られている。
またエジプトの外でも信仰を受け、新バビロニアや古代ローマ帝国でも信仰された。
姿
トキかヒヒのどちらかの姿で表される。
また信仰の中心とされたヘルモポリスは、上エジプト、下エジプトの両方に2つあった。
ここから元々は、同名の二柱の神が存在していて次第に習合したとも考えられる。
神話
多くの信仰を集めた神のため、その神話も多岐に渡る。
さらに長い期間信仰されたため、多くの役割を持っている。
創世神の一人であり、言葉によって世界を形作るとされる。
誕生について諸説ある。
ヘリオポリス神話において世界ができた時、自らの力で石から生まれたとされる説が有名である(この場合、早く生まれたために足が悪くなったとされる)。
その他にもセトの頭を割って誕生した、またオシリスの末弟という神話もある。
ヘルモポリス神話において世界は、八柱神(オグドアド)によって作り出されたとされている。
その後この神々が眠りにつくが世界が終焉を迎えた時、また新しい世界を生み出すために目覚めさせなければならない。
この役目を請け負ったのがトートだとされる。
あるいは、トートが創造神とされた。
書記の守護者として
神々の書記であり、ヒエログリフを開発したことから書記の守護者とされた。
また死者の審判においては、全ての人の名前や行動を生前の内から記録しているとも、アヌビスが死者の心臓を計りにかけ、トートは、死者の名前を記録する作業を行うともいう。
王が即位した時には、その王の名前をイシェドと呼ばれる永遠に朽ちない葉に書き記す。
時の管理者として
ヌトがオシリスたちを生む前にラーが「その子供たちは災いを生む」と言って子供を産むことを禁じた。
困ったヌトは、トートに相談した。
そこでトートは月と賭けをして勝ち、時の支配権を手に入れた。
そこで太陽神の管理できない閏日を5日間を作った(太陰暦と太陽暦の差)。
そしてヌトは、この間にオシリス、セト、大ホルス、イシス、ネフティスの5柱を生んだ。(ホルスを含まない4兄弟の場合もある。)
そして月としての属性を得たため太陽の沈んだあとの夜の時間は、トート神が太陽にかわって地上を守護するとされる。
魔法使いとして
トートは、魔法に通じておりイシスに数多くの呪文を伝えた。
病を治す呪文も熟知していることから医療の神の面もある。
ホルスに頭を切り落とされたイシスを牝牛の頭に挿げ替えて復活させたのはトートである。
さらに彼は魔法の書物を書き、この世のあらゆる知識を収録する42冊の本も書いたと考えられている(「トートの書」を参照)。
「大いなる導きヒヒ」と呼ばれると共にヒヒの姿で描かれることもある。
これは、ヒヒを聖獣とする知恵の神ヘジュウルとの習合による物である。
ちなみにヒヒは、魔術の象徴でもある。
またラーを補佐することから「ラーの心臓」とも呼ばれる。
その他
楽器の開発者とされるなど、他にも神話上に多くの役割を持っている。
ピラミッドの建設方法を人間に伝えたのもトトであるとされる。
シナイ半島では、トルコ石や銅鉱石を採掘に行ったエジプト人の守護者として、「遊牧者の主」、「アジア人を征服するもの」と呼ばれている。
このシナイでの信仰は、ハトホルよりも古くスネフェル王の時代からシナイ半島の碑文に名前が登場している。
トートは、ギリシア神話のヘルメス神と同一視された。
ヘルモポリスの名前もここに由来する。
ここからローマ帝国時代にヘルメス・トリスメギストスとなった。
またヘルメス思想では、エジプトの知恵がタロットに残されたと考えられたためタロットは、しばしば「トートの書」とも呼ばれた。
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トートはアヌンナキのニンギシュジッダと言われています。
過去記事「アヌンナキとエジプト文明」参照
https://ameblo.jp/happylife3749/entry-12250023050.html
ニンギシュジッタは、エンキの息子の一人。
マルドゥクとネルガルの弟。
地球人を生み出したエンキの研究所「生命の家」の所長を務める。
双子山(アララト山)の設計士。
南米ではケツァコアトル、エジプト時代にはトート(朱鷺の神)と呼ばれる。
プタハは、第一王朝の時代から信仰が確認されている古い神の1人で、メンフィスの守護神である。しかも、エジプトの神には珍しく、完全に人間形である。また、プタハは鍛冶の神であり、呪文を唱えつつ、世界を創成したりしている。プタハ神派の神官たちは、プタハ神は娘と交わってアトゥム神を生み出した、としている。トートの姿はトキであり、エジプトでのトキは、ナイル川の氾濫時期になると上流から下流の浅瀬にやって来て、氾濫を知らせる渡り鳥である。つまり、トキは水鳥と見なすことができ、水鳥で象徴されるのはエンキである。そして、トートは知恵の神でもあるから、エンキの息子ニンギシュジッダの象徴であると同時に、エンキの象徴にもなり得る。トートとエンキの関係について、初期エジプトのある古文書には次のようにあり、エンキとニンギシュジッダの関係を表している。
“エジプト王ゾサーの時代、南部が大飢饉に襲われた。その原因をトート神に尋ねると、ナイルの源泉には1人の神が居て、2つの洞窟からナイル川の水量を調節していることが解った。その神とは、人間を創り、ナイルとエジプトの運命を握っているトート神の親であるクヌム、別名エンキである。”
なお、ニンギシュジッダはエジプト神話で、呪文でイシスの姿を隠したり、ホルスに向かって呪文を唱え、仮死状態のホルスが息を吹き返したりと、魔術・妖術の原型とされてしまった。これも、ニンギシュジッダを陥れようとするマルドゥクの策である。また神話では、コブラの女神ウアジェトが聖なる蛇とされているが、コブラは毒蛇であり、サタン的である。マルドゥクは“邪悪な蛇”と呼ばれているので、コブラの原型はマルドゥクである。
エジプトに関連する“蛇”は旧約に登場する。アロンとファラオがそれぞれ杖を投げると杖は蛇になり、アロンの蛇がファラオの蛇を飲み込んだ。これは、エジプトの魔術師による“邪悪な蛇=マルドゥク”を象徴するファラオの杖は、“良い蛇=蛇神エンキとニンギシュジッダ”を象徴するアロンの杖には敵わないということを、象徴的に表しているのである。
このように、エジプト神話はすべてマルドゥクにとって都合が良いように構成された。メソポタミアの神話もマルドゥクにとって都合の良いように改竄された。よって、神話や伝承だけに頼っていても、真相に近づくことはできない。つまり、口頭伝承を基本とするカッバーラだけでは、真相に辿り着くことはできないのである。
マルドゥクはこれほどの野心を持っているのだが、何故、エンキがここまで彼を手助けしたのかというと、アヌにより、3つの地域に人類の文明を花開かせることが決定されたからである。なお、あらゆる種類の知識をマルドゥクに与えてエジプト文明繁栄の手助けをしたエンキだが、唯一、“死者を蘇らせること”は教えなかった。ならば、マルドゥクが“死と復活”を象徴する石棺及び3つ並ぶピラミッドとその意味について知る由も無く、石棺ともう1つのピラミッドはマルドゥクが造ったものではなく、ニンギシュジッダが造ったのである。
またニンギシュジッダの統治時代、エジプトは北と南、すなわち、上エジプトと下エジプトに分かれていた。上エジプトは蓮(はす)、下エジプトはパピルスとピラミッドで象徴され、カルナックにあるアモン神殿には、パピルス柱とロータス柱が建っている。蓮(はす)は花で女性原理、ピラミッドはそそり立つ山で男性原理を象徴する。つまり、カバラの奥義の1つである陰陽の概念が、天才科学者ニンギシュジッダによって考案されたというわけである。