絵本紹介No.3


すてきな三にんぐみ

作)トミー・ウンゲラー


今回ご紹介する絵本は、またまた暗い雰囲気の表紙が印象的な「すてきな三にんぐみ」です。


思えば絵本紹介も3冊目となりますが

三作連続して表紙が暗い雰囲気の本にになるあたり、はぴきゅーのネクラな性格が表れているように感じますね。



この絵本は、はぴきゅーは図書館で借りて読んだのが最初でした。


まずタイトルですが、すごく興味を引く良いタイトルですよね。はぴきゅーが図書館でこの絵本を選んだのも、きっとどんな三にんが登場するのだろう?と思って手に取った気がします。


同時に目に入る表紙は影絵のような三にんぐみの姿に、真っ赤なマサカリが鮮やかで、これまた印象に残る絵です。




では紹介していきまーす。

(内容はネタバレありです。)


絵)前半は青と黒ベースで、泥棒という三にんぐみの特徴を上手く色で表していると思います。途中から展開が大きく変化するに伴って、明るい色の絵になっていきますが、ベースの色は基本的に一色から二色という統一したデザインは独創的だと思います。


内容)

この三人組は、怖い泥棒。

三人組は次々と馬車を襲い、奪った財宝を隠れ家ににため込みます。

しかしある夜、三人組が襲った馬車に乗っていた、みなしごのティファニーちゃんを気の毒に思って隠れ家に連れ帰った所から物語は急展開。


それにより、泥棒だった三人組は

すてきな三人組となるのでした。




前半部分小さな子だと怖いと感じるかもしれませんが、子どもは悪いことや悪役に惹かれる一面もあるのでドキドキしながら読み進めていくと思います。


そして、前半があるからこそ後半の展開に(すてき)につながる謎が解け、そのギャップもあって嬉しい・安心した気持ちになると思います。


全体的なストーリーも素敵ですが、他にも子ども心を掴む要素がいくつかあります。


①泥棒の3つ道具。

表紙の大マサカリを含めた泥棒する時に使う3つのアイテム。ちょっと変わったアイテムに、怖さではなく興味が湧くなぁと思います。七つ道具とかと同じで、響きだけでもワクワクしますよね。


②ラストシーン

泥棒達の行いによって、絵本なのに実際にあるのではないか、あったらいいなと思ってしまう場所が描かれています。


③マント姿

大人ならカッコよく子どもなら可愛らしい姿に見えるマント姿。この絵本の登場する人々をを象徴するアイテムです。



いやー、人生って何がきっかけで正反対の生活や自分になれるかもしれないんだなぁと思うストーリーです。


それと、目標や目的って続けていくうちにぼんやりすることがあるので、時折、何のためにしているのかを振りかえってみると良いのかなって思いました。

(この三にんぐみは途中から人生の目標を見つけたことで、それまでの生活から一転したので。)


これを機に、すてきな三にんぐみを読んでみようと思っていただけたら嬉しいです。