コロナが明け、観光業界もインバウンドを中心に復活してきています。


ただし、インバウンドもオーバーツーリズムという贅沢な悩みも増え、都市部周辺では多くの客の対応が大変みたいです。


ただ。オーバーツーリズムというのも日本全体で言うと一部の地域に限られます。


今後インバウンドが日本全国の各地方に興味を持っていただけるのならインバウンドが日本全体の観光業界にとってプラスになるとは思いますが、それは確実なことではありません。


だけど今年のニューヨークタイムスで山口市が2024年に行くべき54か所の3位にランクした事もあり、何が外国人の興味を引くのかは未知数だと言えましょう。




国内観光は現在の所あまり良いニースは伝わってきません。


お土産にしたって宿泊にしたって効率の良い団体旅行は激減の方向に行っているからです。


観光業界が今後、個人、小グループ旅行に向かっていくのは阻止することは難しいでしょう。


お土産も個人客だと自分用の土産を購入する場合がほとんどです。


ですのでお土産も個人客が買いたいと思うようなものに変えていくことが必要となっています。


対個人用となると小さいものとか、数が少ないものを品揃えすることが必要です。


パッケージも特に記念品ではありませんから観光地の特徴を出したものより、奇麗で可愛いパッケージが好まれるでしょう。


SNSで発信したくなる要素も大事です。


このように観光業界は今大きく変化しているフェーズにいることは疑うべきもないでしょう。


そのようなフェーズにいることを意識して私たち土産業者は対応していくことが求められています。




宿泊施設でも同じように個人客での対応が迫られています。


多くの観光地の観光旅館は基本的に団体旅行をターゲットにした施設になっていますから、宴会場、大浴場、バイキング料理等がいまだに主流です。


街の飲食店を見てもコロナを契機に大きく変わっているところがあります。


夜の歓楽街がコロナで自粛営業をした際に昼間に営業をしたところがあり、それまでおじさんの街だったのが若者の昼間の街に変貌したのです。


つまり社会状況が変わればターゲットも提供する商品・サービスも変えなければいけません。


ただ、これが観光旅館だとそうは簡単にいかないのが実情です。


ホテルというのは一種の装置産業です。


一度作ってしまえばそう簡単には方向性を変えるのは難しいです。


建て替えればいいのですが、建て替えるだけでも数十億円掛かりますので簡単には行きません。


これの頼みの綱が近隣諸国からのインバウンドです。


韓国、台湾、中国などからはまだ団体で日本旅行をしているところがあります。


今はまだこれらの団体旅行が旧来の観光旅館では頼みの綱でしょう。


しかし、いずれそれらの国も個人客化するのは時間の問題でしょう。


そうなったとき、団体旅行専門の宿泊施設はかなり大変なことになると思います。


特に外国人だと国や宗教によっても食べるものが違いますからその対応は施設以外にも人の対応が問題になるでしょう。


本来ならば宿泊分離と言って、泊まることと食べることを同じ施設でしないという事が基本なのではないでしょうか。


日本もインバウンドが増えて、年間4000万人も来日するようになるとこのような仕組みも当然変えていくことが必要でしょう。