ちょっと前にアメリカで俳優協会の方が大規模なデモをやっていたのがニュースで報道されていました。


それだけではなく今後AIの活用によって失う業種というものがいろいろ取りざたされているようです。


絵も描ける、動画も作れる、文章なんて最も得意なAIの台頭でさまざまな職種が人手からAIに軸足を移していくことでしょう。


AIの活用では自動運転技術なども今話題のドライバー不足の問題を解決できると期待されています。


正に世の中は人からAIへと仕事の担い手が大きくシフトしていくと予想されます。


今、人手不足で困っている業界、飲食や物流なども徐々に製造ロボットやITを活用しての効率化等で人から機械やコンピューターを活用していっていますので、何十年か後ではこれらの人手不足も徐々に解消していくのではないかと考えられます。


日本の高度成長期にはモーレツ社員と呼ばれた仕事人間が経済の成長を支えてきましたが、今後は果たして誰が経済の成長や社会生活の基盤を支えていくことになるのでしょうか。


それはAIになるのでしょうか。


そしてもし、AIがそれらを担うとしたら人間は何をすればいいのでしょうか。




私の小さい頃は頭が良いとは主に記憶力が良いということでした。


テストで良い点を取るのも授業の内容をどれだけ覚えていくかということがいい点を取る最大のポイントでした。


それは高校生まであまり変わらなかったと思います。


でも、今の時代覚えておくということはあまり重要ではなく、わからないことがあればそれをどうやって調べるかという方法を知っているものの方が優秀だといえます。


ましてAIなどはほぼ過去のネット情報を完璧に覚えていますから、どれだけ優秀だとしてもAIには勝てないわけです。


では今の時代は記憶力ではなく何があればいいのでしょうか。


想像力でしょうかもそれとも創造力でしょうか。


実はこれらもAIで出来ることなので今後はあまり必要でなくなるかもしれません。


先ほど言った俳優協会とともに脚本家の方も大きな不安を持たれているのはそういう理由です。




昔の漫画で鉄腕アトムという有名な漫画があることはどなたもご存じだと思います。


そのアトムの漫画の中で人工知能に感情を持たせるという内容があったのをよく覚えています。


人工知能、つまりAIに感情を持たせるということは良いことのようですが、同時にとても危険なことだと思うのです。


感情というのは喜怒哀楽という良いものも良くないものも同時に発生するのが常です。


いつも嬉しいばかりという人は居なくて、嬉しかったり悲しかったり、音の波形のように上下するのが普通です。


人間でもこの感情をコントロールするのはとても難しいことで、その感情の変化を体系的に理論化したものを私はまだ知りません。


ですので今後AIがもしもSF映画のように感情を持ち、人類を支配しようとする野望を持ったならばそれをコントロールすることは容易ではないと思います。




人間の場合、感情というのはホルモンと密接な関係があるといわれています。


ホルモンは物質なので、脳の回路自体に感情を左右させるプログラムがあるのではない、と考えられます。


ですのでAIがもし感情を持つことができるとすれば半導体という集積回路以外の要素が必要とされるのではないでしょうか。


私がもし未来のAIやロボットが仕事の大半をするようなことになったとすれば、人間の最も大きな役割はこの感情というホルモンを調節することではないかと思います。


つまり表題のAI時代の出来るやつ、とは良い感情を持った人が適切にAIをコントロールできる人だと思うのです。


出来るとは、有用なという意味と同義ですが、本当にできるとは人間の感情をコントロールでき、さらに人類に最適な方向をAI等に示せる人たちではないでしょうか。



今後人間の寿命はどんどん伸びていくことと思います。


そんな中で肉体として働くことには限界もありましょうが、いい心の状態で働くには年は関係ないと思います。


人間の人手が必要なのは肉体労働の現場で泣く、頭脳労働の場になっていくのは仕方がないと思います。


その頭脳の中でも感情をうまくコントロールできる人こそがAI時代の出来るやつ、ということが言えると私は思います。


21世紀以後は心の時代がやってきます。


心を健康にし、良い精神状態で楽しい生活を送ることが大事な時代がやってくるのではないでしょうか。