人生振り返り
大学1年生後半【20歳の誕生日】

恋愛において、「一度距離を置く」はほぼ別れへのエピローグ。遠距離恋愛で距離を置くなんて、トドメを指している様なもの。

辛すぎて別れを切り出したものの、それは本当の別れたいではなかった…

なので、その後も電話で話したりして、復縁を試みた。しかし、遠距離恋愛のまま復縁したとしても、特に変わらない離れ離れの日常があるだけ。
やはり一度会って生身の人間同士でぶつからなければ元に戻ることなど出来ないと痛感した。

年が明けて、1月に成人式があった。
たくさんの中高の同級生が、取り敢えず市民ホールに集まって、みんなで写真を撮ったりして旧友を温めた。
Sくんとも写真を撮って、少しだけ話した。
「たかもん痩せた?ニキビ増えたね。」「戻っても遠距離は辛いよね」って頭をぽんぽんされて、別れた。

2月Sくんの誕生日。
おめでとうくらい言ったのかな、あんまり覚えてない。

その後も何となく電話でのやり取りは続いていた。
恋人関係を解消したことで、少し張り詰めていたものがほぐれたところもあって、何となく戻れそうな空気感が漂い出していた。

3月上旬 私の誕生日当日東京行きを決めた。
翌日生化学の追試だった。
追試落ちたら留年確定にも関わらず、行くと決めた。

Sくんはバイトで夜遅くにしか帰らないと把握していたので、予備校時代の友人と夕飯を食べたあと、彼のアパートへ向かった。
アパート前で待っていて、サプライズで驚かせる予定だった。

22時、23時 時間が一刻一刻と過ぎていき、少しずつ不安を感じ始めた

そして、0時

20歳の誕生日は終わった…とても寒い夜だった。

夕食を共にした友達が心配して、Sくんに連絡をしてくれて、「ファミレスのバイトで朝まで帰らないそうだから、温かいところに移動したが良いよ」と言われた。

私は、駅前の漫画喫茶に移動して、生化学の勉強をした。

朝一の飛行機に乗らないと追試には間に合わない。
Sくんと一目会って帰るか悩んだけれど、私は追試を選び、会わないまま空港へ向かった。
追試は遅刻したけど、何とか留年は免れた。

このあと、Sくんとは節目節目で再会してはその度に色々あった(やったり笑)けど、その後2度と復縁することはなかった。