人生振り返り
大学1年生前半

地元の国立医学部に入学した。

同級生100人での6年間の医学部生活が始まった。
高校や予備校繋がりでの知り合いが15人程いた。
入学早々に自転車で事故をおこし、顔面半分はガーゼ当ててのスタート笑

私は遠距離恋愛を維持するため、ほぼ週7でバイトした。
家庭教師に塾の講師、ドラッグストア店員など。
最低でも2ヶ月に1回は上京したかったし、当時は携帯が普及してなくて電話代が死ぬほど高かった。20秒で10円くらいかな?
FAXや手紙を併用しつつも、家の電話代が5万以上いくこともザラ。

Sくんが渋谷のセンター街でパキスタン人?から偽造テレカを大量に買い込み、送ってくれた。
そのテレカで公衆電話から電話しては、カードが吸い込まれると(偽造と認識される)足早に逃げて、公衆電話を転々とした。

4月末、遠距離恋愛になって初めてケンカになった。電話代が高過ぎて、もう昔の様に解決するまで話し合うこともできない。

翌日、私は生まれて初めて飛行機に乗って、生まれて初めて東京へ行った。
スマホもない時代、東京未経験者が鉄道を駆使して、羽田空港から国立駅までいくのは今考えても相当にハードルが高い。
新宿駅の地下で迷子になり、新宿駅での乗り換えに1時間くらい掛かった。
あの時の心細さは今でも忘れられない。

そして、ようやく辿り着いて、目にしたSくんは私の知っているSくんとは少し変わっていた。
新しい大学の仲間に囲まれて、一人暮らしの大学生活をエンジョイしていた。
お友達に「彼女」と紹介され、数人でお茶をした。
私が、おそらくかなり訛っていたであろう口調で「横浜からは新幹線で通学するの?」って聞いた時に、Sくんが「変なこと喋るな」「恥ずかしい」みたいに思ってそうな空気を感じた。
(因みに国立駅には新幹線通ってないし、都会人は横浜から国立市も電車通学圏内らしい)

6月頃、1週間ほどゆっくり東京に滞在して、初めて半同棲生活を過ごした。
東京の観光に行ったりもした。
覚えているのは原宿のオシャレなカフェと上野の西郷隆盛像。
上野動物園とか行ったのかな?
その頃司馬遼太郎にハマってたからか、西郷隆盛しか覚えていない笑

私の作った味噌汁の不味さ、ベッド上のゴミ(髪の毛)をゴミ箱に捨てずそのまま床に落としたりの素行でドン引きされてるなと感じた。
もう全てお互いわかってるとでも思っていたけど、全くそんなことはなかった。
他にも、仲の良い女友達の影を感じたりで、心が離れていく不安を感じた。

九州の地元で彼氏を思って大学生らしいことはせずにバイト生活を送る私と東京での大学生活をエンジョイするSくん。

溝はどんどん広がっていった。

9月頃 もうどうにもならなくなってしまって、私の方から別れを切り出した。