▼はじめに

前略。これは、コンビニに行くくらいの軽い気持ちと、知識ゼロの状態で顔の整形をしてきた者のレポートである。

結論から言うと、私は「やってよかった」と思っている。

だが同時に、自分が整形というものをまったく理解していなかったことにも気付かされた。

 

なんとなく、「お金を払えば顔が綺麗になる」と思っていたのだ――本当に、舐めていてすみません。

 

結果的に「お金を払えば顔が綺麗になる」という認識は、まったくの誤りではなかった。

けれど、その、“綺麗になる”までには、想像以上の大金と手間、そして勇気が必要だった。

 

「ダイエットすれば体が綺麗になる」――確かにそうだ。

しかし、そこには努力の過程が存在する。

整形も同様で、結果だけを見ていてはその重みに気づけない。

 

人というのは、経験しないとその行為の苦労に気づけない生き物だ。

もし整形を経験したことがないのに、なんとなく偏見の目で見てしまっている人がいるなら、

一度やってみてほしい……と言いたいところだが、「一度やってみる」ノリでやるものではないのも事実である。

 

テレビやSNSで見かける“綺麗な人たち”は、大変な思いをしながらも、自己研鑽を重ねてそこに立っている。

その背景を思えば、彼らはより一層、美しく見える。

私は今回、整形の氷山の一角しか見ていなかったことに改めて気づいた。

そしてこれから整形を受ける人、考え中の人、受けない人、もう誰でもいいのだが、「なんだかすごかった」という感想と共に、「整形やってみたレポ」をここに残しておく。

 

 

▼前提

この文章は、整形を無理に勧めるものでも、止めるものでもない。

あくまで私個人の偏見にまみれた体験と感想である。

 

強く言いたいのは、最終的に整形をするかどうか決めるのは“自分自身”ということだ。

 

「誰かに何かを言われて考えている」ことも、十分に立派な動機である。

だが整形は手術であり、顔という誰もが見る部分の大工事である以上、その責任は自分が取ることになる。

 

「整形は商品なんだから、こっちはお金払ってるんだし、完璧な結果にしてくれよ!」わかる。とってもわかる。

でも私たちは生ものであり、日々絶えず進化していく個体差のある生き物である以上、

絶対的な“完璧”という施術は存在しない。


理想にちょっと近づける、くらいの認識でいたほうが良いことは間違いない。

整形は自分を理想へと整える選択肢の一つの手段であって、完璧なものになる神の御業ではないのだ。

 

 

 

▼結論:なんかすごかった

この先、長ったらしい文章が続くため先に伝えたいことを述べておく。

これはあくまで私が訪れた美容外科での体験であり、すべての医院に当てはまるわけではない。

本当にこんな場合もあるんだ~くらいのノリでみてほしい。責任はとれない。

医院名の公表は控えるが、個人的にはよい体験だった。

 

  • 整形には大金(数十万~数百万)が必要
  • カウンセリングは価格交渉の場でもある
  • 施術はれっきとした“手術”であり、普通に怖いし痛い
  • ダウンタイムを想定して行動を

(鼻の施術の場合3日はテープやマスクがとれず、脂肪吸引の場合は数か月かけて徐々に効果が出てくる)

 

このレポートの結論は「なんかすごい体験をしたな」に行きつく。

特に整形を進めたいわけでも、やめとけと言いたいわけでもない。あくまで体験レポだ。解釈は自由に任せる。

また専門用語や横文字が出てきてもへ〜ぐらいで読み進めてもらって構わない。

 

 

 

▼私について・動悸

私について:20代 / 自営業(イラスト系) / 在宅ワーカー

施術について:小鼻縮小(鼻)、鼻先形成(鼻)、糸リフト(頬)、脂肪吸引(頬)、二重(瞼)

かかった費用:100~150万

 

整形しよう、と思ったきっかけは案外あっさりしたものだった。

調べものをしている時に「小鼻の整形が今なら無料~」といったものを見たからだ。

 

美容系サイトは様々なキャンペーンを売っているものが多い。

「数万が今なら無料!」等、本当か?と思いたくなるような内容が多い。

これに関しては嘘ではないのだが、消費者からしたら陥りやすい罠のため、後ほどカウンセリング部分で触れる。

 

私は自分の顔がめちゃくちゃコンプレックスというわけではない。

ただ、写真を見た時に周りと比べて変だなとか、ぼやっとしているな、とか。

鏡を見て気分が落ち込むとか。顎の下の肉をつまんで肉が無くなった姿を想像したりだとか。

久しぶりに友人に会った時に周りは綺麗と言われているのに自分は言われないな、とか。後で写真を見て落ち込む感じだ。

周りからしたら全く気にならないのだろうけど、この先この顔と生きていく一番身近な存在として「もっとこうだったらよかったのに」という理想はあったし、自然とカメラや写真を避けて生きてきた。

なんだか書いてて悲しくなってきた。

 

ただまあ、好きな洋服を選ぶように、ちょっとダイエットするように、

顔を整えるために「整形」を選ぶのはお金はかかるが、大いに良いと思った。

だって自分の人生だ。人生が終わった時の走馬灯で「やっとけばよかった」なんて思いたくないだろう。

 

 

 

▼とりあえず行こう!

というわけで、小鼻の施術キャンペーンを見た時に「やってみよう!」と思った。

念のため伝えておくが、こういうキャンペーンに使われている症例写真は大体、他の手術も複合して行っているか、

よっぽど施術がうまくいったか、明るさや角度の加工である。

なので写真みたいになる!とは思わないでほしい。これも偏見だ。実際のところは知らない。

 

ただ施術はしているため、少しは変わることは確かだろう。

私は「少し鼻を高くしたいな~」と「整形一回やってみたい!」という気持ちでカウンセリングを予約した。

症例写真まではいかなくとも何か変わるかもしれない。

なんでも若いうちにやっとけ!のノリだ。

 

ということでデビットカードとスマホをポケットにいれ、手ぶらでカウンセリングに行ったわけである。

 

 

 

▼行く前に念のための補足

ちなみに整形は本当にお金がかかる。

私が誰にも相談せず勢いで整形を受けたのは、自分でお金を稼ぎ、管理し、一定の貯金もあり、

いざという時の責任を持てる就労者だからだ。

 

もし学生や、責任がとれない、誰かのお金を借りて整形に挑む場合、身近な人や実際に整形した人に相談しよう。

今は調べれば整形者同士のアプリや口コミがたくさん出てくる。

お金がないなら貯めてからにしよう。破産してはしょうがない。

 

整形は人生を豊かにする一つかもしれないが、整形をしたら人生が豊かになるわけではない。

 

 

 

▼カウンセリングについて

カウンセリングには3時間ほどかかった。

事前に口コミで待ち時間が長いと聞いていたため問題なかったが、時間がない場合は、

最初に医院に希望の終わりの時間を伝えておくといい。

 

様々な人のカウンセリングをし、それを元に施術の提案や価格交渉をするため、

自然と時間がかかるものなのだ。多分。

 

私の場合は大まかに以下流れだった。

その日のうちに施術も頼んだため計6~7時間ほどかかっている。

施術したことを考えると内容の濃い時間を過ごした。

 

①個室に案内

②スタッフさんと事前問診(アレルギーや悩んでいる場所について、過去に受けた施術の確認)

③カウンセラーとの問診

④問診内容を元に、施術内容の案内(カウンセラーとドクターが交渉したりもするため時間がかかる)

⑤カウンセラーと施術内容と価格の交渉

⑥ドクターからの施術内容についての案内

⑦施術内容と価格の決定。支払い

⑧施術(3時間ほど※施術内容による)

 

 

 

▼カウンセリングの始まり

カウンセリングが始まると顔の写真を取ってもらった。

写真を印刷して、紙に書き込みながら話を進めるようだ。

自分の顔のドアップはけっこうきつい。

 

自分の気になっている部分を伝えたあと、それに追加して、

医者から見て整形すると見栄えが良くなりそうな部分を教えてくれた。

 

これは結構嬉しい。自分の顔写真に「目の下にクマあり…」「二重をくっきりさせる」など書いてあった。

人によってはちょっと……となるかもしれないが、個人的には何となくぼんやりしていると思っていた顔について、

ここを変えると変わる、というプロの指摘を貰えて嬉しかった。

 

私って隈があったんだ。顔たるんでるんだ。涙。

日々の健康生活に想い馳せ、努力しようと小さく誓った。

でも努力じゃままならないこともある。だから整形があるのだろう。

 

 

▼カウンセリングの内容について

ということで、鼻以外にも気になっている箇所があるか確認が入る。

カウンセラーさんと話していると結構、自分の悩みがぽんぽん出てくるものである。

「鼻を高くしたくて…」「そうですね、丸顔が気になっていて…」「顔のたるみも…」だ。

 

カウンセラーさんはこちらの理想を汲み、そのうえで案内をしてくれる人である。

要望は一通り伝え、その上で施術内容を決めていこう。

今後人前に出る予定があり、それまでに顔を整えたい場合、一緒に伝えるといい。

また施術も今日受けたいのか、後日受けたいのかも伝えておこう。

 

これも本当に偏見だが、カウンセラーさん自身が整形を行っている人も多い。

もしくは周りに整形をしている人が多いことだろう。

そのため、もし気になったら「施術何かされているんですか?」「この施術どんな感じだったとかわかりますか?」と

聞いてみてもいいかもしれない。

 

私の時の場合、年上とは思えない程、肌が綺麗な方が付いてくれて「私も整形したんですが~」と話していたので思わず聞いた。

すんごい美人だった。これは多分、元々の素質と努力もあるだろう。

 

 

 

▼カウンセリングのコツについて

さて、カウンセリングについてだが、コツがある。

恐らく美容外科クリニックに来たことがある人は、何となくわかるかもしれないが、

料金や料金に対する施術内容が客によってかなり変わるのだ。これも偏見だ。

 

脱毛で何度か様々な医院に行っているが

「HPと料金が異なる」「初診限定割引が入る」「今限定のキャンペーンがある」、

さらには「あなたにだけ今なら特別割引……」が入ることもある。

 

上記、HPと料金が異なるといったことについて補足。

厳密には異なってはいないのだが勘違いを引き起こしやすい。

 

例えば、HP上で「一部分5000円で脱毛!」と書いてあっても、

小さく「※わきと指先のみ」や「※1回分の料金」など書かれている。

気付かずに行き、背中をやろうとすると大部分料金で数万かかったり、

1回だと脱毛は効果がないと言われて、結局10回コースで頼むことになり数十万かかるといった感じだ。

 

この手法はよく使われる。実際に起きるとかなり騙された感があるが、別に悪ではない。

美容外科クリニックに関せず、携帯会社でもそこら中の会社でも、最初のお客を取り込むためにどこでも使われている手法だ。

 

だからこそ消費者として大事なのは、あらかじめ「予算」と「希望」を決めておくことである。

 

元々私はHPに記載の「小鼻が無料で~」という文字に踊らされてきているが、

カウンセリングが始まると全く話に上がってこない。

念のため「この無料のやつってどうなってますかね…?」確認すると、

HPに記載のものは本当にお試しであり、「半永久的ではないこと、効果が薄い可能性があること」から、

よりパワーアップした半永久的に効果の続く施術を紹介しているらしかった。

 

ちょっとだけなんやねん…とは思った。いや、かなりなんやねん、と思った。

HPに書いてあるから来たのに、プロに微妙!おすすめできない!と言われたら受けられない。

ただ本当に、社会ってそういうものである。

 

 

 

▼カウンセリング後、一回目の料金交渉について

カウンセリングの結果、小鼻だけではなく頬のリフトアップ(脂肪吸引、糸リフト)もやりたいという前提で進み、

施術内容と料金を出してもらった。

ちなみに私の予算は最大「50万」。内容が良ければこれ以上の料金でもお金は惜しまず出す……といった心構えだった。

そしてカウンセラーさんがドクターと相談してきます!と言って部屋を出て言った。

 

しばらく待った後、戻ってきて料金を案内してもらう。

最初に出たのが小鼻と頬、他諸々費用含め………

「200万」ほど。転げ落ちた。

 

高ッッッッッッッッッか。50万くらいでどうかな~♪と思っていたので「100」を超える値段に目が飛び出た。

 

実際、整形の値段はそんなものかもしれない。が、日々を生きる労働者としては高い。

涼しげな顔で料金を提示してくるカウンセラーさんを二度見した。

一応だが私の希望を全部乗せたフルコースセットが200万ほどで、

もっとお手頃なもの(鼻だけのものなど)は数十万(それでも50万以上)という感じだ。

 

そのうえで、「すみません…予算50万前後で……」

「なるほど…ちなみに頬と小鼻だったらどちらが優先ですかね…?」

「そうですね…頬…が結構気になっていて…。ただ、小鼻やるぞ!の気持ちできたので、このHPに書いてあるお試しのやつでもなんでもいいので…やりたいですかね…」という会話の後、

カウンセラーさんの「ドクターと相談して予算辺りでできる限り希望のものを出します!」の声でもう一度待機時間に入った。

 

 

 

▼カウンセリングの誘惑と料金について

さて、カウンセリングには様々な誘惑と料金の落とし穴がある。

例えば頬のリフトアップのために「脂肪吸引」というものがあるのだが、

これは単体で受けるよりも一緒に「糸リフト」という頬を引き上げる施術を受けることでさらなる効果アップを望める。

そのため、多くの人は「脂肪吸引」と「糸リフト」両方を行うというものだ。

 

「脂肪吸引」するぞ~♪の気持ちでいくと、「糸リフト」も一緒に受けたほうが良いと聞いてスッ転ぶ感じである。

元々ほぼセット販売前提なのだ。そんなの初心者にはわからない。

しかし、こちらも綺麗になりたくて来ているわけなので、

あんまりおすすめされていない「脂肪吸引」単体を行うという、変な妥協もしたくない。というせめぎ合いが起こる。

※実際単体だとどうなるかはわからない。

 

けれど「モニター割」や初診時のみの「初診限定の割引」も入り安くなることもある。

「理想より高いのに安く提案される」という悩ましい展開になりがちだ。

 

大金がかかる大事な決断のため、もちろん他の医院にも行き、料金や施術内容を聞いてゆっくり考えるのもとても大事だ。

しかし、「初診限定の割引」や「今なら!」と提示された価格が安いのも本当のことなのだ。多分。

 

ここで念のため伝えておきたいのは、カウンセラーさんや医院は「敵」ではなく、

あくまでこちらに寄り添いつつも、「仕事をしている人」である。

私だって仕事だったら「今なら!」という言葉で客を引き留めたい。

それにせっかくなら沢山お話しした自分が一番良い施術を案内したい。(人によると思うが)

 

料金や要望を細かく聞き取ってくれるのはカウンセラーさんのため、

カウンセラーさんとあまり話が合わない、要望が通らないと思ったら医院を変えるのは良いと思う。

本当にカウンセラーさんには頭があがらない。

 

様々な誘惑に対し懐疑的にならず、

”理想”と”予算”の中である程度の交渉と妥協を持ち合わせることが大事である。

 

 

 

▼カウンセリングの間、医者からの説明

価格交渉の間にドクターから施術についての説明があった。

「まだ受けると言ってないけれど…」と思ったが時間節約と後押しの一つかもしれない。

とりあえず施術に関することや注意点について不安要素があれば細かく確認しよう。

後述するがかなり手術だ。不安なことがあれば聞いたほうがいい。本当に。

聞いたってやらなきゃわからないところも大いにある。

 

 

 

▼カウンセリング後、2回目の料金交渉について

カウンセラーさんから再び料金と施術内容についての説明があった。

結論からいうと、私の予算内で理想のものはなかった。

50万には押さえられないというのが見解なのだろう。

 

しかし──なぜか理想全てを盛り込んだフルコースが“半額”の百十万になっていたのだ。

しかもなにやらオプションもついてた。

どういうこと?暗算で料金計算をしたがどう考えても辻褄が合わなかった。

 

一つ言えるのは恐らく現場ってそういうもので、

服がよくセールになるのは原価が安いものを高額で売っているから、

セールでも元が取れるという理論と同じ感じなのかと思った。

それと、カウンセラーさんがかなり頑張って交渉してくれたのだろう。

かなりお得だということだけはわかった。

 

けれどやっぱり、値引きが理路整然としていなかった。

こうでああしてこうだからこの価格!とかじゃなかった。

ここで一旦全部爆発します!ドーーン!はい!この値段!という感じの値引きだった。

あんまり追及すると怖いのでやめよう。みんながみんなこうなるわけではないことも留意してほしい。

 

ただ、料金について要望を伝え、費用を抑えられないか交渉するのはかなり大事だと改めて思った。

 

それでも百数十万はしたため、高いものは高かった。

ここで先述の言葉を思い出してほしい。

 

「“理想”と“予算”の中である程度の交渉と妥協を持ち合わせることが大事である。」

 

私の予算は50万。そのため倍以上の金額のこの施術は受けられない。

 

そして気が付いたら勝手に体は動き、百数十万のフルコースを指さして「これで!」と言っていた。

怖。誘惑って恐ろしい。そりゃアダムとイブもエデンで禁断の果実食べるわ。

私も現在進行形でりんごを丸かじりしていた。

 

ただ最後に出してもらった金額は貯金も加味したうえでの、払えるぎりぎりの金額だったのだ。

脳内で私が「馬鹿になれ!踊れ!」といっていた。

本当に真似しないでほしい。ただお得なことに間違いはないのだ。多分。

いや、わからない。他の医院に行ったらもっと安いかもしれない。

ただ全身の細胞が「止まるんじゃねえぞ…」といっていた。

 

モットーがやれるときにやりたいことをするのため「ええい!いけ!」のテンションだった。

何度も言って申し訳ないが自己破産しそうな人は絶対にやめたほうがいい。

あくまで自由に使えるお金がたまたまあった場合のケースである。

 

ということで私は整形することになったのだ。

 

 

 

▼カウンセリングまとめ

・整形には大金(数十万~数百万)がいる

※HPで無料!や格安!と書いてあっても注意

・カウンセリングは価格交渉の場

※自分の予算と絶対に受けたい施術は伝えよう!必要であれば他の医院にも聞いたり、他の医院での予算感を伝えると◎

 

▼結果受けた施術

ざっくりと小鼻縮小(鼻)、鼻先形成(鼻)、糸リフト(頬)、脂肪吸引(頬)、二重(瞼)である。

また料金には追加で麻酔や術後の薬、針代など諸々かかる。

 

 

 

▼施術は手術であり、普通に怖い

そうして支払いに進んだ。

私は2、3週間後にお出かけの予定があったため、

術後の腫れなども加味して間に合わせるためには今日しかない!ということになった。

二重や頬のあげ方など要望をすり合わせた後、すぐに施術となる。

 

先に伝えると、舐めてた。

 

冒頭の言葉に戻る。私は整形をなんとなくお金を払えば綺麗になると思っていたし、

なんとなく大変なんだろうな~くらいで舐めてた。本当にすみません。

当たり前のことだが、これは顔を切ったりくっつけたりする大工事で、手術だ。

けれどあまりにも不明瞭でなんとなく、鼻にぷすって注射さして液体注入して鼻が高くなる……みたいなお花畑的思考だったのだ。

これに関しては事前に「鼻切るで」と懇切丁寧に説明されても想像つかなかった。

そりゃそうだ、人生で手術を受けることなんてそうそうない。

説明があってもやってみないとわからないことが人生にはたくさんあるのだ。

誰?施術って呼び始めたの。壮大な手術だった。

 

施術中、ずっと医者や看護師に感謝しつつ、世の中の整形を受ける人に尊敬の意を抱きながら

「死ぬってこんな感じなのかな…」と顔に被せられた紙を見ていた。怖かった。あと麻酔が痛かった。

我慢できるくらいなんだけど痛いものは痛い。

瞼の裏に注射したことある?私、私、あるよ。涙。

 

麻酔をかけて意識ある状態で顔切られるのって怖い。

私がツイッタラー(X依存者)で「今、顔面切られてます」「自分の呼吸音うるさすぎ草」とか脳内ポストを繰り返しながら、

自分で自分を鼓舞できる陽気な人間じゃなかったら心折れてた。

3時間にわたる施術の中、終わったらこの事実を伝えよう……と文章にしたためることだけを考えていた。

 

だから本当に、整形しました!っていう人達の裏には、

多くのお金と努力と涙をこらえて耐えた時間が少なからずあるのだと思う。

本当にすごい。よく頑張りましたね、私達、って手を握りたい。

私に握られても嫌だと思うんですが本当に尊敬している。

 

「綺麗になるために行動する」その心が綺麗なんだと私は思った。

本当に。すごい。

 

 

 

▼施術するぞ

ここからは施術中の個人的な感想になる。

なんたって3時間もの間、顔面に麻酔をかけて意識朦朧の状態だったのだから、何をやっていたのかなんてわからない。

医療従事者でもないため本当にわからなかったが、体感としては死の淵に立っていた。

以下、本当にただの感想と、このくそ雑魚なレポを施術者が見ているかもしれないので、要望を少しだけ書く。

 

 

私の場合、二重の施術→頬のリフトアップ(脂肪吸引と糸リフト)→鼻の順で進んだ。

顔面を切るためしっかり麻酔が必要である。

笑気麻酔(しょうきますい)と痛みを和らげる点滴をした。

 

笑気麻酔は気分がふわふわするものであり、全身麻酔と違って眠りにはつかない。

私はふわふわとした高揚感に包まれながら施術を受けたのだが…………これが凄く怖い!

 

顔に注射やメスが入ってる中、ふわふわした状態で、自分の荒い呼吸と、金属の音だけが強く聞こえてきて変な感覚だった。

目に目薬のような麻酔もしてあったので視界がぼやけていた。

オペ室のまばゆい照明だけが視界に入り込んで天国だと思った。

 

死ぬ前に三途の川が見えるとよく言うけれど、私は光に包まれるのだと思った。このまま天に昇りそうだった。

でも天に昇る直前の状態が3時間も続けば、正気で狂気だった。

 

一種の興奮状態で全然眠れなかった。いや、寝たら瞼がどうなるかわからなくて困るんだが。

施術中ずっと、(誰か私の意識を落としてください。手刀でも麻酔でも。高い金払ってもいいから意識を落として欲しい。お願い。)と祈っていた。痛くないけど怖かったのだ。

 

しかし、慣れると結構愉快な気持ちにもなる。途中からはこの経験を以下にレポに残すかを考えていた。

 

 

 

▼施術中の痛みについて

事前に医者から説明はあるのだが、施術自体は痛みはないことがほとんどである。※人による

しかし麻酔が痛いのである。なんたって顔面の至る所に麻酔のために針を刺すわけだから痛いに決まってる。

腕なんか比じゃない。

 

一応我慢できるくらいの痛みではあるが、さすがにちょっと声でたし暴れたし涙目だった。

「イ、イ~~~痛、イ~~ン!バタン!(看護師さんが柔らかに体を抑える)」だった。

口に吸入器も付けていて、口の麻酔もあってか上手くしゃべれず「ヒューーヒューーシュコーーハッイ、イ~~~;;バタン!」だった。

怖。拘束されたゾンビってこんな感じなんだろうなと思った。

 

 

 

▼施術の内容について

壮絶だった。いや麻酔以外痛くはないのだが。

麻酔をしたことがある人はわかるかもしれないが、外との感覚が遮断されている代わりに内側の意識が過敏になるのである。

自分の呼吸音と想像力だけが異常に働いていた。

多分、炭治郎さんが呼吸の技を使う時こんな感じだと思う。

呼吸が妙にうまかった。あ、私、生きてる…!と本当に思ったのだ。

 

・二重の施術

瞼を引っ張られる感覚が妙にあって、今切ってますか?切ってないですか?今私が急に動いたら眼球終わりますか?と

ドキドキしていた。人に命を握られている感覚がした。

 

・頬の吸引について

頬全体の施術なので麻酔の量も多い。

また、施術中、頬の内側で脂肪の吸引しているため骨とぶつかってか「ガッゴリゴリゴリゴリ」と音が鳴っていて怖面白かった。

面白いとかあんまり言わないほうが良いと思うんだが、自分事なので「岩石削ってます?」という音の高鳴りに笑うしかなかった。麻酔で笑えなかったのだが。

 

・鼻の施術について

全然何やってるのかわからなかった。けれど視界の端に鼻を触る手とか、糸を結ぶ様子が見えて凄かった。

つい最近ドクターXを履修したため余計に感動した。ドクターX面白いですよ。

 

 

 

▼施術中の医者や看護師さんへの想いについて

施術前、医者と話した時にイラスト系ですという話をしていて

「すごいですね。0から1を生み出すって本当に難しいと思うので」と褒められたのだが、

いやいやいや生み出された1を整え直すほうが難しいのでは?(当社比)と感じた⁠⁠。

 

例えるなら絵師が書き上げた絵に「今からこの腕の角度調節できます?」って言ってるようなもんで、

イラストを描く身とすれば「無理」なんですよ。最初から書き直さないといけないので。

その事実に気が付いた時、「(あ、整形ってマジで大変なことなんじゃ無いの?)」と思った。

手ぶらできてすみません。コンビニに来る服装でくる場所じゃなかった。

 

さっきまで柔らかに話していた先生たちが、私の顔という一つの部分に真剣に向き合ってくれて有難かった。

麻酔した最初は「今先生になにされたって文句言えねえな…」という謎の覚悟が決まっていたけれど(全然そんなことはされない)、

段々と「こんな大変なこと、やってくださってありがとうございます……」という謎の感謝に移り変わった。

(手術って思うと百十数万って安いんじゃないの。わからないけど…)になった。全然大金ではある。

 

感謝が最高潮まで高まったところで施術が終わった。

そのまま、やっとの思いで「全然……シュ、シュコーー、手術…ですね……スゴイ……」とだけ言った。

「命は救わないかもだけど、整形って人生救いますね」ともいいたかった。変に高揚してハイだったのだ。

後になって思うと患者が急にシュコシュコいいながら感動してくるの怖いかもしれない。

 

 

一つ、二つ要望を言うとしたら、鼻の施術の最中に

「鼻ちょっと下向きがいいとか上向きがいいとか要望ありますか?」って聞かないでほしい。

「シューーーあの、シュッシュッえと、シュコーーー……いい感じに…」無茶ですって。

麻酔で意識朦朧としながら人生に想い馳せてる最中に鼻の形は気にしてられなかった。

 

それともう一つ。

顔に麻酔をしているけれど手や体の感覚があったからか、

痛がった時に看護師さんが体をやさしく叩いてくれたのが嬉しかった。

人の温かみに触れた。施術の最中、思いのほか心細くて、人生について振り返ったくらいだったので、

誰でもいいから手を握ってほしかった。

 

多分風邪を引いた時とかに手を握るのと一緒かもしれない。麻酔して感覚がわからなくても人肌は恋しかった。

お金かけてもいいから一人手を握ってくれる人がほしかった。それくらいにはわびしかった。

もし自分の目の前でそういう状況があったら積極的に手を握りたいと思う。どういう状況?

 

とにかく、自分が亡くなるときの事なんて考えたことはなかったけど、

もしそんな日がきたら誰かに手を握っていてほしい。

 

そうしたら人として生まれたことに少しだけ、よかったと言えるかもしれない。

 

 

こうして施術は終わった。

終わったら医者に感謝をつげよう……と思っていたが麻酔と痺れと顔の腫れで喋るどころではなかった。

「~と以上となります。お大事に」

「アリ…ウ……ハイ………(ありがとうございました。はい!)」

が精一杯だった。

 

 

 

▼ダウンタイムを加味して行動すべし

施術後の流れについては医院次第だろう。私はすぐに帰ることになった。

ただ、鼻の施術のあと、鼻にテープをつけた状態で数日過ごさなければいけない。

また傷跡も少しあるため目立たなくなるまで1週間ほどはマスクが必須となる。

 

頬の脂肪吸引に関しては、顔に固定バンドをつけた状態で過ごし1カ月~3か月ほどで徐々に腫れがひき、

顔が小さくなっていくという。(固定バンドは外に出るときは取っていい)

固定バンドをつけて帰ったが、かなり違和感があるため、可能であればマスクと帽子、フード付きの服だと外からわかりにくくなるだろう。

 

ということで施術後、少なくとも2~3日は外に出ない状況じゃないと、施術を受けるのは厳しいかもしれない。

また予定があって脂肪吸引を行いたいのであれば、3か月前など早めに受けることをお勧めする。

この辺に関しては医者と相談して、ダウンタイムと自分の予定を考えながらすり合わせてほしい。

 

 

 

▼処置1カ月経って

上記までの文章は施術を受けた後すぐに書いたが、念のため1カ月後の経過も記録。

 

施術後、夜:鼻から血がでてきた。調べたら術後によくあることのようだ。

若干麻酔が効いていて喋りにくいが発音に問題はない。笑うと痛い。

友達とオンラインで話してたが「私を笑わせるな…」と言ってしまった。

また体温が高くなった。歯の抜歯をしたときも高熱がでたので、そんな感じかなと勝手に思っている。

あと咀嚼が難しいので夜ご飯はゼリーにした。

 

1日後:鼻の出血が少し収まった。相変わらず口はあまり動かない。

でも口の中に入れば咀嚼する力があるのでなんとか食べられる。口の開閉的にはブロッコリーで限界だった。

ケンタッキーとか食べたら終わると思う。

 

2日後:口周りの筋肉が堅いが普通に食事は可能。夜にはあまり気にせずにものを食べてた。

鼻周りは未だ傷が濃く残っており人前に出るのは難しそうだった。

 

3日後:全体的に腫れが引いてきた気がする。

 

4日後:口が開くようになってきた。

 

1週間後:目がハム目?というものになっていた。瞼が腫れている状態だ。

少し不安を感じ調べたら、整形後はなりやすいらしい。一旦しばらく放置して治らなかったら相談したほうがいいらしい。

頬の腫れもあり、綺麗になった実感はあんまりない。

もし人前に出る仕事の場合、1週間と少しは耐えた方がいいかもしれないと思った。

頬も少し触るとゴリゴリと音が鳴る。糸リフトをやったあとはそういうものらしい。

 

2週間後:気がついたらハム目が収まっていた。嬉しい。

やっぱり二重がくっきりだとすごく目が綺麗に見える。眼力強い。

鼻も高く、顎下の肉もなく嬉しい。顔も良き感じだった。

多分、二重以外は、人が見ても気づかないくらいの変化だろうな〜と思った。

ただ、自分はわかっているので鏡を見る時嬉しい気持ちになった。

頬はまだ、少し揉むとコリッと音がなるけど、全然動くようになった。気にならない。

 

1年後:埋没はしてよかったなと思う。くっきりとした二重はかなり顔の印象を自分の中で変えてくれた。

鼻も高くなったことで横顔が少し整って見えた。リフトアップに関しては整形したしな~と堕落した生活を続けたら普通に太った。全然顎下の肉がたるんでいる。やはり、運動と食事に気を使わなければ綺麗にはなれないのだと当たり前のことを再確認した。

 

 

 

▼整形について(まとめ)

改めてだが、整形したからといって顔の造形がめちゃくちゃ変わるわけではない。

脂肪を減らしたり追加したり引っ張ったりはするが、骨格が変わるわけではない。

頭の大きさが小さくなるわけではないし、全身がどうこうなるわけでもない。

結局、運動や食生活、睡眠を整えなければ痩せないし、綺麗にはなれない。

 

整形をイラストに例えよう。

絵師が長時間かけて完成させた絵に対して「今から腕の角度変えられます?」「目の大きさ変えたいんですけど…」といっても

無茶言うなと返ってくるだろう。

時間がかかるとか以前に、根本から書き直しなのである。

 

顔を変えるとはそういうことだ。

つまり、根本から大きくは変えられず、表面を少し変えて細部を理想に近づける作業である。

もしかしたら、他人にはわからない微細な変化かもしれない。それでも自分の体で顔だ。

誰のものでもなく、自分の人生を共にする自分だけのものだ。

 

だからこそ自分が気になる場所やこだわりたい場所があるのであれば、

お金と時間と相談し、やってみるのも一つの手だろう。私みたいにコンビニ感覚で行くやつもいる。

それは悪いことではなくて、綺麗になる一つの方法に新しく「整形」という手段が入ってきただけである。

 

ただしお金とリスクはかかる。こんな大工事だ。完全に上手くいく保障はない。

そこも含めたうえで一考の余地があると思った。

 

綺麗になりたい、自分を良く見せたいという欲求は人間の深いところに根付いている。

その見せ方は時代の流れと共に変化していくことだろう。

どんな手法を取るのか取らないのかは自分の選択次第だ。

 

ただ私は整形を経験して、整形という行為、携わっている人々に尊敬の意を抱いた。

少し大げさなまとめだが、人生で1回あるかないかの出来事だ。

これを見た人を不快にさせたら申し訳ない。

 

けれどこの文章が整形に対する考え方の一つの要素にでもなればいいと思う。

結局は何をするか、何にお金をかけるか、何に責任を持つか。決めるのはあなただ。

 

あなたの人生が少し豊かになればいいと、そう思う。

 

 

おわり