唾を吐きモフモフ研修 2日目 | とある獣医の豪州生活(オージーライフ)

とある獣医の豪州生活(オージーライフ)

オーストラリア在住の獣医学生であるAKIが熱帯魚の飼育日記をはじめ、
ワンコ、麻雀、アニメ、日々の生活などなど・・・
日本とは少し違った世界観をUPするブログです。

※コメントしていただくと、ブログ主が泣いて喜びます。



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今日もウルサイぐらいに快晴だわー!
ワンコも暑さのあまり池に飛び込んじゃうぜいww



え?何か忘れてる?



バレンタインなんてなかったんや(キリッ




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それがたとえオーストラリア・デイであろうと、イースターであろうと、バレンタインであろうと、
動物を扱う研修には全くもって響かないのだよ。
奴らには「記念日」の感覚はないからな、いつだって「ゴハンをもらってウ○コを掃除してもらう日」だww


そんな今日も哺乳瓶組みはつきまとってくるわけで。
っつーか今日は付き添いが一匹増えてるじゃねーか( ´∀`)




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はーい、妊娠してるっぽい女の子達は集合してくださーい。
はいはーい、勝手に切れて唾を吐きかけないでくださーい、臭いでぇす。

今日も元気に唾まみれでお送りしてるぜい!




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今日の任務は相変わらず雌達が妊娠の兆候を見せているか、雄に会わせてみて攻撃するかの確認。
唾吐き行為が見られた雌達は集められて、午後には超音波検査で胎児がいるかの確認するお!

人間だとおなかの上から超音波を当てればいいし、第一静かにベッドに横になってくれるから楽。
が、お腹も毛がモコモコしているアルパカさんにはこの方法が通じ難い。しかも暴れる。
お腹から見れないんで、オシリにプローブを突っ込んで肛門の下を超音波で見ます。
指がウ○コまみれになるのはもう慣れっこ。




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あとは超音波で映し出される体内の光景を頼りに、胎児を探す作業。
ワシも十数匹ほど子供を捜させてもらいますたw
超音波おもろい。



一応おおまかに超音波検査の説明な。

この超音波装置は、棒みたいな部分(プローブ)からメッチャ大量で高音の「音」を一瞬出す。
で、ここから出された音は障害物がないと真っ直ぐ進んで、何かにぶつかると反射してくる。
この反射された音をもう一度この棒の部分が今度は「聴いて」、それを図として表すんだ。
これが0.01秒ぐらいで起こり、それを何百回と繰り返してる。

空気と水は音をよく通すんで、プローブから出た音は遠くまで流れていく。
この遠くに流れていっちゃった音は跳ね返ってくるのに時間がかかるんで、ほとんど音を受信しない。
逆に、骨や硬い固体物は音をよく反射するんで、これにぶつかった音はすぐに反射してきてメッチャ受信。
音を受信すると、受信した面は白く表記される。音が返ってこない部分は黒で表される。


早い話、水とか空気がある場所はめっちゃ黒く表記されて、骨とか厚い筋肉がある場所は白くなる。
物理学が獣医学で活きてくるのはこうした機械を弄り始めたとき。





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それを理解した上でこの画面を見ると、左右に黒い空間が2つあるのが解るよね。
黒い空間ってことは音がよく通った空間なわけで、つまりここには水か空気が入ってるわけだ。
肛門の少し下に位置していて、右側が肛門の出口に近いほうなんだから、
この右側の大きな黒い空間はオシッコが溜まった膀胱ってのがわかる。

で、膀胱の隣りにもう一つ、水が溜まってる場所があるわけなんだけど、
これが羊水に包まれた胎児ちゃん(赤さん)。
大事なのはこの空間がちゃんと2つに分かれているか、って部分。
真ん中にMembraneが無いならば、ただ単にオシッコがもれそうなほど膨らんだ膀胱ってこともw






そんなUltrasoundのお話ですた。

さて、最後にもう一本動画をお届けして今日は寝るぜい。
昨日は交尾を受け入れた雌と雄の動画だったんだけど、今日のは受け入れなかったパターン。
雌が「私はもう妊娠してるから近寄るんじゃねぇ!」とやってるシーンですなw
二匹の白アルパカが雌で、茶色が雄。

雌が唾を吐きかけて応戦する様子、ご覧あれww
こいつら、顔面を狙ってくるからタチが悪いんだよなぁ・・・・・・w