時々、
ポロッとパパの話をする子供たち。



ふと、記憶が蘇るのか..

それとも忘れてしまわないように
思い出しているのか..


どっちなのかは分かんない。








もうすぐ6歳になる次男坊が
「あのさ、前にパパがさ...」

夜ごはんの時にそう言い出した。




子供たちの“パパの話”に
私はいつも固まってしまう。

どう反応したらいいんだろう
そればっかり考えてる。







子供の頭は、

楽しかったことや
嬉しかったことばかりを留めて

受け止めたくない出来事を
消去するのかもしれない。

しかも残った記憶は美化される。










正直言うと、
忘れてくれたらいいなと思う。

もう何も期待しないで
二度と交わらなくていい


だけどそれは
私のエゴだってことも分かってる。



子供たちには
子供たちの決める人生がある





いつかもう少し大きくなって
「パパに会いたい」と言う日が来れば

「自分で探して会っておいで」
そう言える私でありたいと思うけど、

今はまだ、無理っぽい。










「その話はダメ!
みくが思い出して悲しい気持ちになるから
もうその話はやめて!!」

長男が、次男坊の話を阻止していた。




周りの大人の受け売りか
私の表情を読み取ったのか、

どっちにしろ
7歳にそこまで気を遣わせるなんて
ちょっと可笑しくもある。





次男坊の思い出話を
うんうんうんと流すように聞いた。









例えば子供の中にある
寂しさとか、虚しさとか、

奥にしまい込んだそういう傷が
めちゃくちゃに泣いた過去の記憶が

少しでも薄れるなら吐き出してほしい。




だけどこっちから掘り返すほどの
勇気はなくて、パパの話は
今までしないようにしてた。
















長男と末っ子ちゃんが先にお風呂に入って
次男坊と部屋で2人になったから

向き合って正座した。






「まだお兄ちゃんにも話してないんだけど
大事な話をしていいかな?」

「うん!いいよ!」



次男坊も正座をして向き合ってくれた。




「パパのことなんだけどね...
離婚しました、って前に話をしたの
覚えてる?」


次男坊は、もう目に涙を溜めていて

なのに笑いながら「うん!」と頷いた。





この子らのパパは
『遠くのお仕事に行くから
しばらく会えなくなる』と
子供たちに言い残して出て行った。

大好きだから、
絶対パパのこと忘れないでくれよな!
と約束したらしい。





本当の事を言ったら
子供たちを傷つけるだろうけど
どうせいつか傷つくのなら、
私が傷つけた方がいい

そう思ったから
あの時も、私が子供たちに離婚の話をした。

家族をやめるっていう話。






ただあの時は、私も苦しくて..
いつかまた一緒に暮らせたらいいな
って、希望を捨て切れずにいた。





“いつかきっと帰ってきてくれる”

子供たちの中にそんな期待があるのなら
半分は私のせいだ。















「パパね、今、新しい家族と
幸せに暮らしてるんだって。」


目の前の次男坊をわざと泣かせるみたいで
心がめちゃくちゃ痛かった。








だけど次男坊は

「みく、悲しい?大丈夫?
泣きたい時は泣いてもいいんだよ!」

と私の心配をしてくれた。







「知った時はすごく悔しかったよ
でも今は、良かったと思ってる。」


もう、そのままを伝えてしまおうと思った


というか...素直な子供を前に
取り繕うことすら出来なかった。






「3人がいてくれて今はすごく楽しいし
もう全然悲しくないよ。

だけどね
一人じゃ、やっぱりちょっと大変だから...
ヒロさんに家族を手伝ってもらおうと
思ってるんだ...。」






「うん、その方がいい!」

次男坊は私の膝にゴロンと
寝転がりながらそう言った。




「みくが一人で頑張り過ぎてないかな
って、俺いっつも心配してたもん。

あと、もう一個心配なことがある!!
来週の誕生日にさ、本当の本当に、
山盛りの唐揚げ 作ってくれるんだよね?」



キラキラの目で
なんだかウキウキしてるこの子に、
逆にフォローされた気分だった。




「うん。いっぱい作るよ!
唐揚げが世界で一番好きなんでしょ?」



そんな会話をしながら
恒例のこちょこちょ大会に持ち込んで
いっぱい笑った。














焦り過ぎたかもしれない

時間を掛けて大事に
丁寧に伝えていこうと思っていたことを

なんだか勢いで言っちゃった感じ



小さな心と頭を
出来るだけ傷付けないように、
出来るだけ不安にさせないように、

タイミングとか言い回しとか
もっとちゃんとするはずだったのに。


まったく困ったママだね...

いつも君たちに救われる。







うまくフォローしていかなきゃとか
きっとこんな心配も
子供たちに溶かされてしまうんだろう




ほんとに...
この子らが私の子供で良かったと思うよ

ありがとうでいっぱいだ。


















今から手紙を書こうと思う。
サンタさんからの手紙。



英語は苦手だから
うまく書けるか分からないけど

クリスマスに子供たちに伝えるって
決めてることがある




喜んでくれるといいな。










明日もみんなが
笑って過ごせますように。