私は自己憐憫に
溺れた子どもだった
小さな時から
母親は精神疾患で
入退院を繰り返し…。
小学一年生の頃からは
シングルファザーで育った
誤解のないように書いておくが
両親の悪口を言うつもりはない
彼らなりに一生懸命生き、
命を懸けて産み、育ててくれた
それでも、幼いながらにも
問題と悩みがあったことは確かだった
当時、一番ほしかったのは
アテンション(注目)だったように思う
幼稚園くらいの子どもがよく言う
『ママ、見てー』のあの欲求だ
大学生の時に学んだが
多くの子どもが一日で最も言う言葉は
この『見てー』だそうだ
なんせ、見てほしかった
関心を引きたかった
もともとその欲求が
強い子どもだったのかもしれない
でも、それが難しい環境で育った
とても小さな小中学校で育ち、
良くない意味で目立ち続けた笑
不良になる勇気もなかったが…。
絵を描くこともとても下手で
スポーツも驚くほど下手で
時頭は悪くはないはずだが勉強もせず
誉められることも特になかった
そうやって過ごしていくうちに
自己価値を全く見出だせず
ただ人の関心を引こうとするようになった
学校の教員からすれば
ややこしい、めんどくさい生徒だった
そんな高校生の時に
英語スピーチコンテスト出場を勧められた
そこで初めて良い注目を得た
毎日放課後、先生が指導してくれ
まさかの校長先生も含めて、
英語以外の先生も応援してくれた
当日は担任の先生は
有給を取って見に来てくれた
大して英語も得意ではなかったが、
少しだけセンスがあったようで
『結果は第2位で優秀賞』
目標としていた全国大会には
あと一歩届かなかったが
『初めての成功経験』となった
この成功体験が
人生を変えたといっても過言ではない
英語はできるかもしれない
たくさんの時間と労力をかけて
そう思わせてくれた先生方には
心から感謝している
それから数ヵ国へ旅行にも出掛けた
時にはたった一人で旅に出た
夫と結婚できたのも
あの成功体験があるからだ
成功体験は時に人生を変える
だからこそ
子どもたちに、大人たちに
多くの機会がこれからも与えられますように
今までのが全部ダメでも
次のは向いてるかもしれない