お盆休みに、福島に行ってきました。

双葉町にある、東日本大震災、原子力災害伝承館がとても良かったです。

 

 

水族館は混んでいるし、何回か行ったことがあるので、家族が行きたいといってこちらに来ました。

私の住んでいるところは震度6弱で、地震保険がすんなり降り、地震の災害で職場からお見舞い金が出るぐらいの被災地で、地震後数日は停電、1週間以上は断水していました。

家にはいられたので、避難所には行きませんでした。ただ、原発の状況をみて、ここからさらに避難すべきかどうか考えました。その当時、一体、原発がどのような状態だったのか、どういう判断がなされたのかがよくわかりました。

当時、小名浜にいた友達は水素爆発が見えたと言っていましたが、限られた情報だけで、原発から100キロ圏内の我が家から避難すべきかどうか家族で話し合ったことを覚えています。

 

キュレーションがとても良くて、膨大な資料が整理されて見やすかったです。

ただし、ここに至るまでに展示に関しての様々な批判もあったそうです。

確かに、ここを見学すると、当時の状況ではこれが最善の判断だったのかな、という納得感を得るので、そういったストーリー作りがあり、そのナラティヴに自分が組み込まれる感じはありました。

 

 

津波の映像(私自身はリアルタイムではテレビが見られる状況ではなかったのでほとんど見たことがない)などは、みると辛い気持ちになる人も多いと思いますが、事前に注意をしてくれるので、配慮がなされていました。

夏休みの自由研究にするために家族できている人たちや、学生の団体もいました。

伝承館は、他にもたくさんあるようです。

 

 

 

途中で、パトカーが二、三台出動していて、職務質問してるのかなというところに出くわしました。

あとから調べましたが、この事件関係だと思います。

 

ホテルでは、持って行った本を読めて良かったです。

 

期待していたよりも今ひとつだった『チューブ』、やっぱり読んだことなかったケストナー『ふたりのロッテ』よりも、恐る恐る読んだ、桐野夏生の『燕は戻ってこない』が面白かったです。

というのは、代理母という重いテーマなので、読んだらどうなのかと心配だったからです。桐野夏生のいくつかの作品はなんていうか人間の心の深淵を覗いてしまうようなものもあるので。

 

最先端の生殖医療への問題提起だけではなく、アセクシャルを含め、多様なセクシャリティのあり方にも触れてあり、特に最後の終わり方が良かったです。未来が見えるというか、明るかった。

 

昨年末に、中絶をテーマにした研究書の読書会と書評を担当したので、再生産について少しだけ勉強しました。

また、LGBTに関してはこの二冊が良かったです。

 

 

 

マイケル・ブロンスキーは、A Queer History of the United States for Young People (ReVisioning History for Young People)も書いていて、こちらはもっと若い人向けにわかりやすく書いてあるはずなので、手に入れようと思っています。