読み終わりました。

金曜日の夜に半分ぐらい読み終えましたが、そのまま徹夜して読むと危険なので(よくそういうことをやって睡眠のリズムが崩れるから)昨日半日かけて読了。

 

 

その後、本屋さんで翻訳版を見かけました。エピローグがついててちょっと違う話らしいのですが、日本語で読むなら全部読まないと多分意味がわからないかなとおもって手に取りませんでした。

 

 

なにがすごいかというと、主人公の語りと、ヴェリティという女性の告白的自伝(ということになっている)という、語りでストーリーが展開するところです。一応、語り手のローウェンは信頼できる語り手だけど、ヴェリティは信頼できない語り手と分類できると思いますが、果たしてどこまでが「真実」なんだろうなあ、と最後まで読んでも謎が謎を呼ぶところもあって、ジェットコースター的展開ではないけれど、面白かったです。

 

そして、他の本も読んでみようとおもって、ホープレスシリーズの3巻目を開いたら、作者の自伝的な話が書いてありました。

子どものころから作家になりたかったフーヴァーは全く別の仕事をしていましたが、あるきっかけがあって一冊書いてみて、それをキンドルの自費出版で出したところからシンデレラストーリーがはじまったそうです。この自分の作家への道のりは、『ヴェリティ』の設定にも活かされていました。

 

自伝という文学のジャンルは、とてもアメリカ的で、フーヴァーはテキサス出身の作家ですが、たとえばフランクリンの自伝を読んだことがあるのかなと思いました。

 

性的な描写がかなり多いので(これはプロット上の必然性もあるけれども)それが気になる人はいるかもしれません。読んでいてちょっとそこは飽きてきて、必要なのかなと思いましたが、どうやら意味があるとわかりました。そもそも恋愛小説家という立ち位置にフーヴァーはいるし、この小説を自分はミステリーと思って読んでいたけれども、ロマンスと考えたらそういう描写があるのも納得です。

それに加えて全体の話のなかで、謎なところとが1、2あって、そこはどうなっているのかなという箇所がある以外は、とても良かったです。ブッククラブで読むと盛り上がりそう。

久しぶりに一挙に読みました。

 

自分も作家と先生になりたくて、先生の夢は英語の講師をやっていたときに叶いました。そして小説のような創作はできないけれど、いまは論文という形で自分の作品を書いています。共著が出版されたときに書籍の形で自分の文章が載っているのをみてとても嬉しかったです。

さらにこれから論文が雑誌に載ったり、共著が出たりと、出版されるように頑張ろう。